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駅の改札口に入ると、カヤがまだ笑っている。
「絶対に俺のことバカにしてるだろ!?」
「バカにしてないよ!!
子猫くらいの大きさの可愛い猫に怯えて私の後ろに隠れて、去年の文化祭では柔道部にも勝ち続けて賞品をゲットしてたくらい強いのにどうしたの!?なんて思ってないよ!!」
「言ってる!!それ心の中の声言ってる!!
それにあれはカヤが、他のクラスでやってた喫茶店のアイス食べ放題の券を俺に頼んできたんだろ!?」
「あれにはビックリしたよね~。
お父さんから“ゆきのうえ商店街”の“竜さん”の話を数日前に聞いてて。
喧嘩が凄く強かったって。
まさかニャンもあんなに強いとは思わなかったよね~。」
「兄貴も俺もガキの頃から喧嘩もやらされてたからな。
喧嘩も強くないといざという時に守れないからって。」
そう言ってからカヤのことを見下ろす。
反対側の電車に乗るのでいつもここで別れているカヤのことを。
“家まで送る”
今日もそう言おうとしたけれど、口を閉じた。
カヤが住んでいるのは“ゆきのうえ商店街”のすぐ近く。
あそこには父さんと母さんの幼馴染み達が大集合している。
俺の姿は母さんによく似ているし、万が一父さんに知られたら面倒なことになるのは予想出来た。
「連絡先・・・」
俺はスマホを取り出しながら呟き、カヤにスマホを向けた。
「連絡先教えて。
家着いたら一応連絡しろよ、いつも結構心配してるから。」
「分かった、連絡する。」
カヤは嬉しそうに笑ってスマホを取り出し俺に向けた。
「絶対に俺のことバカにしてるだろ!?」
「バカにしてないよ!!
子猫くらいの大きさの可愛い猫に怯えて私の後ろに隠れて、去年の文化祭では柔道部にも勝ち続けて賞品をゲットしてたくらい強いのにどうしたの!?なんて思ってないよ!!」
「言ってる!!それ心の中の声言ってる!!
それにあれはカヤが、他のクラスでやってた喫茶店のアイス食べ放題の券を俺に頼んできたんだろ!?」
「あれにはビックリしたよね~。
お父さんから“ゆきのうえ商店街”の“竜さん”の話を数日前に聞いてて。
喧嘩が凄く強かったって。
まさかニャンもあんなに強いとは思わなかったよね~。」
「兄貴も俺もガキの頃から喧嘩もやらされてたからな。
喧嘩も強くないといざという時に守れないからって。」
そう言ってからカヤのことを見下ろす。
反対側の電車に乗るのでいつもここで別れているカヤのことを。
“家まで送る”
今日もそう言おうとしたけれど、口を閉じた。
カヤが住んでいるのは“ゆきのうえ商店街”のすぐ近く。
あそこには父さんと母さんの幼馴染み達が大集合している。
俺の姿は母さんによく似ているし、万が一父さんに知られたら面倒なことになるのは予想出来た。
「連絡先・・・」
俺はスマホを取り出しながら呟き、カヤにスマホを向けた。
「連絡先教えて。
家着いたら一応連絡しろよ、いつも結構心配してるから。」
「分かった、連絡する。」
カヤは嬉しそうに笑ってスマホを取り出し俺に向けた。
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