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夏夜side.......
カヤが突然601号室に来た。
いや、突然ではないのかもしれない。
カヤには分かってしまうから・・・。
“普通”ではないカヤには分かっていたのだと思う。
だから俺が消す前に来てしまった・・・。
俺がこの壁に描いた“カヤ”を消す前に来てしまった・・・。
綺麗にしようとしていたのに・・・。
俺が大好きだった“あの頃”の“カヤ”を綺麗に上書きして、綺麗サッパリ消し去ろうとしていたのに・・・。
壁の前で立ちすくんでいるカヤの後ろ姿を眺める。
カヤのすぐ隣には真っ黒なペンキが大量に出されている。
あれでこの“カヤ”を上書きする瞬間、インターフォンが鳴った。
綺麗にしようとしていた・・・。
この壁を綺麗に黒く上書きしようとしていた・・・。
真っ黒にしてなかったことにしようとしていた・・・。
カヤと一緒にいる為に・・・。
これからカヤと一緒にいる為に・・・。
カヤとの明日が訪れるように・・・。
俺にはカヤがいない明日なんて考えられないから・・・。
だから綺麗にしなければいけない・・・。
明日もカヤと会う為に・・・。
カヤが突然601号室に来た。
いや、突然ではないのかもしれない。
カヤには分かってしまうから・・・。
“普通”ではないカヤには分かっていたのだと思う。
だから俺が消す前に来てしまった・・・。
俺がこの壁に描いた“カヤ”を消す前に来てしまった・・・。
綺麗にしようとしていたのに・・・。
俺が大好きだった“あの頃”の“カヤ”を綺麗に上書きして、綺麗サッパリ消し去ろうとしていたのに・・・。
壁の前で立ちすくんでいるカヤの後ろ姿を眺める。
カヤのすぐ隣には真っ黒なペンキが大量に出されている。
あれでこの“カヤ”を上書きする瞬間、インターフォンが鳴った。
綺麗にしようとしていた・・・。
この壁を綺麗に黒く上書きしようとしていた・・・。
真っ黒にしてなかったことにしようとしていた・・・。
カヤと一緒にいる為に・・・。
これからカヤと一緒にいる為に・・・。
カヤとの明日が訪れるように・・・。
俺にはカヤがいない明日なんて考えられないから・・・。
だから綺麗にしなければいけない・・・。
明日もカヤと会う為に・・・。
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