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「カヤ・・・。」
私と同じ夏夜という名前のニャンが私のことを“カヤ”と呼ぶ。
今年の夏の夜に再会をした時は“会長”と呼んでいたのに。
他に好きな女の子がいると言っていたのに。
ステンドグラスの光りが輝く中でニャンが立ち上がり、初めて見るスーツ姿で私の元に歩いてきた。
ジャケットは着ていないけれど初めて見るニャンのこの姿は随時と大人に見えた。
この高校の校舎の中にいるのにニャンは大人になっている。
私はずっと変わらなかったのに・・・。
高校時代から、私はずっと変わらずニャンのことが好きだったのに・・・。
そう思いながら、私は目の前に立ったニャンに伝えた。
「ニャンの好きな女の子、一緒に探しに行こう?」
困ったように笑ったニャンが頭を掻き私から視線を少しだけ逸らした。
「あの子はもういなくなったからいい。」
「でも、好きだったんでしょ?
本当に好きだったんでしょ?」
「本当に好きだった。
でも・・・もう好きじゃない。
忘れてしまいたいくらい、なかったことにしたいくらいにあの子のことはもう好きじゃない。」
「そうなの・・・?」
「あの子は俺の“天使”なんかじゃなかったから。」
「天使・・・?」
「勝手に美化してただけだった。
あの子は天使なんかじゃなくて普通の女の子だった。」
そんなよく分からない話には首を傾げてしまう。
ニャンは悲しそうに笑い、私のことをマジマジと見下ろしてきた。
「カヤの顔が好きだから今はカヤと一緒にいたい。
その顔があれば俺は大人になった“夏の夜の、天使”を描ける。」
その言葉には苦しくなりながらも小さく笑った。
「大人になったのはお化粧をした顔だけだよ。
私の中身は何も変わってない。」
「うん、分かってる。」
ニャンが“分かってる”と言って、悲しそうな顔を続けながら私のことを見詰める。
「俺は大人になったからそれでもいい。
カヤの中身が何も変わっていなかったとしても、俺が大人になったから大丈夫。
俺は今のカヤを選びたい。」
“どうして“カヤ”を選んだの?”
さっき“ニャン”に聞いた言葉、その答えをニャンが答えてきた。
「私は・・・私はニャンを選べないかもしれない・・・。」
私と同じ夏夜という名前のニャンが私のことを“カヤ”と呼ぶ。
今年の夏の夜に再会をした時は“会長”と呼んでいたのに。
他に好きな女の子がいると言っていたのに。
ステンドグラスの光りが輝く中でニャンが立ち上がり、初めて見るスーツ姿で私の元に歩いてきた。
ジャケットは着ていないけれど初めて見るニャンのこの姿は随時と大人に見えた。
この高校の校舎の中にいるのにニャンは大人になっている。
私はずっと変わらなかったのに・・・。
高校時代から、私はずっと変わらずニャンのことが好きだったのに・・・。
そう思いながら、私は目の前に立ったニャンに伝えた。
「ニャンの好きな女の子、一緒に探しに行こう?」
困ったように笑ったニャンが頭を掻き私から視線を少しだけ逸らした。
「あの子はもういなくなったからいい。」
「でも、好きだったんでしょ?
本当に好きだったんでしょ?」
「本当に好きだった。
でも・・・もう好きじゃない。
忘れてしまいたいくらい、なかったことにしたいくらいにあの子のことはもう好きじゃない。」
「そうなの・・・?」
「あの子は俺の“天使”なんかじゃなかったから。」
「天使・・・?」
「勝手に美化してただけだった。
あの子は天使なんかじゃなくて普通の女の子だった。」
そんなよく分からない話には首を傾げてしまう。
ニャンは悲しそうに笑い、私のことをマジマジと見下ろしてきた。
「カヤの顔が好きだから今はカヤと一緒にいたい。
その顔があれば俺は大人になった“夏の夜の、天使”を描ける。」
その言葉には苦しくなりながらも小さく笑った。
「大人になったのはお化粧をした顔だけだよ。
私の中身は何も変わってない。」
「うん、分かってる。」
ニャンが“分かってる”と言って、悲しそうな顔を続けながら私のことを見詰める。
「俺は大人になったからそれでもいい。
カヤの中身が何も変わっていなかったとしても、俺が大人になったから大丈夫。
俺は今のカヤを選びたい。」
“どうして“カヤ”を選んだの?”
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「私は・・・私はニャンを選べないかもしれない・・・。」
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