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「のんちゃん、それ飲まないの?」



そろそろ、終電の時間。
岸部長がわたしの後ろを通ろうとした時、わたしのデスクの上にある、開けていないブラックの缶コーヒーのことを言ってきた。



「はい、これは・・・」



「じゃあ僕もらってもいい?200円でいいかな?」




そう言って、手に持っていた財布を開けようとする。




「ごめんなさい!これは・・・」




置いていたブラックの缶コーヒーを手に取り、両手でギュッと握った。




「これは、後で飲むんです。」




そう言いながら、岸部長に笑った。
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