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それには流石に驚く。
「同じ名前って・・・弟ってこと?」
「そう、兄貴も弟って名前。
あの男は本当にヤバイ奴なんだよ。
1番上の兄貴は“男”、2番目の兄貴には“弟”って名前を付けた。
だから前の奥さんの方に養子縁組はされなかった。
同じ戸籍の中に同じ名前の人間は入れないから。
兄貴夫婦が養子縁組してくれることになったけど、“木葉弟”で同じ名前になるから雷の母親の方の名字を選んでくれた。」
「そうなんだ・・・。」
「本当の本当にヤバイ奴なんだよね。
男の子どもはあの男にとっていない物として扱われた。
でも、女の子は2人しか産まれなかった。
9人もいて女の子は2人だけ。」
弟君の呼吸が少し乱れてきたのが分かった。
熱くて鋭くなった瞳は揺れ始める・・・。
「女の子は紅葉と明しか産まれなかった。
前の奥さんは強い人で、そっちにしか女の子は産まれなかった。
俺の母親の方からは産まれないでくれた・・・。」
弟君の身体が少し震えているのに気付く。
そのタイミングで・・・弟君が私に両手を伸ばしてきた。
その両手を握ると弟君の両手は凄い震えていて、私の手を力いっぱい握ってくる・・・。
「“アヤメ”は・・・」
「あ!そうだ、“アヤメ”さんは?」
「“アヤメ”は・・・」
弟君のお姉さんである“アヤメ”さん。
お父さんから性的虐待をされていた“アヤメ”さん。
そこまで考えた時・・・
これまでの会話で気付いた・・・。
もしかして・・・
もしかして・・・
私がそう思った時、弟君の目に涙が浮かんだ。
私は弟君の両手を握ったまま上半身を起こし、弟君と向き合う。
弟君が私を見詰めながら瞬きをした瞬間・・・涙が流れた。
「“アヤメ”を助けて・・・。」
「“アヤメ”さん、今どうしてるの?」
弟君を見詰めながら聞くと、弟君は笑いながら頷いた。
「凄い女の子に見付けてもらえて結婚して、男として幸せに暮らしてる。」
それを聞いて私は大きな息を吐く。
「“アヤメ”さん、命を掛けてたんだね。」
まだ震えている弟君の大きな両手を見下ろしながら言う。
「家族を守るために、“アヤメ”さんは命を掛けてたんだね。
命掛けで、弟君達にご飯を食べさせてたんだね。」
私がそう言うと、弟君の目から次々に涙が流れてきた。
「俺は・・・俺は知ってた。
“アヤメ”があの男から変なことをされていたのも。
“アヤメ”が本当は男なのも知ってた。
でも、知らないフリを続けた。」
「同じ名前って・・・弟ってこと?」
「そう、兄貴も弟って名前。
あの男は本当にヤバイ奴なんだよ。
1番上の兄貴は“男”、2番目の兄貴には“弟”って名前を付けた。
だから前の奥さんの方に養子縁組はされなかった。
同じ戸籍の中に同じ名前の人間は入れないから。
兄貴夫婦が養子縁組してくれることになったけど、“木葉弟”で同じ名前になるから雷の母親の方の名字を選んでくれた。」
「そうなんだ・・・。」
「本当の本当にヤバイ奴なんだよね。
男の子どもはあの男にとっていない物として扱われた。
でも、女の子は2人しか産まれなかった。
9人もいて女の子は2人だけ。」
弟君の呼吸が少し乱れてきたのが分かった。
熱くて鋭くなった瞳は揺れ始める・・・。
「女の子は紅葉と明しか産まれなかった。
前の奥さんは強い人で、そっちにしか女の子は産まれなかった。
俺の母親の方からは産まれないでくれた・・・。」
弟君の身体が少し震えているのに気付く。
そのタイミングで・・・弟君が私に両手を伸ばしてきた。
その両手を握ると弟君の両手は凄い震えていて、私の手を力いっぱい握ってくる・・・。
「“アヤメ”は・・・」
「あ!そうだ、“アヤメ”さんは?」
「“アヤメ”は・・・」
弟君のお姉さんである“アヤメ”さん。
お父さんから性的虐待をされていた“アヤメ”さん。
そこまで考えた時・・・
これまでの会話で気付いた・・・。
もしかして・・・
もしかして・・・
私がそう思った時、弟君の目に涙が浮かんだ。
私は弟君の両手を握ったまま上半身を起こし、弟君と向き合う。
弟君が私を見詰めながら瞬きをした瞬間・・・涙が流れた。
「“アヤメ”を助けて・・・。」
「“アヤメ”さん、今どうしてるの?」
弟君を見詰めながら聞くと、弟君は笑いながら頷いた。
「凄い女の子に見付けてもらえて結婚して、男として幸せに暮らしてる。」
それを聞いて私は大きな息を吐く。
「“アヤメ”さん、命を掛けてたんだね。」
まだ震えている弟君の大きな両手を見下ろしながら言う。
「家族を守るために、“アヤメ”さんは命を掛けてたんだね。
命掛けで、弟君達にご飯を食べさせてたんだね。」
私がそう言うと、弟君の目から次々に涙が流れてきた。
「俺は・・・俺は知ってた。
“アヤメ”があの男から変なことをされていたのも。
“アヤメ”が本当は男なのも知ってた。
でも、知らないフリを続けた。」
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