【完】女神達が愛した弟(カットページ掲載済2023.6.17)

Bu-cha

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それには村田隼人も驚いた顔で黙り込んだ。
そして、弟さんは照れた顔で・・・
まさかの、わたしのことを指差した。



「俺、こいつの兄貴のことが好きだったんだよ。
高校3年間、ずっと。」



「私の・・・お兄ちゃん・・・?」



弟さんが・・・。
弟さんが・・・“木葉君”でもある弟さんが、そう言って・・・。



私は笑ってしまった。



「お兄ちゃんも“木葉君”のことが好きでしたよ。
“初恋”って言ってました。」



「・・・マジで!?
俺聞いてねーし!!!
俺が何度好きって言ってもあいつ何も言わなかった!!!」



弟さんがそう言って少し怒りながら、立ち上がっている村田隼人を見上げた。



「でも、後悔とかはねーな!!
自分の気持ち伝えてたし、なんなら無理矢理抱き締めたことまであるからな!!」



スッキリとした顔で笑っている弟さんを、村田隼人は揺れる瞳で見下ろしている。



「私の彼氏は隣のこの人なんですけど、私はそっちの人の彼女のことも本気で好きですよ?」



そう言って、今度は私が弟さんを指差した。



「ここまで好きだと、友情じゃなくて“恋”です!!
覚えてますか?ラブホテルの入口の前で私と一緒にいた女の子!!」



「・・・ああ、うん。」



村田隼人が小さく頷き、脱力したようにソファーにまた座った。



「私達もお互いに気持ちを伝え合っている仲です!!
村田さん、良いことも悪いことも世の中の何に対しても、年齢や性別もどんな血が入っていようと名前も関係ないんですよ!!」



「・・・兄貴から聞いたのか!!」



「お兄ちゃんの大好きな言葉で、私も大好きです!!」



弟さんと私が笑っていると村田隼人が口をゆっくりと開いた・・・。



そして・・・



「名前は関係ある・・・。
名前は関係あるよ・・・。」



そう放心状態で呟き・・・



「姫(ひめ)・・・。
箕輪の名前、姫だぞ・・・。
姫なんて、ズルイだろ・・・。」



「「それはズルイ!!
俺なんて、“弟”だからな!!!」」



弟さんと弟君が声を揃えてそう言うと・・・



村田隼人はローテーブルに置かれていた名刺に視線を移し、小さく笑った・・・



その時、秘書の男性が扉を開いた。



入ってきたのは弟さんと弟君のお兄さん、男さん・・・。
初めて会ったけどすぐに分かってしまうくらい、2人とソックリだった。



それと、見たことのない女の人・・・。



凄い美人な人・・・



「箕輪・・・」



村田隼人がまた小さな声で呟いた。
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