77 / 235
8
8-2
しおりを挟む
「うん、授業が終わってから短時間だけど、初日だった。
私が加賀製薬の社長の娘で、相川薬品の社長からの紹介だって全員が知ってて・・・めちゃくちゃ親切にしてくれてる。」
「それはそうなるね。」
武蔵が面白そうな顔で笑っている。
そんな武蔵に笑い返しながら言う。
「私は30歳まで結婚出来ないらしいから、大学を卒業したら働きたいと思ってる。」
私がそう言うと、武蔵が真面目な顔で私を見てきた。
「姫から聞いたの。
婚約者は決まったけど、私もたぶん30歳の立冬の日、その期限より前には結婚出来ないと思う。」
「そうなんだ。」
「うん、だから女子大生の後は社会人になる。
今はバイトだけど調剤薬局で働いて、そこで薬のことだけじゃなくて、処方された薬を受け取る患者さん達と触れ合える仕事を相川さんから紹介して貰った。」
「相川さん、良い人だよね。
よく俺の家に遊びに来てたよ。」
「そうなの?
ここには来たことがないんだよね。」
「加賀製薬と相川薬品の社長同士だから、色々とあるんじゃない?」
「そうなのかな・・・。」
なんとなく、なんとなくだけど、それだけでもないような気がした。
何かは分からないけど、そう思った。
「小町。」
武蔵が私の名前を呼んだ。
“女子大生”ではなく、私の名前を呼んだ。
「俺、薬を創るから。」
詳しくは知らないけど、それは聞いている。
お父さんの会社でその仕事をしているとは、聞いている。
私が頷くと、武蔵は眼鏡の奥・・・小さく見えるようになってしまった目を鋭く光らせた。
「私も社会人になったらお父さんの会社で働きたいと思ってる。
武蔵のいる会社で働きたいと思ってる。
私がそこにいたら、武蔵は迷惑かな?」
私が加賀製薬の社長の娘で、相川薬品の社長からの紹介だって全員が知ってて・・・めちゃくちゃ親切にしてくれてる。」
「それはそうなるね。」
武蔵が面白そうな顔で笑っている。
そんな武蔵に笑い返しながら言う。
「私は30歳まで結婚出来ないらしいから、大学を卒業したら働きたいと思ってる。」
私がそう言うと、武蔵が真面目な顔で私を見てきた。
「姫から聞いたの。
婚約者は決まったけど、私もたぶん30歳の立冬の日、その期限より前には結婚出来ないと思う。」
「そうなんだ。」
「うん、だから女子大生の後は社会人になる。
今はバイトだけど調剤薬局で働いて、そこで薬のことだけじゃなくて、処方された薬を受け取る患者さん達と触れ合える仕事を相川さんから紹介して貰った。」
「相川さん、良い人だよね。
よく俺の家に遊びに来てたよ。」
「そうなの?
ここには来たことがないんだよね。」
「加賀製薬と相川薬品の社長同士だから、色々とあるんじゃない?」
「そうなのかな・・・。」
なんとなく、なんとなくだけど、それだけでもないような気がした。
何かは分からないけど、そう思った。
「小町。」
武蔵が私の名前を呼んだ。
“女子大生”ではなく、私の名前を呼んだ。
「俺、薬を創るから。」
詳しくは知らないけど、それは聞いている。
お父さんの会社でその仕事をしているとは、聞いている。
私が頷くと、武蔵は眼鏡の奥・・・小さく見えるようになってしまった目を鋭く光らせた。
「私も社会人になったらお父さんの会社で働きたいと思ってる。
武蔵のいる会社で働きたいと思ってる。
私がそこにいたら、武蔵は迷惑かな?」
0
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です!
https://estar.jp/novels/26513389
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
先生
藤谷 郁
恋愛
薫は28歳の会社員。
町の絵画教室で、穏やかで優しい先生と出会い、恋をした。
ひとまわりも年上の島先生。独身で、恋人もいないと噂されている。
だけど薫は恋愛初心者。
どうすればいいのかわからなくて……
※他サイトに掲載した過去作品を転載(全年齢向けに改稿)
ワケあり上司とヒミツの共有
咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。
でも、社内で有名な津田部長。
ハンサム&クールな出で立ちが、
女子社員のハートを鷲掴みにしている。
接点なんて、何もない。
社内の廊下で、2、3度すれ違った位。
だから、
私が津田部長のヒミツを知ったのは、
偶然。
社内の誰も気が付いていないヒミツを
私は知ってしまった。
「どどど、どうしよう……!!」
私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる