214 / 235
12
12-19
しおりを挟む
二十歳になった日、あの日から毎日19歳の誕生日の日の夢を見ていた。
そして昨晩、私は武蔵の夢を見た。
それは夢というか、夢とは思えないような夢で。
武蔵だった・・・。
武蔵の目線で見ている夢だった・・・。
私は昨晩、武蔵になっていた・・・。
夢の中で武蔵になっていた・・・。
それとその前に見た夢。
私が武蔵と出会ってからの夢。
その夢で思い出した。
結月のお父さんが言っていたから。
“加賀製薬は特別”だと、そう言っていたから。
“普通ではない”と、そう言っていたから。
加賀製薬の本家には一人娘しか産まれない。
それでも加賀製薬は、古くから業界の頂点に君臨していた。
一人娘の婿養子が社長となり、そんな偉業を成し遂げていた。
何代も何代も、成し遂げていた。
普通ではない。
そんなの普通ではない。
私がそう思っていると、お母さんがフッと小さく笑ってから首を横に振った。
「そんな便利な力じゃない。
想いが強く通じ合った人とだけ、夢の中でも通じ合えるだけ。」
そして昨晩、私は武蔵の夢を見た。
それは夢というか、夢とは思えないような夢で。
武蔵だった・・・。
武蔵の目線で見ている夢だった・・・。
私は昨晩、武蔵になっていた・・・。
夢の中で武蔵になっていた・・・。
それとその前に見た夢。
私が武蔵と出会ってからの夢。
その夢で思い出した。
結月のお父さんが言っていたから。
“加賀製薬は特別”だと、そう言っていたから。
“普通ではない”と、そう言っていたから。
加賀製薬の本家には一人娘しか産まれない。
それでも加賀製薬は、古くから業界の頂点に君臨していた。
一人娘の婿養子が社長となり、そんな偉業を成し遂げていた。
何代も何代も、成し遂げていた。
普通ではない。
そんなの普通ではない。
私がそう思っていると、お母さんがフッと小さく笑ってから首を横に振った。
「そんな便利な力じゃない。
想いが強く通じ合った人とだけ、夢の中でも通じ合えるだけ。」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
20
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる