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家に帰ってから夜ご飯を食べ、空手着に着替えてから1人で道場までの道を歩く。
お兄ちゃんは丸1年で空手を辞めてしまった。
松居先生は何だか凄く優しい顔でお兄ちゃんを最後に見ていた。



2年生になってから数日経って、この前テストがあったのに私はテストも受けさせて貰えなかった。
まだ白帯の帯を締め、私だけが組手もさせてもらえない状況にイライラとしていた。



早く強くなりたかった。



強くなって、戦いたかった。



私は、強くなりたかった。



そう思いながら・・・



駅前にある“牛丼屋”と書かれたお店の窓ガラスに映った自分を見て・・・



また、急いで家に戻った。



家に戻って・・・



「どうしたの?」



お母さんの言葉も無視をして、ハサミを引き出しから取り出し・・・



切った。



切った。



私の肩まで伸びている髪の毛を、切った。
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