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「手紙・・・。」
小さな声で呟いた私に、拳が笑いながら頷いた。
「返事はいらないから。
また手紙書くよ。」
返事はいらないらしい・・・。
私からの返事はいらないらしい。
それは分かっていた。
だって、あの手紙には拳の家の住所が書かれていないから。
小学校4年生の冬、私は手紙交換が出来ないと言ったから。
私は女じゃないから・・・。
私は女じゃないから、手紙交換は出来なかったから・・・。
でも・・・
私は中学3年生になって・・・。
私は・・・
私は・・・
小学校4年生のあの頃より、きっとほんの少しだけ女が増えていて・・・。
増えてしまっていて・・・。
だから、返事を書きたいと思っていた・・・。
私だって拳に手紙を書きたいと思っていた・・・。
そう思っていた・・・。
さっきまでは、そう思っていた・・・。
でも、拳は私からの返事はいらないらしい。
私がまだ手紙交換が出来ないと思っているらしい。
こんな感じだから・・・。
私は少しも変わっていなくて・・・。
少しも女の子らしくなっていなくて・・・。
だから、手紙交換なんて出来ないと思っているらしい・・・。
「手紙もいらない。
もう手紙、書いてこないで・・・。」
小さく小さく言った私に、拳がまた困った顔で笑う・・・。
そして、まだ攻撃してくる・・・。
まだ、攻撃してくる・・・。
もう受けてかわせないのに・・・。
こんなの、もう受けてかわすことなんて出来ないのに・・・。
「大親友に、手紙書きたいんだけど。」
そう、言ってきた・・・。
そう言って、攻撃してきた・・・。
小さな声で呟いた私に、拳が笑いながら頷いた。
「返事はいらないから。
また手紙書くよ。」
返事はいらないらしい・・・。
私からの返事はいらないらしい。
それは分かっていた。
だって、あの手紙には拳の家の住所が書かれていないから。
小学校4年生の冬、私は手紙交換が出来ないと言ったから。
私は女じゃないから・・・。
私は女じゃないから、手紙交換は出来なかったから・・・。
でも・・・
私は中学3年生になって・・・。
私は・・・
私は・・・
小学校4年生のあの頃より、きっとほんの少しだけ女が増えていて・・・。
増えてしまっていて・・・。
だから、返事を書きたいと思っていた・・・。
私だって拳に手紙を書きたいと思っていた・・・。
そう思っていた・・・。
さっきまでは、そう思っていた・・・。
でも、拳は私からの返事はいらないらしい。
私がまだ手紙交換が出来ないと思っているらしい。
こんな感じだから・・・。
私は少しも変わっていなくて・・・。
少しも女の子らしくなっていなくて・・・。
だから、手紙交換なんて出来ないと思っているらしい・・・。
「手紙もいらない。
もう手紙、書いてこないで・・・。」
小さく小さく言った私に、拳がまた困った顔で笑う・・・。
そして、まだ攻撃してくる・・・。
まだ、攻撃してくる・・・。
もう受けてかわせないのに・・・。
こんなの、もう受けてかわすことなんて出来ないのに・・・。
「大親友に、手紙書きたいんだけど。」
そう、言ってきた・・・。
そう言って、攻撃してきた・・・。
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