【完】拳に愛を込めて(カットページ掲載済2023.4.30、詳細は内容欄に記載)

Bu-cha

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驚いた顔をしている拳に、攻撃をする。



「手紙もいらなかった。
いらないって言ったよね?
なのに送られてきて嫌だった。」



「・・・・」



「会いたかったのだって、私は拳と空手の組手で勝負したかったから・・・。
だから、会いたいと思ってた・・・。
空手を辞めた拳なんて全然興味ない・・・!!」



「・・・・」



「私が拳と遊びに行くわけないじゃん・・・!!
大親友だったのは、拳が空手やってたからだよ・・・!!
拳としか組手が出来なかったからだよ・・・!!」



「・・・・」



拳が言い返す隙もないくらいに私が攻撃をしていく。



「空手を辞めた拳なんてもう大親友じゃないから!!
会いたくない!!!
もう二度と会いたくもない!!!」



「妙・・・」



「“妙”じゃないから!!
私の名前、“妙”じゃないから!!
拳から“妙”って呼ばれるの大嫌い!!
手紙に“妙”って書かれてるのも大嫌い!!」



「じゃあ・・・名前教えてよ。」



「もう二度と会わないから知らなくていいんじゃない!?
二度と会いたくない!!!
何で来たの!?今日も何で来たの!?
会いたくなかった・・・!!
私は拳に会いたくなかった・・・!!!」



泣きながら、大号泣しながらそう叫んだ。



そんな私を・・・



拳が睨み付けてきた。



初めて、そんな風に私を睨み付けてきた。



「見ないで・・・!!!
私のこと見ないで・・・!!!
会いたくもないし、見られたくもないから・・・!!
二度と会いたくない!!!
私、拳と二度と会いたくない!!!
拳から“妙”って呼ばれたくない!!!
拳から見られたくもない!!!」



そう叫んで・・・



そう叫んで・・・



ダッシュをした・・・。



空手道場からダッシュをして・・・



退場した・・・。



退場をした・・・。



苦しい手だった・・・。



恋愛は、苦しい手だった・・・。



どんなに痛い突きや蹴り、絞め技や投げ技・・・。



それらよりも、苦しい手だった・・・。



こんなに大きく大きく揺さぶられて・・・。



心にも精神にも入って・・・



そして、取られた・・・。



精神を振動させられて、取られた・・・。



私の少ない女を、取られた・・・。



取られて・・・



なくなってしまった・・・。



拳にだけ少しあった私の少ない女が・・・



なくなってしまった・・・。



負けた・・・。



負けた・・・。



空手の組手だけではなく、私の少ない恋心も・・・。



私の少ない恋愛も・・・



拳の恋愛に、負けた・・・。
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