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そう叫んだ。
さっきは小さな声でしか言えなかった言葉を、今は叫べた。
拳も同じ気持ちでいると分かったから。
私と仲直りしたいと思ってくれていると、分かったから。
さっきはどうしてダメだったのかは分からないけど・・・。
でも、拳も私と同じくらい強く“仲直りしたい”と思ってくれている。
だから・・・
だから・・・
叫べた・・・。
どこかスッキリとした気持ちでいると、私の叫び声でピタリと動きを止めた拳が口をゆっくりと開いた。
横顔のまま、開いた。
そして、言った・・・。
言った・・・。
「それは無理だ、ごめん。」
そう、言った・・・。
それには・・・
それには・・・
苦しくて・・・
痛くて・・・
悔しくて・・・
泣きそうになった・・・。
「大親友じゃなくていいから・・・。
親友でもなくていいから・・・友達、とか・・・。」
「・・・・」
「たまに、ご飯一緒に食べたりするくらいで・・・。」
「・・・・」
「お肉いっぱいのお好み焼き・・・まだやってないし・・・」
「・・・・」
「すき焼きも・・・」
「・・・・」
「私が牛丼屋で牛丼食べる時だけでも、一緒にさ・・・」
言いながら・・・
涙が流れてきた・・・。
涙を流しながら、そう言った・・・。
何も答えてくれない拳に・・・。
何も動いてくれない拳に・・・。
涙を流しながらも、前を向きながらそう言った・・・。
そしたら・・・
そしたら・・・
拳が・・・
「ごめん、無理だ。」
また、そう言った・・・。
妙子side..........
さっきは小さな声でしか言えなかった言葉を、今は叫べた。
拳も同じ気持ちでいると分かったから。
私と仲直りしたいと思ってくれていると、分かったから。
さっきはどうしてダメだったのかは分からないけど・・・。
でも、拳も私と同じくらい強く“仲直りしたい”と思ってくれている。
だから・・・
だから・・・
叫べた・・・。
どこかスッキリとした気持ちでいると、私の叫び声でピタリと動きを止めた拳が口をゆっくりと開いた。
横顔のまま、開いた。
そして、言った・・・。
言った・・・。
「それは無理だ、ごめん。」
そう、言った・・・。
それには・・・
それには・・・
苦しくて・・・
痛くて・・・
悔しくて・・・
泣きそうになった・・・。
「大親友じゃなくていいから・・・。
親友でもなくていいから・・・友達、とか・・・。」
「・・・・」
「たまに、ご飯一緒に食べたりするくらいで・・・。」
「・・・・」
「お肉いっぱいのお好み焼き・・・まだやってないし・・・」
「・・・・」
「すき焼きも・・・」
「・・・・」
「私が牛丼屋で牛丼食べる時だけでも、一緒にさ・・・」
言いながら・・・
涙が流れてきた・・・。
涙を流しながら、そう言った・・・。
何も答えてくれない拳に・・・。
何も動いてくれない拳に・・・。
涙を流しながらも、前を向きながらそう言った・・・。
そしたら・・・
そしたら・・・
拳が・・・
「ごめん、無理だ。」
また、そう言った・・・。
妙子side..........
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