【完】好き好き大好きの嘘

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高級な大きな大きなマンション、そこのコンシェルジュに笑顔で会釈をしてから通り過ぎる。
ここは私の親の会社、永家ホールディングスの永家不動産が所有しているマンションの1つ。



そのマンションの最上階へとエレベーターは上がり、2部屋しかないそこの階へと辿り着いた。



そしたら、出てきた・・・。



私の隣の部屋から、お腹の大きな奥さんを幸せいっぱいな顔をして見下ろしている旦那さんが。



私と同じ歳のイトコである的場和雄(かずお)、和と奥さんの真理ちゃんが出てきた。



「和、真理ちゃん、これからお出かけ？」



「おお、結子か。
これから真理とドラッグストアに行ってくる。」



ドラッグストアに行くだけなのにあんなに幸せいっぱいな顔をしていた和に笑いながら、私は真理ちゃんを見る。



妊娠してからはほとんどお化粧をしていない真理ちゃんを。
つわりも結構酷いらしくお化粧どころではなくなってしまったらしい。
肌はとても綺麗で、真理ちゃん曰くホルモンの関係で特にスキンケアをしなくても肌が綺麗になるらしい。



「今日の私の姿、どうかな？」



「凄く、素敵・・・。
やっぱり結子ちゃんにはそういう系統の服と色味、そのメイクの仕方とそのリップの色が1番似合う・・・。
1番、結子ちゃんを輝かせる・・・。」



美容系動画ランキングで3位に入っている真理ちゃんが出演している動画。
“可愛くて美味しい私のまり姉”の真理ちゃんからのお褒めの言葉に私はお礼を伝えた。



幸せいっぱいな2人をエレベーターの前まで見送り、私は自分の部屋に入った。