【完】好き好き大好きの嘘

Bu-cha

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一夜のその言葉には驚いた。
驚いたけれど・・・一夜はこういう男だった。
こういう男だから私は一夜に初恋というものをしてしまった。



私と同じくらい強くて逞しい男だと思ったし、汚い世界のはずのこの世界が綺麗に見えたから。



一夜の綺麗な言葉で、こんなにもこの汚い世界が綺麗に見えるから。



“私”の左手を握ってくれる一夜の綺麗な言葉を聞く。
それは“結子”の左手なのだけど、まるで“私”の手を握ってくれているのだと錯覚してしまう。



私の左手を握り、私のことをそんな綺麗な言葉を並べて説明してくれていると錯覚してしまう。



私はこんなに汚い女なのに・・・。



結子のことが大好きな一夜。
私はそれを分かっているのに、結子に譲との幸せな思い出を少しでも残そうとした。
そして、結子のことが大好きな一夜とのセックスは私がしている。



私は汚い女だった・・・。



私はこんなにも汚い女で・・・。



こんなに綺麗な言葉を並べて貰える女ではない・・・。



こんな綺麗な言葉を並べて貰える女ではないのに、それでも嬉しいと思ってしまって・・・。



それでも嬉しいと思ってしまって・・・。



繋いでいた“翔子”の手を右手で強く握り締めようとした。
そしたらそれより先に“翔子”が“私”の手を強く握ってきた。



一夜と結子の力強い手を感じ、私はなんだか泣きそうになってしまった。



まるで女の子のように、泣きそうになってしまった。





翔子side.........
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