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お父さんが今日も俺にその話をする。
何度も何度もこの話をしてくるけれど、俺はこの話を聞くのが結構好きだった。
「俺はこんなに不細工だからな。
普通だったらお母さんと1回も結婚出来ない人生だった。
でも、お前がお母さんのお腹に来てくれたから俺はお母さんと結婚が出来た。」
「再婚しないの?」
「俺はしたいけどな、お母さんにはお母さんの人生があるから。
だからお母さんがどんな人生を選んだとしても、息子であるお前達は頷いてやって欲しい。
俺はお母さんのことが大好き過ぎてお母さんの幸せを祝福出来ないからな。」
「お母さんも同じことを言ってるけどね。」
「あいつはそういう女なんだよ。
強くて逞しい、そういう女なんだよ。
俺の子どもだって言わないで一夜を1人で生んで育てようとした、強くて逞しい女なんだよ。
だから俺との約束を守ってくれてる。
子ども達には綺麗な言葉が残るように。」
俺と弟が2人の口喧嘩を聞いていないと本気で思っているお父さんに、今日も笑いを堪えながら頷いておく。
「強くて逞しい女を見付けろ、一夜。
お前に何かあっても、子どもを背負ってどんな雪道でも足を止めることなく歩けるような女を。
時代の先まで泳げるくらい強くて逞しい女を。
これからの時代、女も強くて逞しい女じゃなければ生き残れない。」
今日もお父さんからそう言われる。
「そんな女の子とセックスが出来るタイミングがあったら絶対に逃すな。
そして結婚出来るタイミングがあるならそれも絶対に逃すな。」
お父さんが力強くそう言って、俺のことを見詰める。
「年齢なんて関係ない。
本当に好きな女の子と、覚悟を決めたセックスだけをしろ。
セックスは気持ち良くもないし楽しくもないし幸せでもない。
だから軽い気持ちでは絶対にするんじゃねーぞ。
本当に好きな女の子と、覚悟を決めた時だけだ。」
その言葉を言い終わり、俺の制服のポケットに避妊具をねじ込んだ。
何度も何度もこの話をしてくるけれど、俺はこの話を聞くのが結構好きだった。
「俺はこんなに不細工だからな。
普通だったらお母さんと1回も結婚出来ない人生だった。
でも、お前がお母さんのお腹に来てくれたから俺はお母さんと結婚が出来た。」
「再婚しないの?」
「俺はしたいけどな、お母さんにはお母さんの人生があるから。
だからお母さんがどんな人生を選んだとしても、息子であるお前達は頷いてやって欲しい。
俺はお母さんのことが大好き過ぎてお母さんの幸せを祝福出来ないからな。」
「お母さんも同じことを言ってるけどね。」
「あいつはそういう女なんだよ。
強くて逞しい、そういう女なんだよ。
俺の子どもだって言わないで一夜を1人で生んで育てようとした、強くて逞しい女なんだよ。
だから俺との約束を守ってくれてる。
子ども達には綺麗な言葉が残るように。」
俺と弟が2人の口喧嘩を聞いていないと本気で思っているお父さんに、今日も笑いを堪えながら頷いておく。
「強くて逞しい女を見付けろ、一夜。
お前に何かあっても、子どもを背負ってどんな雪道でも足を止めることなく歩けるような女を。
時代の先まで泳げるくらい強くて逞しい女を。
これからの時代、女も強くて逞しい女じゃなければ生き残れない。」
今日もお父さんからそう言われる。
「そんな女の子とセックスが出来るタイミングがあったら絶対に逃すな。
そして結婚出来るタイミングがあるならそれも絶対に逃すな。」
お父さんが力強くそう言って、俺のことを見詰める。
「年齢なんて関係ない。
本当に好きな女の子と、覚悟を決めたセックスだけをしろ。
セックスは気持ち良くもないし楽しくもないし幸せでもない。
だから軽い気持ちでは絶対にするんじゃねーぞ。
本当に好きな女の子と、覚悟を決めた時だけだ。」
その言葉を言い終わり、俺の制服のポケットに避妊具をねじ込んだ。
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