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それには驚くしかなくて・・・。
固まっている俺に結子は恥ずかしそうな顔で笑い髪の毛を触っている。
「まだ髪の毛結んでなくて・・・。
寝癖もついてる?」
「髪の毛やってから来ればよかったのに!
ここちょっとハネてる!」
翔子が笑いながら結子の髪の毛を直そうとしていて、でも直らずにまたハネた。
「まあ、たまにはいいんじゃない?
・・・あ、私ギリギリ!行ってきます!
和には連絡しておくから、2人で先に行っちゃいなよ!!」
そう叫びながら、私立の中学へ電車で通っている翔子がローファーで、やっぱりスカートを気にすることなく走り出した。
走っている翔子の後ろ姿を、ハネている髪の毛を触りながら結子は眺めている。
嬉しそうな顔で・・・でも、少しだけ悲しそうな顔で。
そんな結子の横顔から目を離せないでいると、結子が困った顔で笑いながら俺のことを見上げてきた。
「和のこと、迎えに行こう?」
そう言ってきた・・・。
結子の向こう側に見えるあの日の“ゆきのうえ商店街”と幼馴染み達の泣き顔、その中にいる結子の困った顔で笑う顔・・・。
それを見て、何故か死ぬほどホッとした。
何故こんなにホッとしているのか考えてもよく分からないけれど、とにかく死ぬほどホッとしている。
「いいよ、2人で先に行こう。」
「でも、和がいた方が楽しいと思うから。」
「じゃあ、俺と2人でも楽しくさせてみせるから。」
俺の為に和がいた方が楽しいと言っている。
それは分かっているけれど、そう言った。
そう言った俺に結子は少しだけ驚いた顔をした後、クスクスと楽しそうに笑った。
「増田君と一緒にいるだけで私は楽しいよ。
私はみんなと違って楽しい話とか全然出来なくてごめんね?」
固まっている俺に結子は恥ずかしそうな顔で笑い髪の毛を触っている。
「まだ髪の毛結んでなくて・・・。
寝癖もついてる?」
「髪の毛やってから来ればよかったのに!
ここちょっとハネてる!」
翔子が笑いながら結子の髪の毛を直そうとしていて、でも直らずにまたハネた。
「まあ、たまにはいいんじゃない?
・・・あ、私ギリギリ!行ってきます!
和には連絡しておくから、2人で先に行っちゃいなよ!!」
そう叫びながら、私立の中学へ電車で通っている翔子がローファーで、やっぱりスカートを気にすることなく走り出した。
走っている翔子の後ろ姿を、ハネている髪の毛を触りながら結子は眺めている。
嬉しそうな顔で・・・でも、少しだけ悲しそうな顔で。
そんな結子の横顔から目を離せないでいると、結子が困った顔で笑いながら俺のことを見上げてきた。
「和のこと、迎えに行こう?」
そう言ってきた・・・。
結子の向こう側に見えるあの日の“ゆきのうえ商店街”と幼馴染み達の泣き顔、その中にいる結子の困った顔で笑う顔・・・。
それを見て、何故か死ぬほどホッとした。
何故こんなにホッとしているのか考えてもよく分からないけれど、とにかく死ぬほどホッとしている。
「いいよ、2人で先に行こう。」
「でも、和がいた方が楽しいと思うから。」
「じゃあ、俺と2人でも楽しくさせてみせるから。」
俺の為に和がいた方が楽しいと言っている。
それは分かっているけれど、そう言った。
そう言った俺に結子は少しだけ驚いた顔をした後、クスクスと楽しそうに笑った。
「増田君と一緒にいるだけで私は楽しいよ。
私はみんなと違って楽しい話とか全然出来なくてごめんね?」
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