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楽しそうに笑っている“信之君”のことを結子は嬉しそうに見上げていた。
その顔を後ろから見て、俺はこの胸が痛いほど苦しくなってくる。
“浮気も不倫もご法度”
その言葉を頭の中で何度も何度も思い浮かべながら、結子の右手を優しく引いた。
「増田君・・・。」
驚きながら俺を見上げる結子の顔は、驚いてはいるけど嬉しそうでもあった。
その顔を確認した後に“信之君”の方を見る。
結子がいなくなっていることに気付くことはなく歩いている“信之君”のことを。
「信之君、結子がいないこと気付いてないけど大丈夫?」
俺か指摘すると結子が“信之君”の後ろ姿を見た。
「私が悪いから・・・。
半歩後ろを歩いてたから・・・。」
「でも、結子がいなくなったことに気付かないくらいなら、危険が前から迫ってたとしても守ることも出来ないんじゃない?
・・・まだ気付いてないけど。」
“理解してくれている”と結子は信じているのに。
“大切にしてくれている”と結子は信じているのに。
俺には今でも何も期待していない結子が、“信之君”のことはそう信じているのに。
結子からそんな風に信じて貰えている“信之君”はやっと結子がいないことに気付き、慌てた様子でこっちに向かってきた。
その顔はよく整った顔をしている。
それも賢そうな、そして誠実そうな良い顔をしていた。
永家の“主”も目は悪くないらしい。
「結子ちゃん・・・!
ごめんね、えっと・・・お知り合い?」
“信之君”は慌てた様子でチラッと俺と結子の手元を見てきた。
俺が結子の右手を掴んでいるから。
その顔には慌てた様子だけではなくちゃんと気を引き締めた良い顔をしていた。
それを確認してから俺は結子の右手を離した。
今は、離した。
その顔を後ろから見て、俺はこの胸が痛いほど苦しくなってくる。
“浮気も不倫もご法度”
その言葉を頭の中で何度も何度も思い浮かべながら、結子の右手を優しく引いた。
「増田君・・・。」
驚きながら俺を見上げる結子の顔は、驚いてはいるけど嬉しそうでもあった。
その顔を確認した後に“信之君”の方を見る。
結子がいなくなっていることに気付くことはなく歩いている“信之君”のことを。
「信之君、結子がいないこと気付いてないけど大丈夫?」
俺か指摘すると結子が“信之君”の後ろ姿を見た。
「私が悪いから・・・。
半歩後ろを歩いてたから・・・。」
「でも、結子がいなくなったことに気付かないくらいなら、危険が前から迫ってたとしても守ることも出来ないんじゃない?
・・・まだ気付いてないけど。」
“理解してくれている”と結子は信じているのに。
“大切にしてくれている”と結子は信じているのに。
俺には今でも何も期待していない結子が、“信之君”のことはそう信じているのに。
結子からそんな風に信じて貰えている“信之君”はやっと結子がいないことに気付き、慌てた様子でこっちに向かってきた。
その顔はよく整った顔をしている。
それも賢そうな、そして誠実そうな良い顔をしていた。
永家の“主”も目は悪くないらしい。
「結子ちゃん・・・!
ごめんね、えっと・・・お知り合い?」
“信之君”は慌てた様子でチラッと俺と結子の手元を見てきた。
俺が結子の右手を掴んでいるから。
その顔には慌てた様子だけではなくちゃんと気を引き締めた良い顔をしていた。
それを確認してから俺は結子の右手を離した。
今は、離した。
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