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「予定がある週末もあったからね。」
「俺、もう待つのは嫌だな・・・。
“羽鳥さん”に“ずっと待ってます”って店の扉から叫んだ日から、俺毎日毎日ずっと待ってたし。
扉に鈴なんて付けて、“羽鳥さん”が入ってきてもちゃんと分かるように、毎日毎日毎日・・・クリーニングの袋から出すこともしなかった“羽鳥さん“のハンカチを少しだけ触りながら、ずっと待ってた・・・。」
「うん・・・。」
「あのハンカチ、ちゃんとクリーニングに出してたんだ。
新しい“Hatori”のハンカチを買えるくらいのお金はなかったけど、ちゃんと綺麗にはしないとと思ってクリーニングに出してた。
いつか“羽鳥さん”がまた店に来てくれた時、ちゃんと返そうと思ってた。
あんな形で貰った誕生日プレゼントのハンカチなんて何も嬉しくなかった。
羽鳥さんから渡されたモノだからあの時は受け取ったけど、あんな形で渡されたハンカチなんて全然嬉しくなった。」
「うん・・・。」
「やっと店に来てくれた“羽鳥さん”は須崎さんなんて連れてくるし。」
「それは・・・私の説明不足でごめんね?」
「“羽鳥さん”、須崎さんからハンカチを受け取って須崎さんからラーメンもご馳走されてるし。
それもただのラーメンじゃなくて、俺が作って出したラーメン・・・。」
「うん・・・。」
「俺、ずっと待ってたのに・・・。」
「うん、ごめんね・・・?」
「嫌だな・・・。
一美さんのことを待つのはもう嫌だ・・・。
迎えに来ていいですか?」
年末の今日、“ラーメン 安部”を弟に貸して貰えることになった幸治君。
そこで年越し蕎麦ではなく“年越しラーメン”を私に出してくれることになっている。
「今日だけ“中華料理屋 安部”が復活するんでしょ?
前に1日だけ復活した時は他のお客さんの対応もしてたみたいだけど、今日は私だけの“中華料理屋 安部”になってくれる。
お客さんとして・・・でもただのお客さんじゃなくて、“奥さんの一美”としてまた“中華料理屋 安部”に会えるのを私は凄く楽しみにしてるよ?」
本当のことを伝えながら幸治君を見上げる。
「久しぶりに幸治君の・・・旦那さんになった幸治君の、“いらっしゃいませ!”が聞きたい。」
「はい・・・。」
私の唇にまたチュッ─────...と・・・
ではなく、深いキスを始めた幸治君のキスに応えながら、でも片手で少しだけ幸治君の背中を叩いた。
「仕込みの時間・・・ンッ・・・私、幸治君の醤油ラーメン・・・本当に楽しみにしてるから・・・っ」
「あと5分だけ・・・」
「・・・5分も・・・っ」
お互いに笑いながらも深いキスを繰り返した。
「俺、もう待つのは嫌だな・・・。
“羽鳥さん”に“ずっと待ってます”って店の扉から叫んだ日から、俺毎日毎日ずっと待ってたし。
扉に鈴なんて付けて、“羽鳥さん”が入ってきてもちゃんと分かるように、毎日毎日毎日・・・クリーニングの袋から出すこともしなかった“羽鳥さん“のハンカチを少しだけ触りながら、ずっと待ってた・・・。」
「うん・・・。」
「あのハンカチ、ちゃんとクリーニングに出してたんだ。
新しい“Hatori”のハンカチを買えるくらいのお金はなかったけど、ちゃんと綺麗にはしないとと思ってクリーニングに出してた。
いつか“羽鳥さん”がまた店に来てくれた時、ちゃんと返そうと思ってた。
あんな形で貰った誕生日プレゼントのハンカチなんて何も嬉しくなかった。
羽鳥さんから渡されたモノだからあの時は受け取ったけど、あんな形で渡されたハンカチなんて全然嬉しくなった。」
「うん・・・。」
「やっと店に来てくれた“羽鳥さん”は須崎さんなんて連れてくるし。」
「それは・・・私の説明不足でごめんね?」
「“羽鳥さん”、須崎さんからハンカチを受け取って須崎さんからラーメンもご馳走されてるし。
それもただのラーメンじゃなくて、俺が作って出したラーメン・・・。」
「うん・・・。」
「俺、ずっと待ってたのに・・・。」
「うん、ごめんね・・・?」
「嫌だな・・・。
一美さんのことを待つのはもう嫌だ・・・。
迎えに来ていいですか?」
年末の今日、“ラーメン 安部”を弟に貸して貰えることになった幸治君。
そこで年越し蕎麦ではなく“年越しラーメン”を私に出してくれることになっている。
「今日だけ“中華料理屋 安部”が復活するんでしょ?
前に1日だけ復活した時は他のお客さんの対応もしてたみたいだけど、今日は私だけの“中華料理屋 安部”になってくれる。
お客さんとして・・・でもただのお客さんじゃなくて、“奥さんの一美”としてまた“中華料理屋 安部”に会えるのを私は凄く楽しみにしてるよ?」
本当のことを伝えながら幸治君を見上げる。
「久しぶりに幸治君の・・・旦那さんになった幸治君の、“いらっしゃいませ!”が聞きたい。」
「はい・・・。」
私の唇にまたチュッ─────...と・・・
ではなく、深いキスを始めた幸治君のキスに応えながら、でも片手で少しだけ幸治君の背中を叩いた。
「仕込みの時間・・・ンッ・・・私、幸治君の醤油ラーメン・・・本当に楽しみにしてるから・・・っ」
「あと5分だけ・・・」
「・・・5分も・・・っ」
お互いに笑いながらも深いキスを繰り返した。
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