【完】お兄ちゃんは私を甘く戴く

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それからは毎日、宿題を終えてからはお姉ちゃんの動画を見た。
普通の速度では時間が掛かる為、数倍速で動画を見ていく。



初めて、お姉ちゃんを見た気がした。



初めて、お姉ちゃんの声を聞いた気がした。



初めて、お姉ちゃんの想いを知った・・・。



追い求める為に、聞く・・・。



お姉ちゃんの言葉を、聞く・・・。



りーちゃんの為にも、聞く・・・。



お姉ちゃんは中学生になってから、酷い肌荒れが始まった。
皮膚科に通っても、皮膚科を変えても、根本的な改善には繋がらなかった。



お姉ちゃんが高校生になる前、りーちゃんのお母さんが言った。
お姉ちゃんの体質改善をすると。
りーちゃんも一緒に頑張るようにと言った。



“1人では出来ないことも、2人では出来ることがあるから。”



そう言って、りーちゃんにも一緒に頑張るように言っていた。



『お姉ちゃん！
私、お尻上がってきてない！？』



動画の中のりーちゃんが、中学生なのに全身鏡の前で下着姿のままそんなことを言っている。
僕には違いが全然分からなかったけど・・・



『本当だ・・・。
私も、最近・・・お尻上がってきた・・・。』



お姉ちゃんもそんなことを言い出して、りーちゃんの近くでトレーニングをしているのが鏡に写っている。



『お姉ちゃん、生理始まったばっかりだから無理しない方がいいよ～。』



『うん・・・。
生理前、だったからかな・・・。
いつもよりもまた・・・肌荒れして・・・。』



お姉ちゃんの言葉に、僕は動画を流し続けたまま追い求めていく・・・。



女の人が肌荒れをするであろう原因を、探していく・・・。



そんな中で・・・



『私も一緒にやれて良かった～！！
お兄ちゃんの為に私も綺麗に整える！！
いつかお兄ちゃんと結婚して貰える日の為に、私も自分を綺麗に整える！！』



りーちゃんが全身鏡に映る自分をカメラで写しながら、今回もそんなことを言っていた・・・。