【完】経理部の女王様が落ちた先には

Bu-cha

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女帝、か・・・。
あの従兄弟様にそう言わせるあの子を、心底尊敬する。



でも・・・
出会った頃のあの子を思い出すと納得もする。



会社の心臓、これは従兄弟様がよく言っているうちの経理部のこと。
経理部とは言っているが、岸部長と宮本副部長は財務も担っているからだ。



岸部長や宮本副部長が行っていることを、あの子は前の会社で入社1年目から1人でやっていた。
中規模の会社とあの子は言っていたけど、業界大手ではないがそこまで中規模ともいえない会社の経理も財務も。



あの子をうちの会社に入れてから訪問した、あの子の前の会社・・・
性格の悪い俺は、今でもよく思い出す。
俺の可愛いあの子、薔薇の花を踏みにじろうとした罰だ。




そんなことを考えながら、やっと行けることになったいつもの喫茶店。
支社を軌道に乗せるまではなかなか本社に戻れないという話だが・・・。




喫茶店の窓際、いつものカウンター席に座る“女王様”のあの子が見える。




眼鏡を少し直しネクタイをキュッと絞め直しながら店に入ると・・・




“俺”がいつも座っていたあの子の右隣の席の前に立つ、男がいる・・・




心臓がえぐられるような痛みだった。





すぐあの子に近付き、後ろから少しだけ抱き締め、右隣の席に置こうとした男のグラスを掴んだ。
 




「遅くなって、ごめん。」






こんなに、遅くなって・・・




こんなに、遅くなっている・・・




迎えに行くと、約束したのに・・・
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