73 / 293
5
5-10
しおりを挟む
母ちゃんが死ぬ時に桃子に会える・・・。
そう思っていた・・・。
そう思っていたのに・・・。
「渡~!!これ、どういうこと?」
引っ越しから1ヶ月後・・・
日曜日に渡の家に入ると、今日も母ちゃんが何かの紙とペンを持って洗濯物を干している渡に駆け寄った。
掃除をしていた真理が渡から洗濯物を受け取ると、テキパキと洗濯物を干していく。
俺よりもずっと手際良く、洗濯物を干していく。
その横で、母ちゃんは渡に必死な顔をして紙を見せていて・・・。
「もぉ~・・・全然分からないよ~・・・。
覚えられる気がしない・・・。」
母ちゃんが目に涙を溜めながら下を向いた時、渡が母ちゃんを見下ろして優しい顔で笑った。
俺達に見せる顔とも違うような、優しい顔で。
そして・・・
母ちゃんの背中を優しくポンポンッと叩いたのが見えた・・・。
「俺が徹底的に教えてやるから、その若い頭の中に詰め込め。
会社にいる奴らより若くて柔軟なその頭にな。」
渡がそう言うと、母ちゃんの顔はパッと明るくなった。
そんな母ちゃんの顔を渡が安心したような顔で見て、それから俺の方を見てきた。
「光一!!今日は遊んでやれねーや、ごめんな!!
空手道場行ってこいよ、久しぶりに!!」
渡と遊ぶようになってから、俺は空手道場に行っていなかった。
空手道場にいる奴らよりも渡といる方が楽しかったから。
「そうだな。」
その返事だけをして、理子の方を見た。
真理と遊びに行く為に真理の手伝いをせっせとしている。
嬉しそうな理子の姿を眺めた後、ダイニングテーブルに渡と並んで座る母ちゃんの姿を見る。
“桃子”になっている母ちゃんの姿を見る。
その姿を目に焼き付けてから、俺は渡の家を出た。
両手を強く握り締めながら、出た・・・。
そう思っていた・・・。
そう思っていたのに・・・。
「渡~!!これ、どういうこと?」
引っ越しから1ヶ月後・・・
日曜日に渡の家に入ると、今日も母ちゃんが何かの紙とペンを持って洗濯物を干している渡に駆け寄った。
掃除をしていた真理が渡から洗濯物を受け取ると、テキパキと洗濯物を干していく。
俺よりもずっと手際良く、洗濯物を干していく。
その横で、母ちゃんは渡に必死な顔をして紙を見せていて・・・。
「もぉ~・・・全然分からないよ~・・・。
覚えられる気がしない・・・。」
母ちゃんが目に涙を溜めながら下を向いた時、渡が母ちゃんを見下ろして優しい顔で笑った。
俺達に見せる顔とも違うような、優しい顔で。
そして・・・
母ちゃんの背中を優しくポンポンッと叩いたのが見えた・・・。
「俺が徹底的に教えてやるから、その若い頭の中に詰め込め。
会社にいる奴らより若くて柔軟なその頭にな。」
渡がそう言うと、母ちゃんの顔はパッと明るくなった。
そんな母ちゃんの顔を渡が安心したような顔で見て、それから俺の方を見てきた。
「光一!!今日は遊んでやれねーや、ごめんな!!
空手道場行ってこいよ、久しぶりに!!」
渡と遊ぶようになってから、俺は空手道場に行っていなかった。
空手道場にいる奴らよりも渡といる方が楽しかったから。
「そうだな。」
その返事だけをして、理子の方を見た。
真理と遊びに行く為に真理の手伝いをせっせとしている。
嬉しそうな理子の姿を眺めた後、ダイニングテーブルに渡と並んで座る母ちゃんの姿を見る。
“桃子”になっている母ちゃんの姿を見る。
その姿を目に焼き付けてから、俺は渡の家を出た。
両手を強く握り締めながら、出た・・・。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる