その恋、チロが全力で応援します。

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加藤社長は気付いている・・・。
私が青さんから送られている潜入者だと。
いや、加藤社長"も”気付いていると言った方が正しい。
加藤社長から送られてきている潜入者は銀君だと、青さんも気付いているから。



「はい・・・、忘れません。」



冷や汗をかきながら返事をすると、加藤社長は満足そうに笑った。



「マ◯コだろうがチ◯コだろうが、何を使ってでも青さんと望のことをくっつけて来い。」



「はい・・・。」



めちゃくちゃ怯えながらも返事をし、左手の薬指にソッと触れ・・・



それから、加藤社長のことを真っ直ぐと見詰めた。



そしてニヤッと笑ってみせた。



青さんの笑い方にわざと似せて。



「加藤社長も誰かと結ばれたいようでしたらいつでもご依頼くださいね。」



結構ビックリした顔をした加藤社長が、初めて見せる普通の男の人の顔で楽しそうに笑い始めた。



「野々村はうちの会社のエース、"結ばせ屋のチロ”だからな。」



可愛い顔で普通に笑っているこの可哀想でもある加藤社長に、私は力強く頷いた。



「どんな恋でも私が全力で応援します。」



朝から晩までサッカーボールを追い掛け続けていた私は、今では"結ばせ屋のチロ”と呼ばれるまでになった。















でも・・・



「守からメッセージだ・・・っ。
どうしよう、何て返そう・・・・・。
あれ、すぐに返した方が良いのかな・・・。
いや、ここは少し時間を空けて・・・。
・・・・・いつもどんな感じで連絡してたっけ！？
でも付き合い始めたわけだしいつも通りだとダメなの・・・！！？
ダメだ、なんか分かんなくなってきた、どうしよう・・・っ、青さんの案件も急に自信なくなってきた・・・っっっ！！！」




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