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暗い部屋と花
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私はいつも真面目に生きて来た、はず。
心の中でそう呟いては、自分を肯定する。
心とは別に、体の方はどうやら限界が近いらしい。伸び切って、触るだけで千切れていく髪の毛、歩くだけで軋む体の節々。ポキポキと、どこかに当たっただけで皮膚ごと剥げる爪。本当にこの体は自分の物なのか?と思うときがあるくらいだ。
1年前の私は、まだこんなにも古臭くは無かった。しっかりと動くことができた。と言っても、この暗い6畳一間の和室がある家の中だけだったが。
閉め切った暗い家の中に引きこもってから、いつの間にか5年の月日が流れていた。
私は月日が経つ度に動くのが億劫になった。あれほどまでに好きだった料理すらもしない。
台所はどうなっているんだろう?ここ何年間か和室から出ていないのでわからない。おそらく、ゴキブリや、蛆などの巣窟になっているに違いない。たまに、そっち方面から虫がやってくるからもわかる。私は、そう推測している。虫は嫌いではないから、別にいいのだが。それに、人間は誰しも一生の内、寝ている間に蜘蛛を2,3匹食べているらしい。だから、私の口元がゴキブリや蚤かダニに食べられていて腫れたりしているからと言って、気にすることはないはず。痛みを抱えてしまうのは嫌ではあるが、どうせ引きこもりだ。誰も私の顔なんか見る人はいないのだから、別に良い。かと言って、虫が出ないようにするためだけに掃除する気は起きない。水を飲むのも面倒な私が、掃除をする訳がない。
私の唯一やる気が起きる事、興奮する事と言えば、自殺に関しての事だけだ。
自殺して自由になること、ただそれだけ。
『自由』
なんて響きの良い言葉なんだろう?私はこの言葉が大好きだ。しかし、人間どうにも死ねないらしい。私はまだ生きている。惰性で生きている。何故か生きている。
こんな私だが、一応仕事はしている。週休4日でだが。堕落した4日以外の3日は、私は・・・いや、私の指と言った方がいいかもしれない。私の指がバリバリ働いてくれている。
会社にはパソコンのオンラインから出社する。5時間か4時間だけを全力で働いて、私の業務は終了する。月収はそこそこあった。
生活費はパソコン一台で稼ぎ、食べ物もネット注文できるこの時代、私には外に出る意味がわからなくなってしまった。だから、ご飯や必要なものは全てネットで注文している。長い間、光は見ていない。唯一見る光はパソコンのモニターから出る光だけだ。
そうやって、なんとか一応生きてきた。
そんな私に、つい先日、ビッグチャンスが到来した。働いていた会社と契約期間が切れたのだ!辞めないでくれと、多くの人に哀願された。が!そんな事は関係ない!契約は契約だ!
この日をどれだけ待ちわびたことか。
もう私を止める事は何もなくなった。
長年の夢であった自殺。しっかりと計画しなければいけない。しっかりと。
心の中でそう呟いては、自分を肯定する。
心とは別に、体の方はどうやら限界が近いらしい。伸び切って、触るだけで千切れていく髪の毛、歩くだけで軋む体の節々。ポキポキと、どこかに当たっただけで皮膚ごと剥げる爪。本当にこの体は自分の物なのか?と思うときがあるくらいだ。
1年前の私は、まだこんなにも古臭くは無かった。しっかりと動くことができた。と言っても、この暗い6畳一間の和室がある家の中だけだったが。
閉め切った暗い家の中に引きこもってから、いつの間にか5年の月日が流れていた。
私は月日が経つ度に動くのが億劫になった。あれほどまでに好きだった料理すらもしない。
台所はどうなっているんだろう?ここ何年間か和室から出ていないのでわからない。おそらく、ゴキブリや、蛆などの巣窟になっているに違いない。たまに、そっち方面から虫がやってくるからもわかる。私は、そう推測している。虫は嫌いではないから、別にいいのだが。それに、人間は誰しも一生の内、寝ている間に蜘蛛を2,3匹食べているらしい。だから、私の口元がゴキブリや蚤かダニに食べられていて腫れたりしているからと言って、気にすることはないはず。痛みを抱えてしまうのは嫌ではあるが、どうせ引きこもりだ。誰も私の顔なんか見る人はいないのだから、別に良い。かと言って、虫が出ないようにするためだけに掃除する気は起きない。水を飲むのも面倒な私が、掃除をする訳がない。
私の唯一やる気が起きる事、興奮する事と言えば、自殺に関しての事だけだ。
自殺して自由になること、ただそれだけ。
『自由』
なんて響きの良い言葉なんだろう?私はこの言葉が大好きだ。しかし、人間どうにも死ねないらしい。私はまだ生きている。惰性で生きている。何故か生きている。
こんな私だが、一応仕事はしている。週休4日でだが。堕落した4日以外の3日は、私は・・・いや、私の指と言った方がいいかもしれない。私の指がバリバリ働いてくれている。
会社にはパソコンのオンラインから出社する。5時間か4時間だけを全力で働いて、私の業務は終了する。月収はそこそこあった。
生活費はパソコン一台で稼ぎ、食べ物もネット注文できるこの時代、私には外に出る意味がわからなくなってしまった。だから、ご飯や必要なものは全てネットで注文している。長い間、光は見ていない。唯一見る光はパソコンのモニターから出る光だけだ。
そうやって、なんとか一応生きてきた。
そんな私に、つい先日、ビッグチャンスが到来した。働いていた会社と契約期間が切れたのだ!辞めないでくれと、多くの人に哀願された。が!そんな事は関係ない!契約は契約だ!
この日をどれだけ待ちわびたことか。
もう私を止める事は何もなくなった。
長年の夢であった自殺。しっかりと計画しなければいけない。しっかりと。
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