まちがいさがし〜愛されているのは誰?〜

黒猫と招き猫

文字の大きさ
16 / 18
1章 〜異世界編〜

オレ様超能力者

しおりを挟む
 「おい、紹介って言ったって会ったことあるだろう。」
 美青年は、そんなことをのたまった。

…いやいやないやろ。こんな美形見たら忘れないよ。

 「いや、あるぞ。会ったこと。昨日あっただろ。」

 ん?昨日?、っていうか私今喋ってないよね?

 なんかデジャブ…
        それに昨日って黒いドラゴンとカレンにしか会ってないよね?

           ということは……

 「もしかして、昨日のドラゴン?」
はっ、口に出してから気づいたけど昨日のドラゴンも金色の目だったかも…
 それにこの人の少し野生的な目だし、

 「そうだ。やっと気づいたか。」
そう、やれやれといったふうに言った。

 なんかこの人腹立つな。凄く上から目線というか、なんというか、…。
 そんな目をドラゴンに向けると、

「そりゃ、偉いからな。生物のシエラキーの一番うえだからな。」
 と偉そうにほざいた。

 というか、さっきから私の考え読みすぎだろ。

 こいつ、…まさかっ

   「お前、エスパーかっ!」

 「違うわっ!

  なんでそうなるだよ…
  ただ、お前考え出ることが顔みでてるだけだわ。というかまえにも言ったよな。」
 そう、残念な子を見るような目で見られた。
 別にそこまで、本当に言ったわけじゃないのに。そんなに馬鹿にするな。そう不満そうに見ると、

「オッホン。そんなことはどうでもいいんだよ。それより、我の自己紹介とやらをしなくてはな。そろそろ、あやつの殺気に耐えられそうにないわ。」

 そう、カレンを見ながら言った。
 …昨日会った時も思ったけど、このドラゴンカレンのこと怖がりすぎじゃない?
 カレンはあんなに優しいのに。それに、美人なのに顔も全然きつくないし、どっちかというとほんわかして、庇護欲を掻き立てられるんだと思うんだけど。
 …ほんと、なんでだろう?
 今も優しい顔でニコニコして見守ってくれてるし。
 まぁ、そんな気にすることじゃないだろう。
 そう、結論付けてドラゴンの方を見ると、




「我はエティエンヌ。エティでいい。」

 そう、威厳をもって、エティは綺麗に笑った。


 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

私は貴方を許さない

白湯子
恋愛
甘やかされて育ってきたエリザベータは皇太子殿下を見た瞬間、前世の記憶を思い出す。無実の罪を着させられ、最期には断頭台で処刑されたことを。 前世の記憶に酷く混乱するも、優しい義弟に支えられ今世では自分のために生きようとするが…。

黒騎士団の娼婦

イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。 異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。 頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。 煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。 誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。 「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」 ※本作はAIとの共同制作作品です。 ※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

騎士団寮のシングルマザー

古森きり
恋愛
夫と離婚し、実家へ帰る駅への道。 突然突っ込んできた車に死を覚悟した歩美。 しかし、目を覚ますとそこは森の中。 異世界に聖女として召喚された幼い娘、真美の為に、歩美の奮闘が今、始まる! ……と、意気込んだものの全く家事が出来ない歩美の明日はどっちだ!? ※ノベルアップ+様(読み直し改稿ナッシング先行公開)にも掲載しましたが、カクヨムさん(は改稿・完結済みです)、小説家になろうさん、アルファポリスさんは改稿したものを掲載しています。 ※割と鬱展開多いのでご注意ください。作者はあんまり鬱展開だと思ってませんけども。

処理中です...