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大陸放浪編
水面の都~昏睡~
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リアンの私邸でそのままルークは丸三日眠り続けた。
リアンの見立てでは強力な魔法を使ったため、自分の魔力を回復させるのに時間がかかっているのだと語った。
私が魔力を供給しようとしたところ、オーベロンが現れた。
「マヤ、止めた方が良いよ」
「オーベロン! 世界樹は大丈夫なの?」
「少しずつ枯れてきてる……それよりもこいつに魔力を与えちゃだめだ」
「どうして?」
「こいつの体質にマヤの魔力が適合しないから。こいつのためを思うなら、そっとしておくことだね」
「体質ってどういうこと?」
「こいつは風と水の祝福を受けている。それ以外の魔力は毒になるんだ」
私は魔法を使ったときのルークの言葉を思い出した。確かに自分でそう名乗っていた。
私は自分の行動を振り返った。
(私の行動は身勝手で独善的で考えなしだったんだろうか?)
そういう一面があることを認めざるを得ない。
私のわがままの結果、ペネロペ都市国家の被害は最小限で抑えられた。
一部で氾濫した川や僅かに浸水した家屋があったものの、死傷者は一人も出なかった。
それもこれも、自分の身を挺して嵐を消してくれたルークのお陰である。
(私、この旅に出て何の役にも立ってない……)
ただ言われるがままにルークの操縦する船に乗って、自己満足のためにルークを犠牲にして、何もできずにいる。
私は自己嫌悪で涙が出そうになった。ぎゅっと強く目を瞑る。
その周りを心配そうにオーベロンが飛び回っていた。そこにリアンが入室してきた。
「マヤ君、大丈夫かい? 少しは休みたまえ」
「リアン先輩……私は大丈夫です。それよりも今私がルークに魔力を供給しようとしたらオーベロンに止められました」
「また無茶をしようとしたのか、君は。それでオーベロンは何と?」
リアンが悩まし気に眉間を押さえた。
「ルークさんは風と水の祝福を受けていて、それ以外の魔力は毒になると言っていました」
「なるほど。それであれほどの嵐をたった一人で消し去ることができたわけだね……それなら一つ心当たりがある」
私はリアンの理知的な顔を縋るように見上げた。
「このペネロペ都市国家の宝物の一つに聖杯がある。水晶で作られた特別なものだ」
「オーベロン、それは効果がある?」
「んー、実物を見てないから何とも言えないけど、ボクが知っている聖杯だったとしたら純粋に水の魔力を供給できるかもしれない」
でもとオーベロンが言葉を続ける。
「肝心の霊水が無ければどうしようもないからね」
「霊水ってどうやったら手に入るの?」
「マヤなら簡単だよ。水の精霊を呼び出せば良い。ただし、ある程度高位の精霊である必要がある。少なくともフランマ程度には高位でなければならない」
「……わかった。やってみる。リアン先輩、一緒に聖杯を貸してもらいに行ってくださいませんか?」
リアンは口元を緩めて柔らかな目をした。
「勿論だとも。それではこの都市国家の長の元に行こうか」
リアンの見立てでは強力な魔法を使ったため、自分の魔力を回復させるのに時間がかかっているのだと語った。
私が魔力を供給しようとしたところ、オーベロンが現れた。
「マヤ、止めた方が良いよ」
「オーベロン! 世界樹は大丈夫なの?」
「少しずつ枯れてきてる……それよりもこいつに魔力を与えちゃだめだ」
「どうして?」
「こいつの体質にマヤの魔力が適合しないから。こいつのためを思うなら、そっとしておくことだね」
「体質ってどういうこと?」
「こいつは風と水の祝福を受けている。それ以外の魔力は毒になるんだ」
私は魔法を使ったときのルークの言葉を思い出した。確かに自分でそう名乗っていた。
私は自分の行動を振り返った。
(私の行動は身勝手で独善的で考えなしだったんだろうか?)
そういう一面があることを認めざるを得ない。
私のわがままの結果、ペネロペ都市国家の被害は最小限で抑えられた。
一部で氾濫した川や僅かに浸水した家屋があったものの、死傷者は一人も出なかった。
それもこれも、自分の身を挺して嵐を消してくれたルークのお陰である。
(私、この旅に出て何の役にも立ってない……)
ただ言われるがままにルークの操縦する船に乗って、自己満足のためにルークを犠牲にして、何もできずにいる。
私は自己嫌悪で涙が出そうになった。ぎゅっと強く目を瞑る。
その周りを心配そうにオーベロンが飛び回っていた。そこにリアンが入室してきた。
「マヤ君、大丈夫かい? 少しは休みたまえ」
「リアン先輩……私は大丈夫です。それよりも今私がルークに魔力を供給しようとしたらオーベロンに止められました」
「また無茶をしようとしたのか、君は。それでオーベロンは何と?」
リアンが悩まし気に眉間を押さえた。
「ルークさんは風と水の祝福を受けていて、それ以外の魔力は毒になると言っていました」
「なるほど。それであれほどの嵐をたった一人で消し去ることができたわけだね……それなら一つ心当たりがある」
私はリアンの理知的な顔を縋るように見上げた。
「このペネロペ都市国家の宝物の一つに聖杯がある。水晶で作られた特別なものだ」
「オーベロン、それは効果がある?」
「んー、実物を見てないから何とも言えないけど、ボクが知っている聖杯だったとしたら純粋に水の魔力を供給できるかもしれない」
でもとオーベロンが言葉を続ける。
「肝心の霊水が無ければどうしようもないからね」
「霊水ってどうやったら手に入るの?」
「マヤなら簡単だよ。水の精霊を呼び出せば良い。ただし、ある程度高位の精霊である必要がある。少なくともフランマ程度には高位でなければならない」
「……わかった。やってみる。リアン先輩、一緒に聖杯を貸してもらいに行ってくださいませんか?」
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「勿論だとも。それではこの都市国家の長の元に行こうか」
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