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世界に誇るワインを目指す者、五十鈴まりあ登場
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気温はどんどん上がり、桶に入れた氷も融けていく。会場の真ん中ではジャズバンドが演奏を始め、お客様も用意された椅子やテーブルで酒と露店で買った肴でのんびり一杯やっている。客足がいったん途絶えたところで、氷を足していると
「稲里!」
んと顔を上げると白いワイシャツに黒のエプロンをかけた女性が立っていた。
「今年も来たようね! でも今回も五十鈴ワインは大盛況。勝負あったようね!」
茶色の緩くウェーブした髪に日に焼けたその女性は仁王立ちして稲里に立ちはだかっていた。
「お、五十鈴じゃんか。元気だったか? ワインも売れてるんだ。うちの酒も随分お客様が来てくれたよ」
稲里はニコニコと五十鈴と呼んだ女性に笑いかけた。
「潤、この人は?」
「あたしは五十鈴まりあ。五十鈴ワインの後継者にして、世界一のワイン造りを志す者よ」
「高校の同級生なんだ」
稲里が朗らかに紹介した。
「醸造するのに茶髪にパーマってかけてもいいのか?」
「これは地毛よ!」
あ、そうだと稲里が手を叩いた。
「五十鈴、今日うちの蔵来れないか? 今日打ち上げに和と飲もうと思ってたんだ」
えっと五十鈴は声を詰まらせた。
「女性一人だと居づらいかな?」
腕を組んで稲里が悩み始めると
「それなら私も相席させてもらうわ」
事の成り行きを見守っていた常盤が手を挙げた。
「じゃあ、そっちの片づけが終わったらうちの蔵に集合な」
わかったわよと五十鈴は踵を返し、スキップでもしそうな足取りを大股で歩いて誤魔化しながら自分のブースへ戻っていった。
「稲里!」
んと顔を上げると白いワイシャツに黒のエプロンをかけた女性が立っていた。
「今年も来たようね! でも今回も五十鈴ワインは大盛況。勝負あったようね!」
茶色の緩くウェーブした髪に日に焼けたその女性は仁王立ちして稲里に立ちはだかっていた。
「お、五十鈴じゃんか。元気だったか? ワインも売れてるんだ。うちの酒も随分お客様が来てくれたよ」
稲里はニコニコと五十鈴と呼んだ女性に笑いかけた。
「潤、この人は?」
「あたしは五十鈴まりあ。五十鈴ワインの後継者にして、世界一のワイン造りを志す者よ」
「高校の同級生なんだ」
稲里が朗らかに紹介した。
「醸造するのに茶髪にパーマってかけてもいいのか?」
「これは地毛よ!」
あ、そうだと稲里が手を叩いた。
「五十鈴、今日うちの蔵来れないか? 今日打ち上げに和と飲もうと思ってたんだ」
えっと五十鈴は声を詰まらせた。
「女性一人だと居づらいかな?」
腕を組んで稲里が悩み始めると
「それなら私も相席させてもらうわ」
事の成り行きを見守っていた常盤が手を挙げた。
「じゃあ、そっちの片づけが終わったらうちの蔵に集合な」
わかったわよと五十鈴は踵を返し、スキップでもしそうな足取りを大股で歩いて誤魔化しながら自分のブースへ戻っていった。
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