悪役令嬢に恋した黒狼

正海広竜

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第66話 そんな事が⁉

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「あははは、ざがーど~のんでる~」
「はぁ」
「はんろうはうすひ~、なに、そんらに、わらひのさけがのへないのっての?」
「お嬢様。そろそろお休みになった方が」
「まだのみたいりない~、もっともってきなさい~」
「ですが」
「なによ。しゅじんのわらひのめいれいにさからうっての? ざがーどのくせになまいきよ~、そんなこというのなら、こうしてやるんだから~、うりりり~」
 リエリナは部屋に置かれている花瓶をグリグリと指で押していた。
 ちなみにザガードは最初にリエリナが座る様に薦められた所から、少しも動いていない。
(リエリナ様が酔っ払うとこうなるのか。今度から酔うほど飲ませない様に注意しよう)
 そう内心に思うザガード。
 もう寝かせた方が良いかなと思うが、この感じだと寝かせ付けるのに時間が掛かりそうだなそとも思うザガート。
 いっそこのまま眠るまで放っておいてもいいかと思えたザガード。

「おっ。やってるな」
 考え込んでいるとゼノミディアが両手に酒瓶を抱えて部屋に入って来た。
「ゼノミディア様。頼みますからその様な事はわたしに言って下さい。ゼノミディア様」
「その間、暇だろうが?」
「ですが」
「それよりも妹が眠っているぞ」
「えっ⁉」
 ザガードはリエリナが居る方に顔を向けると、何時の間にか地面に突っ伏していた。
 締まりのない顔で笑いながら寝ている顔を見てもザガードは何とも思わなかった。
「やれやれ。お嬢様にも困ったものだ」
 溜め息を吐いたザガードはリエリナを横抱きにしてベッドに運んだ。
 ベッドを整えてリエリナを寝かしつけて布団を掛けた。
「ふむ。まだそんな関係ではないか」
 ゼノミディアはリエリナを寝かしつけるのを見て呟いた。

「はい?」
「いや、何でもない。部屋の主が寝てしまったからな。わたしは自分の部屋で飲み直す事にしよう」
 そう言ってゼノミディアは部屋から出て行った。
 ザガードも部屋を出て行こうとしたら、袖が掴まれた感触があった。
 振り返るとリエリナが裾を掴んでいた。
 ザガードはその手を優しく捕って袖から離そうとしたが、思いっきり掴んでいるので離してくれなかった。
 本当は起きているのでは?と思い、リエリナの顔を見るがどう見ても眠っていた。
 寝ているフリをしているとかではなかった。
「・・・・・・暫くこのままにしておくか」
 無理矢理離して起こしたら、先程の様に面倒な事になると思いザガードは近くにある椅子を手繰り寄せてリエリナの傍に座る。
 結局、ザガードは一晩中リエリナの傍に居る事になった。


 翌日。

「あたまいだい・・・・・・」
 リエリナは頭痛に苛まれていた。
「飲みすぎです」
 ザガードはリエリナの介抱をしながら原因を告げる。
「二日酔いになるまで飲むからこうなるのですよ」
「うう~、ざがーどがいつになくきびしい・・・・・・」
「偶には言いますよ」
 リエリナは表向きは体調不調という事で学園を休む事となり、ザガードも付き添いで休む事になった。
 だが、その日。ザガードは学園を休んだ事を後に後悔した。
 何とライアン王子が婚約者のローザアリアの頬を平手打ちにしたという事件が起こった。
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