71 / 88
第71話 この王子は
しおりを挟む
朝、教室に来るなり怒鳴られたリエリナは意味不明な顔をしだした。
ザガードは訳が分からないので小声でリエリナに訊ねた。
「何かしたのですか?」
「知らないわよ。というか、この王子とは話したくないから近付かない様にしていたのだけど」
「でなければ来ないと思うのですが。お嬢様の事ですから無意識で王子を傷付ける事を言って、それが巡り巡って王子の耳に入ったのでは?」
「そんな不注意な事をする訳無いでしょう」
小声で話すリエリナ達。
それを見てイライラを募らせるライアン。
「おいっ。俺の話を聞いているのかっ」
そう言われて二人はライアンを見た。
「失礼しました。で、殿下。わたしがなにか殿下のご不興を買うような事をしましたか?」
「分からないと言うのか⁉」
「ええ、とんと覚えがありません」
本当に分からないと言う顔をするリエリナ。
「ふん。白々しい。お前がローザアリアとカトリーヌを会ったという話は俺の耳に届いているぞっ」
「ああ、それですか」
ライアンの説明でリエリナは納得した。
「それが何か?」
偶々サロンで出会い其処でお茶をしただけという感じなので、特に非難される覚えがない。
「大ありだ。お前はローザアリアがカトリーヌにしている事を知らぬのかっ」
「さぁ、何かしたのですか?」
「ふん。あいつが自分の分家の者達に嫌がらせや苛めをする様にする様に指示したのだぞ」
「それは事実無根ですよ」
「嘘をつけっ。カトリーヌに嫌がらせをしていた者達は全てあいつの家の分家か関係者ばかりだっ」
「でも、今はそんな事はしていないのでしょう。なら、大丈夫ですよ」
「この前、あの者はカトリーヌを泣かせたのだぞっ」
「それも誤解ですよ」
リエリナはライアンと話しながらも、顔を引き攣らせていた。
ザガードはその顔を見て怒っているなと思った。
(それにしても本人が居ないからってここまで好き勝手に言えるよな)
まだローザアリアは教室に着ていない。
それもあって好き勝手に言っているのでは思われた。
しかし、そろそろ話を切り上げないとローザアリアが来るのではと思われた。
「何度も言っている様に、偶々サロンに顔を出したらローザアリア様にあっただけです」
「お前は兄上側の人間だからな。わたしに不利益な事をするをしてもおかしくないっ」
「それは偏見というものですよ」
「何だとっ」
ヒートアップする二人。
このままではどちらかが手を出すのではと思われた。
そろそろ口を出そうかと思った所に。
「王族に対して無礼な。未来の親族とはいえ我慢ならん。お前に決闘を申し込むっ」
指を向けながら高らかに宣言するライアン。
「良いでしょう。その決闘をお受けします!」
頭に血を昇っていたからか、その決闘を受諾するリエリナ。
それを聞いたザガードは頭を抱えた。
ザガードは訳が分からないので小声でリエリナに訊ねた。
「何かしたのですか?」
「知らないわよ。というか、この王子とは話したくないから近付かない様にしていたのだけど」
「でなければ来ないと思うのですが。お嬢様の事ですから無意識で王子を傷付ける事を言って、それが巡り巡って王子の耳に入ったのでは?」
「そんな不注意な事をする訳無いでしょう」
小声で話すリエリナ達。
それを見てイライラを募らせるライアン。
「おいっ。俺の話を聞いているのかっ」
そう言われて二人はライアンを見た。
「失礼しました。で、殿下。わたしがなにか殿下のご不興を買うような事をしましたか?」
「分からないと言うのか⁉」
「ええ、とんと覚えがありません」
本当に分からないと言う顔をするリエリナ。
「ふん。白々しい。お前がローザアリアとカトリーヌを会ったという話は俺の耳に届いているぞっ」
「ああ、それですか」
ライアンの説明でリエリナは納得した。
「それが何か?」
偶々サロンで出会い其処でお茶をしただけという感じなので、特に非難される覚えがない。
「大ありだ。お前はローザアリアがカトリーヌにしている事を知らぬのかっ」
「さぁ、何かしたのですか?」
「ふん。あいつが自分の分家の者達に嫌がらせや苛めをする様にする様に指示したのだぞ」
「それは事実無根ですよ」
「嘘をつけっ。カトリーヌに嫌がらせをしていた者達は全てあいつの家の分家か関係者ばかりだっ」
「でも、今はそんな事はしていないのでしょう。なら、大丈夫ですよ」
「この前、あの者はカトリーヌを泣かせたのだぞっ」
「それも誤解ですよ」
リエリナはライアンと話しながらも、顔を引き攣らせていた。
ザガードはその顔を見て怒っているなと思った。
(それにしても本人が居ないからってここまで好き勝手に言えるよな)
まだローザアリアは教室に着ていない。
それもあって好き勝手に言っているのでは思われた。
しかし、そろそろ話を切り上げないとローザアリアが来るのではと思われた。
「何度も言っている様に、偶々サロンに顔を出したらローザアリア様にあっただけです」
「お前は兄上側の人間だからな。わたしに不利益な事をするをしてもおかしくないっ」
「それは偏見というものですよ」
「何だとっ」
ヒートアップする二人。
このままではどちらかが手を出すのではと思われた。
そろそろ口を出そうかと思った所に。
「王族に対して無礼な。未来の親族とはいえ我慢ならん。お前に決闘を申し込むっ」
指を向けながら高らかに宣言するライアン。
「良いでしょう。その決闘をお受けします!」
頭に血を昇っていたからか、その決闘を受諾するリエリナ。
それを聞いたザガードは頭を抱えた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
91
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる