8 / 10
8. 私、アメリア3歳 勉強をはじめるようです。
しおりを挟む
***
『 絶対に、レイチェル嬢のメイドになるのよ!』
私はふにふにの手で拳を握りしめ、己を鼓舞した。
♢
それにはまず公爵家に雇われなければならない。
男爵家の娘が果たして可能なのだろうかと、まだ発達しきっていない短い腕を組み考える。
前世の曖昧な知識だと、行儀見習いという方法があるが…伯爵家の娘といった上位貴族がお勉強に行くとかそういったイメージがある。
貴族社会の何某知識が圧倒的に足りていないことに気が付くにはそう時間は掛からなかった。
ふと、そう言えば、第1王子が一昨年誕生されて騒がしかったなと思い出す。
…設定では第1王子と第2王子は4つ離れていたはずだ。
ゲームの舞台である王国立学院は12歳からなので、ふむ、14年猶予があるわけだ。
というか、レイチェル嬢は後2年で産まれるのか
……
「わたしがぜったいにまもってみせる!!て、…っは!?ぜ、ぜんぜんまにあわない?!」
そう、どう足掻いても幼少時に間に合わないのだ。
学院に通わず12歳で奉公に出るにしても9年もある。レイチェル嬢を7年もあの環境に置くのはかなり心が痛むが…そこは仕方が無い。
なにせ、辺境の男爵家から王都に近い公爵家までは相当の距離があるのだ…無理なものは無理だ。
裕福とは言えない我が家ではお茶会なんて夢のまた夢だろうし、まず家格が合わずお友達にもなれない。
とは言え、このゲームの設定では5歳に"選定の儀"(所謂能力値検査)が行われ、それまでは貴族の子供たちは神の与り子として大切に扱われていた。2年だけ間に合わないが5歳まではきっとそうひどい扱いは受けないだろうと無理やり納得することにした。
「ごめんなさいレイチェルじょう…!ときがきたらかならず…いや、そのまえにゲームどおりかわからないから、はやめにあいにいくわ!!」
再度己に固く誓い、目標に定めた。
と、なれば自ずとする事は決まって来る訳で。
「よし、"しゅくじょ"みがきよっ!」
教養や作法等をしっかりマスターしていればきっと公爵家へともぐり込めるはず。
後は もしも のために魔法や武術をマスターしなければ!
勿論、戦闘や もしも なんて淑女磨きには関係ないが…
しっかりとゲーム脳で動いているアメリアだった。
*************
若干ストーカーの様なと主人公に震えが止まらない!
『 絶対に、レイチェル嬢のメイドになるのよ!』
私はふにふにの手で拳を握りしめ、己を鼓舞した。
♢
それにはまず公爵家に雇われなければならない。
男爵家の娘が果たして可能なのだろうかと、まだ発達しきっていない短い腕を組み考える。
前世の曖昧な知識だと、行儀見習いという方法があるが…伯爵家の娘といった上位貴族がお勉強に行くとかそういったイメージがある。
貴族社会の何某知識が圧倒的に足りていないことに気が付くにはそう時間は掛からなかった。
ふと、そう言えば、第1王子が一昨年誕生されて騒がしかったなと思い出す。
…設定では第1王子と第2王子は4つ離れていたはずだ。
ゲームの舞台である王国立学院は12歳からなので、ふむ、14年猶予があるわけだ。
というか、レイチェル嬢は後2年で産まれるのか
……
「わたしがぜったいにまもってみせる!!て、…っは!?ぜ、ぜんぜんまにあわない?!」
そう、どう足掻いても幼少時に間に合わないのだ。
学院に通わず12歳で奉公に出るにしても9年もある。レイチェル嬢を7年もあの環境に置くのはかなり心が痛むが…そこは仕方が無い。
なにせ、辺境の男爵家から王都に近い公爵家までは相当の距離があるのだ…無理なものは無理だ。
裕福とは言えない我が家ではお茶会なんて夢のまた夢だろうし、まず家格が合わずお友達にもなれない。
とは言え、このゲームの設定では5歳に"選定の儀"(所謂能力値検査)が行われ、それまでは貴族の子供たちは神の与り子として大切に扱われていた。2年だけ間に合わないが5歳まではきっとそうひどい扱いは受けないだろうと無理やり納得することにした。
「ごめんなさいレイチェルじょう…!ときがきたらかならず…いや、そのまえにゲームどおりかわからないから、はやめにあいにいくわ!!」
再度己に固く誓い、目標に定めた。
と、なれば自ずとする事は決まって来る訳で。
「よし、"しゅくじょ"みがきよっ!」
教養や作法等をしっかりマスターしていればきっと公爵家へともぐり込めるはず。
後は もしも のために魔法や武術をマスターしなければ!
勿論、戦闘や もしも なんて淑女磨きには関係ないが…
しっかりとゲーム脳で動いているアメリアだった。
*************
若干ストーカーの様なと主人公に震えが止まらない!
0
あなたにおすすめの小説
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!
ましろ
恋愛
「誰がこんなことをしろと言った?」
それは夫のいる騎士団へ差し入れを届けに行った私への彼からの冷たい言葉。
挙げ句の果てに、
「用が済んだなら早く帰れっ!」
と追い返されてしまいました。
そして夜、屋敷に戻って来た夫は───
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
モブが乙女ゲームの世界に生まれてどうするの?【完結】
いつき
恋愛
リアラは貧しい男爵家に生まれた容姿も普通の女の子だった。
陰険な意地悪をする義母と義妹が来てから家族仲も悪くなり実の父にも煙たがられる日々
だが、彼女は気にも止めず使用人扱いされても挫ける事は無い
何故なら彼女は前世の記憶が有るからだ
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
所(世界)変われば品(常識)変わる
章槻雅希
恋愛
前世の記憶を持って転生したのは乙女ゲームの悪役令嬢。王太子の婚約者であり、ヒロインが彼のルートでハッピーエンドを迎えれば身の破滅が待っている。修道院送りという名の道中での襲撃暗殺END。
それを避けるために周囲の環境を整え家族と婚約者とその家族という理解者も得ていよいよゲームスタート。
予想通り、ヒロインも転生者だった。しかもお花畑乙女ゲーム脳。でも地頭は悪くなさそう?
ならば、ヒロインに現実を突きつけましょう。思い込みを矯正すれば多分有能な女官になれそうですし。
完結まで予約投稿済み。
全21話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる