ありふれたダンジョンでも異世界をエンジョイする!

プラントキング

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8話 宝具と名づけ

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さて、清々しい朝だな。
良いベットにヒノキの香りのログハウス。
キッチンに行けば……なんもねぇわ。買ってないのだから当然だが。

という訳で、俺は朝から街に繰り出した。

ダンジョンマスター専用の転移魔方陣を使えば最下層から一気に入り口のゲートだ。
ゲートを潜ればFランクダンジョンの入り口と言う名の大聖堂の中だ。

その中を抜けて外へ向かう。

神官に出会うと「おはようございます」と挨拶される。
ダンジョンマスターは営業してる時以外は出入り自由だからな。しかもまだ営業時間外だ。
現在は朝8時、冒険者の姿もほとんどない。

9時にならないとダンジョンには入れないからな。

とりあえず外に出て市場へ向かう。
一週間も滞在してたからな、貴族街的な所以外の場所はだいたいわかってる。

混沌迷宮都市ダンジョン・シティ』はどこの国にも属していない街だが、貴族は居る。
他国の貴族って奴で、実に様々な国の貴族達がこの街には住んでいる。
街だけで小国並みの規模ってんだからすげぇことだ。特に多いのは帝国貴族だが、他の国の貴族も結構いて、どの国も最低でも外交官は置いているらしい。

市場を見て回り、適当な屋台で飯を買う。安い野菜スープと串焼きだ。
ホーンラビットの串焼きだがやはり美味い。塩コショウで味付けしただけの肉なのに美味いのは肉が美味いからだ。
この世界の魔物の肉は異様に美味いので畜産てのは流行っていない。純粋に魔物が居て危険も多いしな。
唯一の畜産は卵を産む鶏と牛乳とバターなんかの乳製品だ。肉はまともに売れないらしい。

腹ごしらえがすんだら市場で少し野菜を買い。次に向かうのは商業ギルドだ。
この街には各国の転移の為の魔法陣が設置してあるので、様々なモノが集まっている。商人達がしのぎを削りまくってる街なのは言うまでもない。
なので当然商業ギルドで注文すれば大抵何でも揃う。

俺は貰った木札で順番を待ち、番が来たら野菜の種を注文した。
種はDPで出すのと迷ったが、まだ最初に貰った金が余ってたのでそれを使うことにしたのだ。

トマトの種や豆類を買って帰宅だ。

さて、ダンジョンに帰って来て、買ってきた種を……

宝具に入れる。
そう、俺の宝具プランターだ。

ダンジョンコアで一応宝具の性能も見ることができた。



分類:宝具
名前:プランター
効果:成長を促進させる。魔力を流すと形状を変化させる事ができる。



うーん、この説明不足感。
とりあえず魔力を流しての形状変化は変幻自在と言っていい。
もはやプランターというか柵つきの畑にも出来るレベルだ。俺の魔力がすくねぇから一気に大きくは出来ないが。
一度形を変えてしまえば維持には魔力を使わないらしく。現在は畑に設置し、10メートル四方の柵と化している。

これに種を植えてみる訳だ。なんせ成長促進たってどれくらい早くなるかが全くの不明である。
まぁ置いといて様子を見るしかない。成長が倍になるなら一月くらいで収穫できるはずだ。期待しないで待つとしよう。

さて、ダンジョンだが。当分は<召喚>で数を増やすしかない。
残りは自然増加で増えたDPを足しても1000DPほどしかない。
一応ビークイーンなら呼べるが、試してみたい機能がある。

それが『名づけネームド化』だ。
召喚したモンスターに名を付けることで眷属にし、パワーアップさせることが出来ると書いてある。
名づけの際には成長する方向性を指示することで、ある程度はそれが反映さるともある。
ただし、名づけにはその魔物を召喚した時と同じだけのDPを消費する。

つまりビークイーンに名づけるなら、ビークイーンもう一体分のコストがかかるって訳だ。
しかし、それならそれだけの価値があると思ってもいいだろう。

よって試すことにした。

「お前の名前は『ザビーネ』だ。 できれば眷属の召喚とか生産系に育ってくれると嬉しい」

そうするとビークイーンが少し光って…、特に見た目は変わらずに終わった。
ステータスを確認すると。



 名前:ザビーネ
 種族:ビークイーン
 体力:D
 魔力:C
物攻物理攻撃力:D
魔攻魔法攻撃力:C
物防物理防御力:D
魔防魔法防御力:D
 俊敏:D

 スキル:<統率> <召喚> <産卵>



あー、うん?
強くはなっているが、元々ビーナイトとビーメイジを足したくらいの性能だったのがCランク版のビーメイジになった感じだろうか?
ちょっと微妙かと思ったが、どうやらステータスはおまけだったようだ。
スキルの<産卵>の項目にあったデメリットである『<産卵>は<召喚>を使った日には使用できない』という項目が消えていた。

使用不可になっていた<産卵>も使用可能になっている。
なるほど、俺の指示道理に生産特化になった訳だ。これならワンチャン戦闘力アップの指示でも良かったかもしれないが。まぁこれも経験だろう。

とりあえずビークイーンに産卵させて様子を見ることにした。

「ん? あれ? おーい、どこに行く…ってまさか…」

ビークイーンのザビーネに産卵の指示を出すと俺の宝具であるプランターのある位置で<産卵>を発動。畑の一部と化している地面の上に魔法陣が展開され、その場に卵が現れた。産卵というか卵召喚なんだが…それはまぁいい。

「もしかしてプランターの成長促進って卵にも効果があるのか?」
(ビビ)
「ん? 今返事したか?」
(ビビ)

なんというか頭に直接返事が返って来て、なんとなくだが、ザビーネの言っていることが解る気がする。
これがネームド化の影響である『眷属伝達』ってやつだろう。いわゆる念話って奴だ。
この念話には距離の制限なんかも存在しないって話なので、侵入者の撃退の時に近くに居なくても意思を伝えられるってのはデカいだろう。
基本的にダンジョンの魔物は召喚して最初にした命令を基準に行動するだけだからな。
ダンジョンコアから階層全体の様子は見れても、『名づけ』をした眷属とか特殊なスキルが無いと命令の更新が出来ない訳だ。

ちなみにクイーン達の<統率>ならダンジョンコアの位置から眷属達に指示が出せる。

さて、後は卵がどれくらいで孵るかしだいだな…。
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