ありふれたダンジョンでも異世界をエンジョイする!

プラントキング

文字の大きさ
15 / 51

13.5話 偽Fランク (別視点)

しおりを挟む
◇ハヤミリア・フェイバンド 王国の第一王女 21歳

わたくしは【六区ロックの迷宮】という聞いたこともないダンジョンを賜りました。
更にはギフトでは『三味線』を授かりました。

ダンジョンについてはこの都市に来る前に勉強してきたつもりです。

そして、プレオープンやオープン直後に数多くの迷宮が消えることも知りました。

主な原因は『偽ランク』と呼ばれる者たちの影響です。
偽ランクとは本来ならば上のランクの実力がありながら、あえて『ダンジョンカード』を更新せず、そのランクにとどまる者達です。

そして、もっとも多いと言われているのが『偽Fランク』です。
毎年、プレオープンで多くの『ダンジョンコアの欠片』が出回るのはこのためだと言われています。
プレオープンで何度もダンジョンコアを破壊されたダンジョンマスターはオープン後にすぐに姿を消すという話です。おそらくは魔物をほとんど倒され、DPを稼げずに冒険者に倒されてしまっているのだと思います。

わたくしはなんとしてもその状況を回避しなくてはなりません。

そのために必要なのは、適度な防衛と、難攻不落のボス部屋です。
わたくしの祖国は『神に認められた国』という名分の元に守られています。

そんな国の要たるダンジョンが”一階層から強い魔物が守っている探査できないFランクダンジョン”などと言われてしまえばどうなるか。
帝国は嬉々として神聖なダンジョンでなんと恥知らずな、と言ってくるでしょう。

つまりわたくしは、探査が可能で、難攻不落、更にはダンジョンのランクも上げていかなくてはなりません。

当然ながら初期の5000DPでは全く足りません。

最初にするべきは『難攻不落』の要素です。

ボスを何にするか、それにはまず、わたくしのダンジョンがどういったものかを知る必要があります。
召喚可能な半額の魔物がこちらです。



Fランク
【5DP】ドードー
【40DP】ウルフ

Eランク
【60DP】スカイバット
【80DP】ナイトドッグ

Dランク
【500DP】スカウトウルフ
【750DP】ロックゴーレム
【800DP】ハミングバード

Cランク
【1600DP】ロックドレイク
【2000DP】シルフ
【2400DP】ヘルハウンド

Bランク
【3000DP】ローレライ
【4000DP】バーゲスト

Aランク
【6000DP】ロックドラゴン(召喚不可)
【7500DP】スコル
【7500DP】ハティ
【8000DP】フェンリル
【8000DP】ケルベロス

★Aランク
【12000DP】イスラフィール

Sランク
【12000DP】セイレーン
【15000DP】マーナガルム
【18000DP】リュコス
【24000DP】フェニックス

★S
【70000DP】トルネンブラ(召喚不可)



この中から判断しなくてはなりません。
このリストから推察するに【六区の迷宮】は、岩と一部の犬や鳥などの魔物が多い印象です。
そして大抵の魔物に共通するのは音または音楽です。
Sランクのリュコスやトルネンブラと言うのは過去の文献でもわからないので、何とも言えませんが。他はその傾向であっていると思います。

つまりは岩・犬・鳥に音楽系を併せ持ったダンジョンという事です。
ダンジョンの階層に設置できる環境も確かめた所、荒廃した街や劇場などが安く設置できるようです。
その環境も見ると、不吉なダンジョンという印象でしょうか。召喚できる魔物もその傾向が強いように感じます。

そしてわたくしは初期の5000DPに加えて、王国から軍資金を持たせていただいております。
もはや武力での防衛は不可能と判断したため、防衛費の一部がわたくしに渡された訳です。
しめて一千万ゼニー。

これを全てDPに還元します。
国民の血税、無駄には出来ません。このダンジョンでの敗北は祖国の崩壊につながるのですから。

ですがそれでも10000DPほどにしかなりません。

この15000DPでどうにかするしかないのですが、流石に固有魔物を狙うのは難しいでしょう。そんなことをすればダンジョンの階層をいじるのが難しくなります。

ここはAランクの魔物を狙うべきでしょう。
Aランクはドラゴンを除けば狼か犬の魔物です。伝承で伝え聞くめったにお目にかかれない魔物。
ですがここで選ぶのは防衛の要です。
早さの有名なスコル・ハティ・フェンリルよりも番犬としての逸話のあるケルベロスがいいかと思いました。できれば守りと言えばドラゴンが一番良かったのですが、召喚不可なので仕方ありません。

わたくしは『ケルベロス』を召喚することに決めました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

極限効率の掃除屋 ――レベル15、物理だけで理を解体する――

銀雪 華音
ファンタジー
「レベル15か? ゴミだな」 世界は男を笑い、男は世界を「解体」した。 魔力も才能も持たず、万年レベル15で停滞する掃除屋、トワ。 彼が十年の歳月を費やして辿り着いたのは、魔法という神秘を物理現象へと引きずり下ろす、狂気的なまでの**『極限効率』**だった。 一万回の反復が生み出す、予備動作ゼロの打撃。 構造の隙間を分子レベルで突く、不可視の解体。 彼にとって、レベル100超えの魔物も、神の加護を受けた聖騎士も、ただの「非効率な肉の塊」に過ぎない。 「レベルは恩恵じゃない……。人類を飼い慣らすための『制限(リミッター)』だ」 暴かれる世界の嘘。動き出すシステムの簒奪者。 管理者が定めた数値(レベル)という鎖を、たった一振りのナイフで叩き切る。 これは、最弱の掃除屋が「論理」という名の剣で、世界の理(バグ)を修正する物語。気になる方は読んでみてください。 ※アルファポリスで先行で公開されます。

捨てられた貴族六男、ハズレギフト『家電量販店』で僻地を悠々開拓する。~魔改造し放題の家電を使って、廃れた土地で建国目指します~

荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
 ある日、主人公は前世の記憶を思いだし、自分が転生者であることに気がつく。転生先は、悪役貴族と名高いアストロメア家の六男だった。しかし、メビウスは前世でアニメやラノベに触れていたので、悪役転生した場合の身の振り方を知っていた。『悪役転生ものということは、死ぬ気で努力すれば最強になれるパターンだ!』そう考えて死ぬ気で努力をするが、チート級の力を身につけることができなかった。  それどころか、授かったギフトが『家電量販店』という理解されないギフトだったせいで、一族から追放されてしまい『死地』と呼ばれる場所に捨てられてしまう。 「……普通、十歳の子供をこんな場所に捨てるか?」 『死地』と呼ばれる何もない場所で、メビウスは『家電量販店』のスキルを使って生き延びることを決意する。  しかし、そこでメビウスは自分のギフトが『死地』で生きていくのに適していたことに気がつく。  家電を自在に魔改造して『家電量販店』で過ごしていくうちに、メビウスは周りから天才発明家として扱われ、やがて小国の長として建国を目指すことになるのだった。  メビウスは知るはずがなかった。いずれ、自分が『機械仕掛けの大魔導士』と呼ばれ存在になるなんて。  努力しても最強になれず、追放先に師範も元冒険者メイドもついてこず、領地どころかどの国も管理していない僻地に捨てられる……そんな踏んだり蹴ったりから始まる領地(国家)経営物語。 『ノベマ! 異世界ファンタジー:8位(2025/04/22)』 ※別サイトにも掲載しています。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

お帰り転生―素質だけは世界最高の素人魔術師、前々世の復讐をする。

永礼 経
ファンタジー
特性「本の虫」を選んで転生し、3度目の人生を歩むことになったキール・ヴァイス。 17歳を迎えた彼は王立大学へ進学。 その書庫「王立大学書庫」で、一冊の不思議な本と出会う。 その本こそ、『真魔術式総覧』。 かつて、大魔導士ロバート・エルダー・ボウンが記した書であった。 伝説の大魔導士の手による書物を手にしたキールは、現在では失われたボウン独自の魔術式を身に付けていくとともに、 自身の生前の記憶や前々世の自分との邂逅を果たしながら、仲間たちと共に、様々な試練を乗り越えてゆく。 彼の周囲に続々と集まってくる様々な人々との関わり合いを経て、ただの素人魔術師は伝説の大魔導士への道を歩む。 魔法戦あり、恋愛要素?ありの冒険譚です。 【本作品はカクヨムさまで掲載しているものの転載です】

転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚

熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。 しかし職業は最強!? 自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!? ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。

処理中です...