ありふれたダンジョンでも異世界をエンジョイする!

プラントキング

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26話 人形の迷宮

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どうにかリストから手頃な相手を見つけた。

Fランクの【人形の迷宮】だ。

このダンジョンは同期のダンジョンで生き残っているFランクダンジョン。生きている理由としてはギフトで”Bランク”の使い魔を授かっている。というのと『帝国貴族』であるということだ。

帝国は帝国貴族が運営するダンジョンの”完全攻略”を推奨していない。
それを守るのは帝国出身の冒険者ばかりだが、帝国はデカい。当然ながら冒険者の母数でも帝国は随一だ。

前に俺が倒したのも帝国貴族だが、あんなのは名前だけの貴族である。
対して今回の【人形の迷宮】のダンジョンマスターは『男爵』だ。

まぁ男爵家の三男って話だが、男爵家所有のダンジョンってのには間違いはない。
なのでこれを狙うのは帝国にちょっかいを掛けているも動議なのだが……

ま、今更か。すでに名ばかりとは言え帝国貴族を倒しちゃってるしな。

なによりこの【人形の迷宮】はカラクリ屋敷らしいのだ。
カラクリ屋敷の内装の迷宮だったり、ちょっとした背の低い日本の城っぽいモノもあるらしい。

これに関しては冒険者に依頼して調べてもらった。

ダンジョンマスターも冒険者に依頼を出すことが出来る。もちろん直接頼みに行く訳じゃない。
ダンジョンの入り口を管理している神官さんが居る窓口で依頼することによって、間接的に冒険者へ依頼できるのだ。

もちろん報酬を用意するのはダンジョンマスターだし、神官さんを窓口にしているので仲介料も取られる。ぼったくりじゃないからいいけどね!
依頼料は最近噂のハチミツを用意した。冒険者パーティのパーティメンバー1人につき1つ支払うという報酬だ。
神官さんへの仲介料もこれになった。金銭で払おうとしたら、ハチミツが良いと言われたのだ。
まぁ神官さんは代わりに依頼してくれるだけだからな、仲介してくれる神官さんが欲しいモノを報酬にしているらしい。

さて、今回の依頼は【人形の迷宮】の内部調査だ。ようは構造を調べてきてほしいって依頼だな。
というのも、なんとこの【人形の迷宮】。階層をまったくいじっていないらしいのだ。
冒険者ギルドでは、既にほとんど地図が出回っているとか。

なんだそれは? って感じかもしれないが、毎日屋敷や城の中をFランクのパペットソルジャーが徘徊しているだけだという。

なので地図も手に入れてしまった。

これでバトルを受けてくれたら儲けものだと申請したら、受理されてしまった。
バトル内容は前回の【湖畔の迷宮】の文章をそのまま流用したのだが、受理してくれた。

本当になんでかは解らなかったが、受けてくれたなら儲けものだ。



そして二日後にはバトル当日となった。

「それでは両者、準備はよろしいですか?」
「はい」「うむ」

神の使いと名乗る目を閉じた天使の言葉に答える。

「では、決闘バトル開始!」

さて、バトルが始まったのだが、画面越しでの相手の言い分はこうだった。

「わざわざDPを献上しに来るとはご苦労な事だ」

との事だ。俺としては負ける要素が見当たらないので、ハテナマークしか浮かばなかったのだが。相手としても俺に負けるつもりはないようだった。

さて、俺の手勢は一月もあったので増えに増えている。
もちろんEランクの数は少ないが、逆にビーナイトやビーメイジなどDランク以上の魔物はあまり減っていないのだ。
今回の俺の攻撃陣はこんな感じだ。



Dランク:ビーメイジ     200体
Dランク:ビーナイト     150体
Dランク:アーマーアント    50体
Cランク:ロングホーンビートル 50体
Aランク:ビートルクイーン    1体



ビートルクイーンを指揮官にした【人形の迷宮】攻略のための攻撃部隊だ。
他にもまだ魔物はダンジョン内に残ってはいるが、攻略にはこれで十分な気もするので、これで行く。
およそFランクの攻略に使われる戦力ではあるまい。

【人形の迷宮】の一階層はカラクリ屋敷だ。
回転扉とか吊り天井とか隠し階段とか、色々な罠と入り組んだ通路で妨害してくる迷宮だ。
本来であれば難易度が高くイヤらしい迷宮になるのだが、今回は地図がある。
罠の配置も変わっていないらしく、難なく進んでいく。

途中でパペットソルジャーに出くわすが、難なく排除。
早々に一階層を突破し、二階層へ。

ここが俺の欲しい階層の本命。カラクリ城(仮)だ。

カラクリ屋敷も難易度としては素晴らしいが、罠の再配置や再起動にDPがかかったり、毎日罠の位置を変えたりと手間がかかる。まぁだからこそ攻略されにくいという特徴がある訳だが。

だが、それ以上に致命傷なのは屋敷ってのが人が戦うことを想定している構造になっている事だ。
俺の配下で人型なのはクイーン系だけだ。クイーンのボス部屋としてなら使えるが、それなら適度に使える壁の配置を考えるだけでも、それなりのモノが出来る。わざわざカラクリ屋敷を使う利点は低い。

対して二階層に広がるカラクリ城。平野に構える背の低い砦だ。天井が5メートルしかないしな。
上空から見てわかる通り、城の道は曲がり角が多く、行き止まりも多い。そういった場所で矢を射られたり、槍を突き出されたりって構造になっている訳だ。

何が言いたいかと言えば、この構造は対人戦で有利って事だ。
つまり冒険者達に対する侵入者特化の地形な訳だ。

まぁ空を飛べる魔物、つまりは航空戦力がいると構造が丸裸も同然と言う欠点もあるがな。
つまり俺の魔物達の敵じゃねぇってことさ。

そして二階層も難なく突破し、ついに最下層。
ここは普通にボス部屋の様なのだが……

そのボス部屋にはクリスタルでできたゴーレムと”場違いな格好をした女”の姿があった。


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