ありふれたダンジョンでも異世界をエンジョイする!

プラントキング

文字の大きさ
39 / 51

36話 同盟戦の条約

しおりを挟む
――ピロン!

『お知らせ
 【六区の迷宮】と【針葉樹の迷宮】が同盟を結びました!』

さっそく通知が来て、正式に同盟となった。

あの後のメッセージでのやり取りで、日付を指定してもらえれば、いつまでに何体の魔物が出せるかリストを送りますよ。と連絡した。
ちなみにアルミラージは自前で呼ぶので必要ないそうだ。ホーンラビットは出せるなら借りたいらしいが。

そして一週間後には『同盟戦』をやるらしい。
相手は『黄同盟』とも呼ばれる三つの迷宮。

【黄の迷宮】【海難かいなんの迷宮】【霧雨の迷宮】の三つだ。
全てがDランクで【黄の迷宮】は今年のプレオープンでDランクになった”今年最優”と呼ばれる迷宮の一つだ。
まぁ【六区の迷宮】も今年最優の迷宮なんだけどな。

【黄の迷宮】の他は数年前にダンジョンマスターになった【海難かいなんの迷宮】【霧雨の迷宮】。ダンジョンマスターの先輩方って奴だな。
数年前に出来たのにまだDランクか、と思うかもしれないが、これは人気の問題だな。

冒険者ってのは名前ばっかロマンにあふれてる感じがするが、大体が現実主義者だ。つまりは利益の少ない、攻略の難しいダンジョンには潜りたがらない。当然、海なんてのは難所だし、雨や霧の中の探査なんて面倒極まりない。
それでいてDランクになる前はFとEランクだ。当然、そんなランクの冒険者は探査技術も拙く、戦闘力も低い。
彼らが好き好んで、この二つの迷宮を探査する理由は無い訳だ。

そうなると最早DPの回収は自然回復や魔力での補給、そして迷宮決闘ダンジョンバトルしかない訳だ。
バトルに関しても問題で、安くなる魔物が海や雨関連だと相手のダンジョンへ攻め込ませるのに向いている魔物は少ないんじゃないかと思える。

そう考えると数年たってもDランクってのは頷ける。

俺が海のダンジョンとかもらってたらどうなってたかな……
いや、もしかして<産卵>をもった魔物もいるのか? サケとかサメとか、結構卵産む奴は居そうだけど。でもクイーン以外だと居てもマザーフロッグみたいな感じになるか。

さて、一週間後と言われたので、少しだけ貸し出す魔物の数は増やせそうだ。

一週間後に【六区の迷宮】に貸し出す予定の魔物の数は。



Fランク:ホーンラビット    20体
Eランク:ビーワーカー    500体
Dランク:ビーメイジ     330体
Dランク:ビーナイト     270体
Dランク:アーマーアント   170体
Cランク:ロングホーンビートル 90体
Bランク:スタッグビートル    1体
Bランク:ジャイアントビートル  1体



という感じになった。
これでも俺の迷宮に居る戦力の半分だけどな。
半分の戦力はダンジョンの営業のために俺のダンジョンに残すつもりだからな。
ワーカーなんか消耗が激しいから露骨に渋ってるぜ。

残念ながらBランクのビートルは増えなかったので追加は無しだ。
ハチだけで1000体も居る訳だが、相手はDランクの迷宮三つ分の戦力だ。正直勝てるのか怪しいんだが。

「どう思うよ?」
「不安はありますが、そもそもが”賭け事”ですからね」
「絶対はないか」

そりゃそうだ。絶対に儲かります! なんて言われたら絶対に詐欺だと思うしな。
掛け金は膨大だが、負けても実質無料の戦力半分を失うだけ、命の危険がない。下手したらダンジョンの営業してる方が危険まであるな。

それで同盟戦の内容だが。




迷宮決闘ダンジョンバトルの形式は『同盟戦』。

・【六区の迷宮】【針葉樹の迷宮】の同盟と【黄の迷宮】【海難かいなんの迷宮】【霧雨の迷宮】の同盟による『同盟戦』とする。

・同盟どうしは代表となる迷宮を出し合い、先に相手のダンジョンコアを破壊し、攻略した側の勝利となる。

・戦場となる二つの迷宮は【六区の迷宮】と【霧雨の迷宮】となる。

・代表の迷宮に同盟戦力の貸し出しを良しとする。

・勝敗の結果は同盟者全員に適用される。

・ただし、【六区の迷宮】と【針葉樹の迷宮】の同盟が敗北した場合は、破壊された【六区の迷宮】のみ敗北が適用され、消えることとする。

・【針葉樹の迷宮】はダンジョンマスターが戦闘に参加することを禁ずる。

迷宮決闘ダンジョンバトルを同盟者以外が見ることは出来ない。



ってな感じにまとまったらしい。
いやぁ、俺にほぼデメリットが無い。どころか、他の迷宮の戦力の見学もできる。

相手としては【六区の迷宮】さえ、消せればいいんだろうな。

少し街に出て調べたら、ハヤミリアさんとこの事情はすぐにわかった。
国が亡びる寸前にダンジョンマスターになって延命。それを帝国に狙われてるってシンプルなもんだった。

俺としては戦力の貸し出ししか出来ないが、頑張ってくれ。

勝ってくれたら大儲けが確定してるってのもあるが、美人が消えるのはもったいないって気持ちもある。
まぁそんだけの気持ちだ。実際に頑張るのは彼女自身だしな。俺みたいな一般人は邪魔せずに応援するだけさ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

極限効率の掃除屋 ――レベル15、物理だけで理を解体する――

銀雪 華音
ファンタジー
「レベル15か? ゴミだな」 世界は男を笑い、男は世界を「解体」した。 魔力も才能も持たず、万年レベル15で停滞する掃除屋、トワ。 彼が十年の歳月を費やして辿り着いたのは、魔法という神秘を物理現象へと引きずり下ろす、狂気的なまでの**『極限効率』**だった。 一万回の反復が生み出す、予備動作ゼロの打撃。 構造の隙間を分子レベルで突く、不可視の解体。 彼にとって、レベル100超えの魔物も、神の加護を受けた聖騎士も、ただの「非効率な肉の塊」に過ぎない。 「レベルは恩恵じゃない……。人類を飼い慣らすための『制限(リミッター)』だ」 暴かれる世界の嘘。動き出すシステムの簒奪者。 管理者が定めた数値(レベル)という鎖を、たった一振りのナイフで叩き切る。 これは、最弱の掃除屋が「論理」という名の剣で、世界の理(バグ)を修正する物語。気になる方は読んでみてください。 ※アルファポリスで先行で公開されます。

捨てられた貴族六男、ハズレギフト『家電量販店』で僻地を悠々開拓する。~魔改造し放題の家電を使って、廃れた土地で建国目指します~

荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
 ある日、主人公は前世の記憶を思いだし、自分が転生者であることに気がつく。転生先は、悪役貴族と名高いアストロメア家の六男だった。しかし、メビウスは前世でアニメやラノベに触れていたので、悪役転生した場合の身の振り方を知っていた。『悪役転生ものということは、死ぬ気で努力すれば最強になれるパターンだ!』そう考えて死ぬ気で努力をするが、チート級の力を身につけることができなかった。  それどころか、授かったギフトが『家電量販店』という理解されないギフトだったせいで、一族から追放されてしまい『死地』と呼ばれる場所に捨てられてしまう。 「……普通、十歳の子供をこんな場所に捨てるか?」 『死地』と呼ばれる何もない場所で、メビウスは『家電量販店』のスキルを使って生き延びることを決意する。  しかし、そこでメビウスは自分のギフトが『死地』で生きていくのに適していたことに気がつく。  家電を自在に魔改造して『家電量販店』で過ごしていくうちに、メビウスは周りから天才発明家として扱われ、やがて小国の長として建国を目指すことになるのだった。  メビウスは知るはずがなかった。いずれ、自分が『機械仕掛けの大魔導士』と呼ばれ存在になるなんて。  努力しても最強になれず、追放先に師範も元冒険者メイドもついてこず、領地どころかどの国も管理していない僻地に捨てられる……そんな踏んだり蹴ったりから始まる領地(国家)経営物語。 『ノベマ! 異世界ファンタジー:8位(2025/04/22)』 ※別サイトにも掲載しています。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

お帰り転生―素質だけは世界最高の素人魔術師、前々世の復讐をする。

永礼 経
ファンタジー
特性「本の虫」を選んで転生し、3度目の人生を歩むことになったキール・ヴァイス。 17歳を迎えた彼は王立大学へ進学。 その書庫「王立大学書庫」で、一冊の不思議な本と出会う。 その本こそ、『真魔術式総覧』。 かつて、大魔導士ロバート・エルダー・ボウンが記した書であった。 伝説の大魔導士の手による書物を手にしたキールは、現在では失われたボウン独自の魔術式を身に付けていくとともに、 自身の生前の記憶や前々世の自分との邂逅を果たしながら、仲間たちと共に、様々な試練を乗り越えてゆく。 彼の周囲に続々と集まってくる様々な人々との関わり合いを経て、ただの素人魔術師は伝説の大魔導士への道を歩む。 魔法戦あり、恋愛要素?ありの冒険譚です。 【本作品はカクヨムさまで掲載しているものの転載です】

転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚

熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。 しかし職業は最強!? 自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!? ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。

処理中です...