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004:絡み酒の上司から抜け出せずおもらしする話【小スカ BL未満】
しおりを挟む登場人物
宇佐美27歳
センター長が絡み酒なので他の従業員が困らないように助けてあげる優しい支店長。
普段から生真面目だが、スタッフをしっかり守るので頼りにされている。
三嶋24歳
いちスタッフ。下戸。まあまあ機転の利く男。
……………………
「センター長、酔いすぎですよ。みんな困ってますから…」
「じゃあお前相手しろ~ほら飲め」
「彼は下戸なんですよ…三嶋さんあっちのグラス空きかけてるからお酌してきてくれますか?」
そういって俺を追い払ってくれたのはうちの支店の店長で、困ったような顔でセンター長の周囲への絡み酒をなんとか食い止めてくれている。
店長はいつも生真面目な人だが、こうして何かの“トラブル”の際は身を挺して従業員を守ってくれる頼れる存在だ。
俺は言われるままに奥の席から離れ他のメンバーと合流することができた。
ちらりと見ればセンター長の周りは人払いされて店長だけが彼の相手をしている(センター長の周りは新人が多かったので店長がいち早く避難させたに違いない)。
それから数時間が経った。
俺は下戸なので乾杯以外にアルコールを口にしていなかったが、みんな酔ってわいわいと盛り上がっている。
ほぼシラフの俺は退屈でスマホに目を落とした。
飲み会が開始しておよそ3時間ほどが経過していたが、お開きになる雰囲気はまだない。
そういえば店長はどうしているだろうかとふと頭をよぎった。
ちらりと目を向けると、ちょうど店長と目があって俺は軽く会釈をする。
しかし店長は何か言いたげに俺を見ている。
あの店長が頼るように視線を送ってくるということは、きっとセンター長のせいでなにか困っているに違いない。
俺は立ち上がると店長の横まで移動していき小声で「どうかしたんですか?」と尋ねるとそれにほぼ被さる様に店長が口を開いた。
「三嶋さん、申し訳ないけどここにいてくれないですか?さっきからお手洗いに行きたくてもう何度か…いいですか?」
「え?」
俺は思わず店長のスラックスを見ると確かに結構な範囲で濡れているように見えた。
もしかして誰かに気づかれるまでトイレに行けないでちょっとずつチビってしまっていたのだろうか…。
「い、行ってきてください。すみません、気が利かず」
慌ててそう返し、無理やりセンター長との間に座り込んで店長を押しのけた。
店長が座っていた場所は座布団が隅に避けられていて、よく見ると店長の座っていた辺りが少し濡れている。
「センター長そろそろお冷どうぞ」
俺はセンター長の相手をしながら店長を見守った。狭い居酒屋の部屋で人の後ろの狭いスペースを歩いている。
よく見れば尻を突き出すように不自然に腹部をかばった歩き方だが、それに気づく者は特にいないようである。
「俺はまだ飲むぞ」
「それじゃあこれ、焼酎の水割り飲んでください」
そう言ってセンター長に水のコップを渡すが彼は気づかずにそれを美味そうにちびちびと飲み始めた。
本当に厄介な人だ。
「お代わり注文してきますね。何が飲みたいですか?」
「じゃあ日本酒でも一緒に飲むか!なあ!」
「あはは…そうですね…」
店員さんに容器だけ日本酒に変えてもらえないか聞いてみよう。
それよりも店長が気になる。
急いで部屋を出てトイレの方に向かっていると何やら店長がお店の人と会話して頭を下げていた。
嫌な予感がした。
「あの、店長…大丈夫ですか?」
「あ、その……お店にご迷惑を…。本当に申し訳ありません」
店の通路にすごい量の濃い水たまりが広がっていて、店長がここで漏らしてしまったのだとすぐには気づくことができなかった。
だってあの店長がそんなことになってしまうなんて…。
店員さんはすこし迷惑そうに、しかし「大丈夫ですよ」と笑顔で応対していた。
「てんちょ……あの、宇佐美さん。僕が片付けておくのでお手洗い行ってください。後でカバン持ってくるんで、体調不良ってことで帰りましょう」
「すみません……」
お店のスタッフさんが片付けてくれるというので、もう任せてしまってあからさまに落ち込んだ様子の店長をトイレに連れていき、言ったとおりにカバンを回収して撤収宣言をしてから部屋を後にした。
トイレの個室はまだ鍵がかかっていたのでドアをノックして声をかけると、一呼吸明けてドアが開く。
目が赤くなった店長が申し訳なさそうに扉から出てきた。
「三嶋さんすみません…」
「いえいえ、僕も帰る口実になったので。それより、うち近いので着替えていきませんか?電車乗れないでしょう」
「……お願いします…」
しっかり者の店長のしおらしい姿は新鮮で、なんだか助けてあげたいと思ってしまった。
ここから店長とは仲が良くなったというのはまた別の話。
―――――――――
あとがき
漏らしたあとパニックで何もできなくなるのも好きだけど、自分で対処しようとするのも健気で可愛いと思います。
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漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
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漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
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陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
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漁師の仕事だ。
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