【小スカ・大スカ】ショートショート集

なまご

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011:トイレットペーパーがないせいで間に合わなかった話【大スカ 小スカ CPなし】

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こんな状態で授業に集中などできるわけもなかった。
俺は露骨に体調が悪そうに机に突っ伏したが、教師はそれは許容してくれたらしい。
出来れば声をかけてほしかった。
さっきから肛門が爆発でもしそうなくらい強い便意が襲ってきてるのだ。
昼食を急いで食いすぎたのかもしれない。
ガスでも抜ければ少しは楽になるかもしれないが、絶対に強烈な臭いが教室に充満するに決まっているし、何より“実”が出る可能性が高かった。
強い便意の波が押し寄せる度、俺は普段信じてすらいない神様仏様女神様に必死で願う。
どうかこの便意がここで爆発しませんように、と。

その願いが通じたか否かは不明だが、ようやく授業終了のチャイムが鳴り響く。
俺は顔を上げて座ったままクラスメイトが立ち上がって礼をする様子を見届け、入れ替わるようにしてゆっくりと立ち上がった。
立っていた方がずいぶんと楽に感じた。

「おい、峯。どうしたん?」
「ん…ちょっと気分悪いし腹痛いから便所行ってくる…」
「ついていこうか?」

友人の申し出にけだるく手を振って断りを入れ、俺はゆっくりと廊下を歩き進んだ。
(いくら気心の知れた友人でも、下痢の排便音を聞かれるのは気まずいものだ)
時折波がきて出口を指で押さえたいくらいの便意に冷や汗が止まらない。
立ち止まり尻をぎゅっと締めて何とかこらえるしかなかった。
その度に人目を気にして壁に寄りかかって休んでいる風を装った。

できれば人目につきたくなくて、俺は下の階の準備室前の人がこないトイレまで行くことにした。
しかしそれは間違いだったのだ。

人気がないのを良いことに尻を抑えながら、廊下の壁に手をついて必死でトイレにたどり着く。
やはり人ひとり入っていない。
波が引いたと同時に俺は少し急ぎ足で、しかしそろそろと個室のドアを押して入った。
スライド式のカギは扉が傾いていて力がいる。
力いっぱいカギを左にスライドしたところで突然これまでの何倍も強い便意が襲った。

これはもう出るやつだ。
早くズボンをおろして……

振り返った俺は絶望した。
トイレットペーパーがないのだ。
1cmたりともない。
一瞬思考が停止したが、俺はすぐにカギを開けて隣の個室に移動することにした。
その間、猛烈な波は俺が我慢していたガスを勝手に、断片的に吐き出し始めていた。

もう漏れる…!
はやく…!!

空いた個室には少量だが十分なトイレットペーパー。
俺は迷わず飛び込んだ。
そして固いカギを締めて、ズボンのベルトをもどかしく外し、ホックを外し、ファスナーを下げた。
もうあと一歩進んで便座を上げればこの便意から解放される。
そう思ったことがいけなかったのだろうか。

下ろしかけたズボンを待たずに尻からブビッと濡れた屁の感触…。
俺は半ばパニックになりながらあろうことかその場でズボンを下ろした。
下ろしている最中にも屁ではないものがビシャーッと音を立ててトイレのタイルをたたいた。
便座を上げようと手を伸ばしかけた俺は、思わずその手を止めてしまった。
小便だ…。誘発されたのか、我慢していたのか分からないが小便がまだ下ろし切っていないズボンの前にジャバジャバと排出されていく。

(え…待って…どうしたらいいのこれ…)

ズボンを汚しながら床に吐き出される大便と、意図せずズボンの中で出始めてしまった小便に俺は混乱した。
そしてそのまま全部を吐き出したころ、ようやく我に返ると個室の外でドアをたたく音が聞こえてきていた。

「おい!峯なのか?大丈夫か??」

友人の声だった。
もう頼るしかないのは分かりきっていて、俺は服を正せるわけもなく、ぎこちなく振り返って扉を開け、友人にたいそう驚かれた。
しかしこの友人はできたやつで、着替えの体操服をすぐに持ってきてくれ、さらには俺の便が飛び散った壁や床を掃除してくれるのであった。





―――――――――

いつからか小スカだけじゃなく大スカも好きになった私です。
やらかしちゃったって瞬間が大好きみたいです。
でも好き嫌い分かれるかなーって思って、作品にしづらかったり…(してるけど)。

大スカ好きだよ!って意見あったらもっと積極的に書くかも。





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