【小スカ・大スカ】季節イベント短編集

なまご

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小スカのみ

【BL】年下恋人の憧れを崩したくなくておもらしする話(クリスマス2025)

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イルミネーションが輝く街の路地裏にそのカフェはある。
小さいが雰囲気のいいそこは、目立たない立地であるにも関わらず盛況で、クリスマス限定のホットドリンクが品切れした時点で今日は1時間ほど早く店じまいをした。

「オーナー!」

店舗の裏口を施錠した友雪の後ろから弾んだ声。
振り返ると笑顔で駆け寄ってきた青年――篠塚聖が、近くまで来てハッと口元を押さえた。

「あ、間違った………友雪さん、だよね」

聖が少し照れたように白い歯を見せるのを、友雪は心地良く思った。
2人は最近付き合ったばかりで、友雪が経営するカフェのアルバイトとしてやってきたのが聖だった。

聖はカフェが開業して1年ほど経った頃にやってきた大学生で、もう3年働いている。
明るく親切な接客は客からの評判もいい。
小さなカフェなので少ないアルバイトとオーナーの友雪だけで回しているが、友雪を慕ってくる聖に次第に絆されて、つい最近聖からの告白で2人は晴れて恋人同士となったわけだ。

「早く行きましょ」

友雪の冷えた手が、聖の温かい手に包まれる。
友雪はクールな目元を静かに細めた。
彼は、聖の子犬のように純粋に自分を慕ってくれる姿を見るのが好きだった。

「ああ。待たせてごめん、行こうか」
「ねね、あそこの商店街の広場でホットワイン売ってましたよ!イルミネーション見ながら一緒に飲まない?」

篠塚が半端に砕けた言葉遣いでそう言いながらも、友雪の手を商店街の方に向かって引いた。
友雪は内心で少し逡巡しながらも、彼の提案に押されて商店街へ歩き出した。
友雪は膀胱の軽い圧力を一旦無視することにした。

商店街はいつもより人が賑わっている。
イルミネーションが施された木々が並ぶ商店街を歩き、中央辺りに位置する広場ではホットワイン以外にも商店街の老舗和菓子屋からクリスマス上生菓子が出店していたりと賑わっている。

2人は広場に2本並ぶ県木の桜の、外周に設置されたベンチに運よく腰を下ろすことが出来た。

「うわ、めっちゃ雰囲気いい!商店街頑張ってる!」
「天気もいいし、よかったよ」
「…ふふ、確かに」

2人はホットワインで初めての2人のクリスマスを祝う。
行き交う人々は、彼らのように恋人同士も友達も家族も、それぞれがどこか浮足立っている。

まだ付き合って日の浅い2人は、この寒くて温かな雰囲気と、ホットワインのアルコールでほのかに高揚する気分の中で、今までになく心の距離が縮まるのを感じていた。
自然と二人の間で軽く触れ合っていた小指が絡み、それは薬指、中指と次第に絡み合っていく。

「あったかいね」

5歳年下の聖との付き合いは、友雪にとって幼くて甘い。
手を繋いで嬉しそうに笑う聖といると、友雪はもっと喜ばせてやりたいと思うのだ。
だから友雪は言えずにいた。
アルコールのせいで、店を閉めたときから感じていた尿意がじっとしていられないくらい急激に膀胱で暴れていることを。

仕事で「流石オーナー!」と向けられる尊敬の眼差しや、今のこの雰囲気に幸せそうな笑顔に水を指すようで、言い出せないのだ。
それに、大学生の聖にとって5歳年上の男は「大人」そのものだ。
聖にとっての「理想の大人像」から逸脱するのが友雪には怖かった。

「ホットワイン初めて飲んだけど美味いね。ワインとシュトーレン?って思ったけどめっちゃ合うし…友雪さん流石大人だよね」
 
無邪気に褒められて、普段なら嬉しいはずなのに今はプレッシャーだ。
イルミネーションに目を奪われている聖は気付いていないが、友雪はじっとしていると先端をむずむずとくすぐる尿意を誤魔化すために、ベンチに腰を押し付けるようにしながら身体を揺すっている。

(マズい…本当に漏れそうだ……)

友雪は辺りを見渡した。
商店街は確かトイレはなかったはずだ。
行くなら駅だが、今日この後2人が行く予定の友雪のマンションは駅とは逆方向だった。

「…そろそろ移動する?」
「んー、もうちょっとこうしてたらダメ?」

友雪の肩に頭を乗せて聖が上目遣いに視線を送った。
普通なら胸がキュッと締め付けられるところだが、友雪は内心で焦っていた。

(可愛い…断れない…。でもくっつかれると身体が動かせない……)

動きを止めた途端、神経が尿意に集中してしまう。
突然強い尿意がこみ上げてきて、尿道に熱いものが集まっていき――

じわ…

先端が緩む感覚とともに下着にほんのわずかに温かさが広がった。

「っ…………」

友雪の息が詰まる。
何とかそれ以上の侵食は避けられたが、いよいよ我慢が限界だと思った。 

「……ちょっと、寒い…な…」

ぽそりと呟くように友雪は言った。
その言葉が 精一杯だった。
さっき少し溢れてしまったせいで、出口がヒクヒクと残りの小便も出したがっている。

「友雪さんってけっこう寒がり?俺、こうしてたら温かいんだけど」

聖が腕をからませてさらにくっつく。
先に反応したのは膀胱だった。キューンと締め付けられる。

(…も、漏れる……)

祈るように夜空を仰いだ友雪の鼻先にヒヤリと冷たいものが触れる。
それは聖も同じだったようで、ふと肩に乗せていた頭を持ち上げた。

「…雪?」

その言葉に答えたのは、続けざまに二人の頭上から降り注ぎ始めた大粒の雨だった。 

「うわ!雨?!友雪さん、商店街!屋根のとこ走ろう!」
「あ、ああ…!」

突然の雨に広場に集まっていた他の客も一斉に右往左往し始める。
そのまま走って帰る者もいたが、大半は2人と同じように商店街の屋根の下に避難していた。

「うわ~、びっくりしたね……っていうか、寒っ!止むまで待つしかないね…」
「……うん…そう、だな…」

少し声が掠れたので、友雪は内心を悟られまいと焦って先払いをした。
避難の途中で濡れてしまって寒い。
そのせいで、友雪の膀胱は強く収縮していた。

「うう…寒いね……せっかく温まってたのに…」

よほど寒いのか聖が両手をすり合わせて身体を縮こまらせている。
ふと友雪はカバンに入っていた手袋の存在を思い出して、聖に差し出した。

「入れてて良かった…濡れてないから使いな」
「うわ…ありがとう…!」

聖が目を輝かせるのを見て、こんな状況だが友雪は少しだけほっとした。

「じゃあさ、こうしようよ」

手袋を右側だけ付けた聖が、左の手袋を友雪の左手に付けた。そして、冷え切った左手で友雪の右手を掴むとそのまま自分のコートのポケットに手をねじ込む。

聖の、そうした子供っぽい提案にいつもの友雪であれば温かい笑みが溢れたであろう。
しかし今は冬の突然の雨で全身が凍えていた。
冷たい聖の手が触れた途端、背筋にゾクゾクっと悪寒が走る。

(あ……あ…、マズ、い……)

手が固定されていて動かせない。
友雪は太腿をギュウッと締め付けた。
しかし――

じょわ…じょわわ…

震えるほど冷えた身体に、熱い、熱い熱が一気に広がる。
スラックスの前を水圧が押し上げるように震わせた。

(漏れ……と、止まれ……)

友雪は立ち尽くしたまま、全身に力を入れた。
だが寒さで縮こまった膀胱は中の物を押し出そうとする。止まらない。
下着にしみ込む小便は、布の吸収限度をあっという間に超えた。
右足に、ツウ、と冷たい滴が流れた。

(出る…全部出る…!このまま………)

下着の中で小さくじゅうう、と音がしているのを友雪だけが気付いていた。
熱がスラックスの前を温め、右の太腿の広い範囲にその熱を広げた。

「……友雪さん?」

その言葉に友雪はハッと我に返った。
聖が不思議そうに、そして心配そうに顔を覗き込んでいる。

「なんか、様子変じゃない…?」
「あ……」喉が張り付いて声が上手く出せない。「だい…」

大丈夫、と言おうとしたが、そうしながらも友雪の先端からは小便が漏れ続けた。

じょわわ…じょわ…じょわわわ……

勢いは緩いが、確実に溢れ出す。
友雪はあまりの出来事に緊張か羞恥心か、それとも単純に焦りか、あんなに凍えていた全身がカアッと熱くなるのを感じた。

じぃぃぃ…

もう、止まらない。
熱い小便が外気に触れ白い湯気が立ち上る。
聖が最初に気がついたのは、その湯気だった。
友雪の荒い呼吸に合わせて立ち上る白い息に混じって、下の方から湯気が上がってくるのだ。
初め聖は、飲んでいたホットワインを思い浮かべた。
しかし飲み干してしまったためそんなはずはなく、薄暗い灯りの中 目を凝らして見えたのは友雪の震える下半身とそこから真っ白な湯気だった。

「これ……?」

聖は視線を友雪に向けた。
友雪は普段のクールな目元に涙を滲ませて、目を見開いて足元に視点が固定されたまま固まっている。
そうしていると、足元からピチャピチャと水の滴る音が聞こえだした。
小さく広がる湯気の立つ水たまりを眺めながら、聖はようやくそれが小便であると気がついた。
小便は堪えているせいか、かなり長い間続いた。




「…友雪さん、もしかして体調悪かった?それとも小便我慢してたの?」

足元の水たまりが拡大しなくなったのを確認して、聖が友雪の顔を覗き込む。
すっかり冷えたスラックスが肌に張り付き寒さと不快感に友雪は震える。
友雪は居た堪れなさと羞恥心で目を合わせられずに少しの間黙り込んだ。

「…………ごめん…聖の…」

少し声が震えている。友雪が続けた。

「聖が理想としてる俺を崩したくなかったんだ……なのに最悪の…崩し方してしまって……」

友雪は肩を落として聖からの断罪の言葉をじっと耐えるように待った。
しかし聖の言葉は、友雪の予想とは違った。

「え?俺の理想って?もしかして…頼りになる大人の男!みたいな感じ?」

その言葉に友雪の耳が熱くなる。
そうでなかった現実とのギャップ、それにそれを意識していたことを知られて恥ずかしかったのだ。

「えっと……なんか、うーん……。誤解があるみたいだけど……確かに友雪さんは頼りになるし尊敬もしてるけど、俺が好きになったのってそこじゃないし」
「え…」
「友雪さんってちょっとほら、ドジなところあるじゃん?店のツリー、てっぺんの星 他のオーナメントと一緒に横に飾ってたりとかさ… 」
「……え?…え、待ってくれ…ツリー、何か間違ってたのか…?」
「あはは!ほら、そういうとこ……クールなのに可愛いなってずっと気になってた。…言ってなかった?」
「…き、聞いてない……!」

友雪の顔が真っ赤になる。
聖はくすくす笑いながら、友雪の手を自分のコートの中でぎゅっと強く握った。

「だって可愛いんだもん。クールな顔して注文間違えたり、ツリーの星横に飾っちゃったり……そういう友雪さんが大好きだよ」

さらに聖はスマホを取り出して、マップのレビュー画面を見せる。

――クールに天然ボケかましてくれる店長さんに癒される素敵なカフェ。味も最高!★★★★★

友雪は目を丸くして、ますます赤くなった。

「…お客さんも、そんな風に思ってたのか……」

聖が友雪を抱き寄せて、耳元で囁く。

「俺もお客さんも、友雪さんの全部が好きだよ。頼りになるところも、天然なところも……あと、おもらしした友雪さんも可愛かった」
「………っ」

聖に無自覚に追い打ちをかけられ、恥ずかしさから友雪は何も言えずに彼の胸に顔を埋めた。
雨は小降りになり、イルミネーションの光が二人の濡れた足元をかすかに照らしていた。

「来年も一緒にクリスマス過ごそうね」
「……ああ、約束だ」

聖夜の雨はいつの間にか止み、雪に変わっていた。




――――――――――――――

キャラ設定


■ 高槻 友雪(たかつき ともゆき)

28歳くらい。
起業して4年くらい。
路地裏で小さな雰囲気のいいカフェを経営してる。
クールだけどドジで、よくトンチンカンなことを言ってる(無自覚)。
姉ばかりの末っ子で育ってるから聖のように年下から慕ってこられるのが新鮮。


■ 篠塚 聖(しのづか ひじり)

23歳。大学生。
友雪のカフェで3年アルバイトしてる。
明るくて客の評判もいい。




二人の名前はクリスマス感出してみた(笑)
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