Candy.

マルチーズしょちょう

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目覚め

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見慣れない白い天井と蛍光灯。
カーテンから差し込む光と、薄い塩素の匂い。目が覚めた場所は病院だった。

枕元には封が切られた幾つかの手紙やプリントアウトされたメール。
手を伸ばし読んでみると

「プロデビュー前からファンでした、急な活動自粛はショックでしたが
今はお身体大事にされて下さい。」
みぃこ@sunset

「meetubeの動画配信いつも見ています!TCさんの反応速度ヤバくないっすか!学校でも話題ですよ!早く復帰して動画上げて下さいwww」
satakesansan

「日賀様

突然のご入院と承り、心よりお見舞い申し上げます。

お仕事のことなど何かと気がかりでしょうが、この際ゆっくりとお休みになってご静養くださいますようお願いいたします。
近々お見舞いに参上いたしますが、まずはとり急ぎお見舞いまで。」
株式会社GPC 代表取締役 本田正祐

「、、、、。」

こう言っては不謹慎かもしれないが
実はここまでの記憶が無い。

入院の経緯も、自分の立場も、仕事?プロデビュー?一体何の事だかわからない。
ただ不思議なのは、自分が解らないのに
目が覚めて直面しているこんな現実を受け入れている自分が居る事だ。

この枕元のメッセージ達の情報から、多分何かの分野に長けているのだろうと思うと
何か不安よりも安心感と誇張感が自分の中に生まれている、変な感じだ。

それと窓際に置いてある携帯電話。

あれが携帯電話で、その使い方や解錠の仕方。そういった事は記憶している。
記憶喪失なんだろうなぁって事も、なんとなく置かれている状況で認知し始めている。都合のいい便利な思考回路だ。

携帯電話を手に取り、解錠はたしか、、、。

「お!目が覚めた!?」

威勢のいい白衣の男性が病室の扉を開け入ってきた。

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