当て馬女子になったけど、自由に行きます

琥光

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親の都合で私はこの、野薔薇学園に転入することになった。なんだ、野薔薇学園って。すごい画数多いな。そんなことはさておき、私はこの学園での下見をしていた。けど、そこでとんでもない光景を見てしまった。
「もっとっっ…」「っまだだめっ…」
うん。男の交わり。昼間の学校で何をしているんだ。退学だぞ知られたら。舐めてんのか。
ズキッ
急に頭が…え、なに、なんかどんどん記憶が流れ込んで…  



そこで見たのは、前世の記憶。うん、ありきたりだから省略するけど、私転生?してました。
でも、でもさ、悪役令嬢とか、モブ令嬢になる!とか、そういうのに転生するから楽しいんじゃないの?回避してやる!とか…なのにさ…なんで私はBLゲームの当て馬女子になっとんねん!!!


とりま整理しようか。私は山羽 侑。17歳。とってもとっても悲しいことに、幼馴染みの当て馬女子として転生しました。当て馬女子って何?やりがいなさすぎない?…てかあいつの当て馬ってこともムカつく。
というのも、私の幼馴染みこと攻略対象者その1。野上 颯は俺様キャラであり、私の敵である。小さい頃から何かと私に因縁をつけてボコってくるやつだった。まあ喧嘩上等なのでボコボコにしてやったけど。そんなやつの当て馬になるのが癪だわ。嫌すぎる。
…てか、ゲームの中の侑はもっとぶりっ子極めてなかったっけ?絶対喧嘩なんかする子じゃなかったし…。まずまず私の性格が大分違くない?ここはゲームの世界じゃなくて、それと似てる世界なのかも。
そうと気付いたら、やりたいように生きればいいよね。髪の毛も邪魔だし、転入の機会に切っちゃお。

新しい学校、結構楽しみです。
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