1 / 76
1
しおりを挟む
20xx年、この世界にはダンジョンが無数に存在する。
数十年前のある日、大地震がおき、世界中の都市にこのダンジョンが現れた。
なぜ、こんなものが現れたのか誰にも理由は分からない。
しかし、その日を境に世界は大きく変わった。
その日からダンジョンを探索し、モンスターを討伐し金銭を得る冒険者という職業が生まれた。
そして、全人類にレベル・スキルが出来た。
レベルの数値化により戦闘力がハッキリと分かり、スキルにより超能力者や魔法使い、剣豪などが生まれた。
◇
僕は木本《きもと》オタフク、横浜の県立高校に通う18歳の高校3年生だ。
あだ名はキモオタ。
こんな名前をつけた親を憎んで18年。名前の通り立派はキモオタになっている。
名は体を表す、とは僕のことだろう。
僕が生まれた時、この世界にはダンジョンできていた。
少年少女の夢はみんなダンジョン冒険者だ。
プロ野球選手、ユー〇ューバーに並ぶ憧れの職業だろう。
もちろん、キモオタ少年の夢もダンジョン冒険者だった。
しかし、それは儚い夢だった。
現在は高校1年生の健康診断でレベルとスキルを初めて測定する。
そこで現実を思い知る。僕のレベルは0。最低のレベルだった。
その日から地獄の日々が始まった。
◇
「おいキモオタ! 購買でパン買って来いよ」
「は、はひぃ……」
昼食時の教室、村田はいつも僕にいばり散らす。
高校3年生の僕はクラスでは立派なパシリという立場を得ていた。
レベル0のキモオタ。同級生のレベルは僕を除くと最低でもレベル5だ。
クラスの番長 村田はレベル20、おまけに【剣使い】のスキル持っている。
最近では能力を買われダンジョン討伐にも参加をしているらしく、学校のヒーローだ。
容姿や能力でカーストの決まる残酷な学園生活、レベル0のオタク風貌の僕のこの扱いは当然なのだろう。
「はあ、村田の野郎。偉そうにしやがって……」
「なんか言ったか? キモオタ!」
村田は僕を睨みつける。
「い、いえ! すぐパン買ってきます!」
くそ、村田のやつ耳がいいな……
あんなクソ野郎にもペコペコしないといけない自分に嫌気がさす。これも全てレベル0が悪いのだ。
◇
小さい頃の僕は神童だった。(と、僕は思っている)
クラスの人気者で運動神経もよく、勉強もクラスで1番。
そして、誰よりも冒険者に憧れていた少年だった。
小学校のクラスの同級生がアニメだゲームに現《うつつ》を抜かいている時、僕はダンジョン冒険者の雑誌『週刊ダンジョン』を読みまくっていた。
まったく、どいつもこいつもガキみたいなことをして。僕はこいつらとは違う! そう思っていた。
同級生が孫〇空だル〇ィに憧れている中、僕のヒーローは1人だった。
ダンジョン冒険者 女剣士アスカ。当時15歳でありながら最強ギルド『竜の牙』に所属し、アイドル顔負けのルックスで大人気の冒険者だ。
僕もいつか竜の牙に入りアスカと一緒にダンジョンを冒険したい! そう思い、アスカの戦闘動画をユー〇ューブでいつも見ながら竹刀を振っていた。
冒険者になるため、剣道教室には欠かさず通っていた。
だからこそ、初めてレベルの測定をした時、僕に突き付けられた現実に絶望した。
◇
「オタフク君は……レベル0ですね……」
鑑定のスキルを持つ医者が僕たち親子にそう告げる。
「レ、レベル0……?」
聞いたことないぞ? 誰でもレベルは存在すんじゃ?
「そうだね。残念だけど……それにスキルもないようだ」
医者も言いずらそうに言う。
「先生! オタフクは大丈夫なんですか?」
母は心配そうに医者に聞く。
「ええ。日常生活にはなんの問題もありませんよ。でもダンジョン冒険者になるにはレベル5は必要です。
君は普通のサラリーマンになるのがいいでしょう。それにしてもレベル0は初めて見たな……」
「よかった。いいじゃないオタフク、ダンジョン冒険者なんて危ないわよ。普通でいいのよ」
一安心する母さん。しかし、僕は違った。
「そ、そんな……レベル0……?」
母の無責任な言葉に苛立つことも忘れ、頭の中が真っ白になっていた。
(そんな……僕は冒険者になれない……?)
別に一握りの天才がなれるプロ野球を目指していたのではない。
ほとんどの人が望めばなれるダンジョン冒険者に僕はなりたかったのだ。
レベルというのは年齢のように簡単に成長するものではない。
冒険者はごく稀にレベルアップすることがあるらしいが、レベルアップの条件などは明らかになっていない。
「えー、私レベル7ですか! よかった!」
周りで同じくレベルの鑑定を受けている同級生の声が突き刺さる。
あいつらなんてろくにダンジョン冒険者のことも知らないでここまで生きてきたんだろ?
どうして僕が冒険者になれないんだ……?
数十年前のある日、大地震がおき、世界中の都市にこのダンジョンが現れた。
なぜ、こんなものが現れたのか誰にも理由は分からない。
しかし、その日を境に世界は大きく変わった。
その日からダンジョンを探索し、モンスターを討伐し金銭を得る冒険者という職業が生まれた。
そして、全人類にレベル・スキルが出来た。
レベルの数値化により戦闘力がハッキリと分かり、スキルにより超能力者や魔法使い、剣豪などが生まれた。
◇
僕は木本《きもと》オタフク、横浜の県立高校に通う18歳の高校3年生だ。
あだ名はキモオタ。
こんな名前をつけた親を憎んで18年。名前の通り立派はキモオタになっている。
名は体を表す、とは僕のことだろう。
僕が生まれた時、この世界にはダンジョンできていた。
少年少女の夢はみんなダンジョン冒険者だ。
プロ野球選手、ユー〇ューバーに並ぶ憧れの職業だろう。
もちろん、キモオタ少年の夢もダンジョン冒険者だった。
しかし、それは儚い夢だった。
現在は高校1年生の健康診断でレベルとスキルを初めて測定する。
そこで現実を思い知る。僕のレベルは0。最低のレベルだった。
その日から地獄の日々が始まった。
◇
「おいキモオタ! 購買でパン買って来いよ」
「は、はひぃ……」
昼食時の教室、村田はいつも僕にいばり散らす。
高校3年生の僕はクラスでは立派なパシリという立場を得ていた。
レベル0のキモオタ。同級生のレベルは僕を除くと最低でもレベル5だ。
クラスの番長 村田はレベル20、おまけに【剣使い】のスキル持っている。
最近では能力を買われダンジョン討伐にも参加をしているらしく、学校のヒーローだ。
容姿や能力でカーストの決まる残酷な学園生活、レベル0のオタク風貌の僕のこの扱いは当然なのだろう。
「はあ、村田の野郎。偉そうにしやがって……」
「なんか言ったか? キモオタ!」
村田は僕を睨みつける。
「い、いえ! すぐパン買ってきます!」
くそ、村田のやつ耳がいいな……
あんなクソ野郎にもペコペコしないといけない自分に嫌気がさす。これも全てレベル0が悪いのだ。
◇
小さい頃の僕は神童だった。(と、僕は思っている)
クラスの人気者で運動神経もよく、勉強もクラスで1番。
そして、誰よりも冒険者に憧れていた少年だった。
小学校のクラスの同級生がアニメだゲームに現《うつつ》を抜かいている時、僕はダンジョン冒険者の雑誌『週刊ダンジョン』を読みまくっていた。
まったく、どいつもこいつもガキみたいなことをして。僕はこいつらとは違う! そう思っていた。
同級生が孫〇空だル〇ィに憧れている中、僕のヒーローは1人だった。
ダンジョン冒険者 女剣士アスカ。当時15歳でありながら最強ギルド『竜の牙』に所属し、アイドル顔負けのルックスで大人気の冒険者だ。
僕もいつか竜の牙に入りアスカと一緒にダンジョンを冒険したい! そう思い、アスカの戦闘動画をユー〇ューブでいつも見ながら竹刀を振っていた。
冒険者になるため、剣道教室には欠かさず通っていた。
だからこそ、初めてレベルの測定をした時、僕に突き付けられた現実に絶望した。
◇
「オタフク君は……レベル0ですね……」
鑑定のスキルを持つ医者が僕たち親子にそう告げる。
「レ、レベル0……?」
聞いたことないぞ? 誰でもレベルは存在すんじゃ?
「そうだね。残念だけど……それにスキルもないようだ」
医者も言いずらそうに言う。
「先生! オタフクは大丈夫なんですか?」
母は心配そうに医者に聞く。
「ええ。日常生活にはなんの問題もありませんよ。でもダンジョン冒険者になるにはレベル5は必要です。
君は普通のサラリーマンになるのがいいでしょう。それにしてもレベル0は初めて見たな……」
「よかった。いいじゃないオタフク、ダンジョン冒険者なんて危ないわよ。普通でいいのよ」
一安心する母さん。しかし、僕は違った。
「そ、そんな……レベル0……?」
母の無責任な言葉に苛立つことも忘れ、頭の中が真っ白になっていた。
(そんな……僕は冒険者になれない……?)
別に一握りの天才がなれるプロ野球を目指していたのではない。
ほとんどの人が望めばなれるダンジョン冒険者に僕はなりたかったのだ。
レベルというのは年齢のように簡単に成長するものではない。
冒険者はごく稀にレベルアップすることがあるらしいが、レベルアップの条件などは明らかになっていない。
「えー、私レベル7ですか! よかった!」
周りで同じくレベルの鑑定を受けている同級生の声が突き刺さる。
あいつらなんてろくにダンジョン冒険者のことも知らないでここまで生きてきたんだろ?
どうして僕が冒険者になれないんだ……?
26
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~
仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる