72 / 76
72
しおりを挟む
アスカさんとサクラちゃんの活躍でモンスターを全滅し、大きな扉の前にたどり着いた。
一目見て分かる、ここに魔王がいるのだろう。
「ここに……魔王が……」
「はい……この部屋から凶悪な力を感じます……」
ガイドも緊張している。無理もない、精霊界をメチャクチャにした魔王がここにいるのだ。
「ここからは木本君に頼るしかないからな……頼むぞ」
「はい……」
アスカさんが僕の肩に手をのせる。
「これまでのトレーニングを思い出すんだ。木本君は限界までレベルアップしてきた、必ず魔王にも通用する!
いざとなったら私が盾になってやる! 魔王を倒さないとこの世界はお終いなんだ!」
「はい。責任重大ですね……」
「アンタが倒し損ねたら私が倒してやるわ!」
「うん……サポート頼むよ」
言葉とは裏腹に緊張感が隠せていないサクラちゃん。
僕らは扉を開き、魔王の部屋に入る。
青白く光る空間が広がる。
奥には人影が。
「キモオタ君、久しぶり、いや、はじめましてかな?」
間違いない。魔王だ。
人間より少し大きい背丈、黒いローブを纏い黒いオーラをまき散らしている。分身とは違う禍々しさ。
これが魔王なのだろう。
「前回は私の分身だったからね。こうして会えてうれしいよ」
「くっ……」
魔王の声に思わず身構える。
「分身とはいえあそこまで戦える人間がいるのは驚いたよ。君は間違いなく世界最強だろう。
君を倒せはこの世界を滅ぼすのはすぐだろう。この世界を滅ぼした後は、昔、滅ぼし損ねた精霊界にもいかねば」
魔王は僕に向かって歩き出す。
「さあ、始めようか……!」
魔王は僕に詰め寄る。
「30年ぶりに回復した体だ。ウォーミングアップになるくらいは付き合ってくれよ?」
「みんな……離れてください……!」
魔王の手が振り下ろされる。鋭くとがったドラゴンのような爪だ。
僕は剣を抜き、爪を受け止める。
『キィィイン』
「なに……!?」
今までのすべてをぶつけるんだ!
「うおぉぉおお!」
僕の斬撃に魔王は後ろに飛び避ける。
「ふふ……分身と戦ったときよりだいぶ成長しているようだな……!」
魔王の黒いローブが宙に舞う。僕の剣は魔王のローブを切り裂いた。
「ああ、あの頃とは違う!」
ネクロマンサーと戦ってからバーチャルモンスターと戦い続けた。
今の僕の戦闘スキルは魔王にも通用するようだ!
「ふふふ、ウォーミングアップにはなりそうだな……」
世界の存続をかけた戦いはこうして静かに始まった。
一目見て分かる、ここに魔王がいるのだろう。
「ここに……魔王が……」
「はい……この部屋から凶悪な力を感じます……」
ガイドも緊張している。無理もない、精霊界をメチャクチャにした魔王がここにいるのだ。
「ここからは木本君に頼るしかないからな……頼むぞ」
「はい……」
アスカさんが僕の肩に手をのせる。
「これまでのトレーニングを思い出すんだ。木本君は限界までレベルアップしてきた、必ず魔王にも通用する!
いざとなったら私が盾になってやる! 魔王を倒さないとこの世界はお終いなんだ!」
「はい。責任重大ですね……」
「アンタが倒し損ねたら私が倒してやるわ!」
「うん……サポート頼むよ」
言葉とは裏腹に緊張感が隠せていないサクラちゃん。
僕らは扉を開き、魔王の部屋に入る。
青白く光る空間が広がる。
奥には人影が。
「キモオタ君、久しぶり、いや、はじめましてかな?」
間違いない。魔王だ。
人間より少し大きい背丈、黒いローブを纏い黒いオーラをまき散らしている。分身とは違う禍々しさ。
これが魔王なのだろう。
「前回は私の分身だったからね。こうして会えてうれしいよ」
「くっ……」
魔王の声に思わず身構える。
「分身とはいえあそこまで戦える人間がいるのは驚いたよ。君は間違いなく世界最強だろう。
君を倒せはこの世界を滅ぼすのはすぐだろう。この世界を滅ぼした後は、昔、滅ぼし損ねた精霊界にもいかねば」
魔王は僕に向かって歩き出す。
「さあ、始めようか……!」
魔王は僕に詰め寄る。
「30年ぶりに回復した体だ。ウォーミングアップになるくらいは付き合ってくれよ?」
「みんな……離れてください……!」
魔王の手が振り下ろされる。鋭くとがったドラゴンのような爪だ。
僕は剣を抜き、爪を受け止める。
『キィィイン』
「なに……!?」
今までのすべてをぶつけるんだ!
「うおぉぉおお!」
僕の斬撃に魔王は後ろに飛び避ける。
「ふふ……分身と戦ったときよりだいぶ成長しているようだな……!」
魔王の黒いローブが宙に舞う。僕の剣は魔王のローブを切り裂いた。
「ああ、あの頃とは違う!」
ネクロマンサーと戦ってからバーチャルモンスターと戦い続けた。
今の僕の戦闘スキルは魔王にも通用するようだ!
「ふふふ、ウォーミングアップにはなりそうだな……」
世界の存続をかけた戦いはこうして静かに始まった。
11
あなたにおすすめの小説
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。
↓
PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
雑魚で貧乏な俺にゲームの悪役貴族が憑依した結果、ゲームヒロインのモデルとパーティーを組むことになった
ぐうのすけ
ファンタジー
無才・貧乏・底辺高校生の稲生アキラ(イナセアキラ)にゲームの悪役貴族が憑依した。
悪役貴族がアキラに話しかける。
「そうか、お前、魂の片割れだな? はははははは!喜べ!魂が1つになれば強さも、女も、名声も思うがままだ!」
アキラは悪役貴族を警戒するがあらゆる事件を通してお互いの境遇を知り、魂が融合し力を手に入れていく。
ある時はモンスターを無双し、ある時は配信で人気を得て、ヒロインとパーティーを組み、アキラの人生は好転し、自分の人生を切り開いていく。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる