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4.友達から学ぶ
しおりを挟む愛撫のメインが指から舌に代わったおかげか、乳首が翌日までじんじんと熱を保ち続けることはなかった。いつもより乳首に気を取られることがなくなったぶん、他の悩みに多くの時間を割かれた。
あのあともう一度乳首を吸われながら手でいかされた。二回目よりは長持ちした、はず、たぶん、きっと。一晩で三回も出すのは久し振りだ。夕方寝ておいてよかった。
次は逸瑠の番。仰向けに寝た兄の上で四つん這いになった逸瑠は、股間を握らせて自分で腰を振った。こんな体勢でそんな事をしたら、まるでセックスしているようだ。兄弟でこれはさすがによくないと思う。でもセックスみたいというだけで実際は手で扱いただけだ。うーん、ぎりぎりセーフ。
眉間に皺を寄せて懸命に腰を振る逸瑠はちょっと男らしくて胸がきゅんとした。その後の光景もすごかった。精液まみれのくったりとした男根が重なり合って、なんていうか、いやらしすぎる。思い出すとヤバイ。
何もされてない逸瑠まで勃ってたのはどうしてだろう。まあでもそれは普通か。あんまりお腹が空いてなくても目の前で美味しそうに食事する人がいたら食べたくなっちゃうのとか、あくびがうつるのとか、そういうやつ。仲がいいから共感しちゃったんだね。うん、仕方がない。
わからないのは健吾だ。友人が物欲しそうな顔をしたからって普通はディープキスまでしない。自分だったらそんなこと……でも健吾なら前から普通に回し飲みとかしてたし、昨日も全然嫌じゃなかった。てゆうか気持ち良かった。すごくいい奴だし背が高くて格好いい。顔も男らしくて好き。健吾がしてほしそうにしてたらしてあげちゃうかも。
なんだ、問題なんて一個もないじゃないか。
「いやいや……」
問題あるだろ。しっかりしろ、俺! 相手はただの友達と弟だぞ。どう考えても一線超えてる。
「一人でなにをブツブツ言ってるんだよ晴采。飯食いに行こうぜ」
昼休みになっても席を立たない晴采に健吾が声をかけた。少し声を落として「昨日の場所で」と続けられて、どきりとする。
「またそんな顔して」
「からかうなよ!」
パンとドリンクを持ち寄って二人だけのランチを始めた。
「なー健吾、早いって言われたことある?」
昨日は気持ち良くてどうでもよくなっちゃったけど、やっぱりね、気になるよね。早いとなんか格好悪いもん。
「は? あれのこと? いつ、誰に言われた?」
急に健吾の圧がすごい。慌てて昨日弟とそういう話になっただけだと説明した。恋人がいると勘違いしていて、そうじゃないと言ってもなかなか信じてもらえなかった。
「あんなのその日の体調とか気分とかで変わるもんだろ。気にすんなよ」
「……別に俺のこととは言ってないけど」
「……そうだな」
話の順序を間違えた。せっかく健吾が何もなかったみたいな顔をしてドリンクのストローを咥えたのに、これ以上何か言って蒸し返したら俺のことだよって言ってるのと同じになっちゃう。俺のことだけど。
こっちも切り替えて別の話をしよう。これからする話が本当に聞きたかったことだ。
「あの、あのさ、健吾は俺のこと……どう思ってる? 普通はしないだろ? あんな、さぁ」
「後悔してる?」
「してないっ。ただ、でも、こ、恋人でもないのに、あんな事してもいいのかなって……」
「お互いフリーなんだから遊んでもいいだろ」
「遊び、」
ファーストキスを遊びで奪われてしまった。ショックを受ける晴采の頬を健吾が指の背で撫でる。
「そ。気に入った奴としかやらない遊び」
「 っ! ……ふーん、そう」
昨日から健吾が大人っぽいというか男臭いというか。今の仕草や表情。湾曲な表現。さっきのランチに誘う時のやり取り。急にあんな態度を取られたらどきどきしてしまう。逸瑠もいつの間にか成長して、かわいいだけじゃなくなっていた。自分だけがいつまでもお子様で取り残された気分。
パンを食べる健吾を横目で見る。健吾は男で友達だけど、だからいいのかも知れない。相手が女の子だったらあんな遊びはできないし、恋人なら遊びじゃなくなる。逸瑠との事もそうだ。もし逸瑠が妹だったら絶対にあんな事しないしさせない。
食べ終わった健吾が胸元を見た。
「今日は大丈夫なのか?」
「うん大丈夫。昨日は指じゃなくて舌、」
喋り過ぎたと思ったときにはもう遅かった。再び健吾の圧がすごい。
「 舌 。 舐めさせたのか」
「は、の、弟が、良かれと思って……?」
「それ本当に弟にやらせてるんだよな? 本当に他の奴はいないのか?」
「だからやらせてるんじゃないってば。他の奴なんかいないよ……」
「そうか……いや、うん、そうか」
不意に健吾の顔が近付いてきた。キス、しようとしてる。晴采は緊張してぎゅっと目を閉じた。柔らかい唇が優しく触れる。軽いキスを何度もされるうちに引いていた顎が上がった。ちゅっちゅしながら健吾が質問してくる。
「弟とは他に何してるの? 乳首いじるだけじゃないんだろ?」
「ん……ぬ、抜き合い、も」
「ああ、なるほど。キスは?」
「してくれない」
「弟くんはキス、好きじゃないのかな」
舌が絡まって返事はできなかった。食べた直後で恥ずかしいという気持ちはすぐに忘れてしまった。夢中になってお互いを味わう。合間に「俺は好きだよ」なんて囁くんだから健吾はずるい。勘違いしちゃうじゃないか。髪に指を通されてぞくりとした。
「我慢して。キスだけなら半勃ちくらいで済むだろ?」
「えっと……えへへ」
曖昧に笑って、注意された手を胸元から下ろす。もう半分なんてとっくに過ぎてることはすぐにバレた。
「はー、晴采がエロいから俺まで勃起した」
「まっ、おっ、ばっ……!!」
待て、おまえ、馬鹿か。健吾がちんちんを出した。自分も触りたいと思ったけど思っただけだ。こんな所で本当に露出するやつがあるか。
「一回抜かないと治まらねー。晴采、悪いけどそこで人が来ないか見張っといて」
健吾の正面、上下の階段が同時に見える場所に座らせられた。健吾が右手で中心を握る。何回か扱いて硬さが充分になると、健吾は根元を持ってふるふると上下に揺らした。ぱつぱつに張り詰めた亀頭が光を反射している。再びゆっくりと竿を扱く。先端で生れた小さな透明の玉が、大きくなって重さに耐えきれず裏筋へと垂れていった。
「ふ……」
健吾の少し笑いを含んだ吐息で、晴采はハッとして顔を上げた。一瞬合わさった視線を廊下の方に逸らす。健吾の視線は感じたままだ。またしてるんだろうな、エロい顔。たぶんずっと見られてて、おかずにされてる。
衣擦れにぬちぬちという音が混ざるようになった。さっきより速いテンポで、右手がカリ首を中心に激しく上下している。最後はさっき食べたパンの袋に注がれた。ビニールを打つ安っぽい音がやけに煽情的でねとりと耳に残る。
「晴采、見といてくれてありがと」
「誰も来なくてよかったな。トイレ行くから、先に戻ってて」
返事は待たない。晴采は脱いだカーディガンで股間を隠して階段を下りた。足早に個室に入る。汚れないように下は脱いでドアに引っ掛けた。シャツのボタンも全開にして片手は乳首に添える。
ここは学校なのに。みんなが使う場所なのに。
「んっ……」
健吾の煽るような目つき。見せつけるために揺らされた男根。立ち昇る熱気。浅い呼吸。赤い亀頭から吐き出された白い精液。
「くっ――! ふ、ぅ……」
背徳感が虚しさを薄めてくれた。授業にはギリギリ間に合わなかった。
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