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♡変態ニンジャとエリアボス討伐♡
エリアボスに挑戦! 〜秘密の助っ人を用意しました!〜
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◇ ◆ ◇
「えー、今日集まってもらったのは他でもない――エリアボスについてなんだが」
「やっぱりそうでしたか! 私もぜひ、みんなで討伐できたらなって思ってたんです!」
クラウスさんの言葉に私は反射的に食いついた。クラウスさんから呼び出しがあった時はもしやとは思ってたんだけど、やっぱり考えていることは同じだったようだ。
「まさかこの二人も参加してくれることになるとはな……とても心強い。改めて感謝する。――ユキノ、リーナ」
「あー、全然! エリアボスなんてソロじゃ狩れませんからどうせどこかのパーティに居候しようと思ってたの!」
軽い調子で答えるリーナちゃん。とはいえ本心は私やユキノちゃんにつきまとうためだというのは火を見るより明らかといいますか……。
「わ、私は……エリアボスに挑戦できるパーティの上限は7人みたいで……ソラさんはベータテスターの皆さんと挑むそうなので溢れちゃって……あと、ココアさんとリーナさんを一緒にしておくのは心配というか……」
「まーたまた照れちゃってぇ! 本当はわたしと一緒にいたいんでしょ?」
「そんなわけないじゃないですか!」
ユキノちゃんとリーナちゃんは相変わらず小競り合いをしている。――なんというか、仲良さそうで微笑ましい。
「でも『迷いの森』ってあのアオイたちがタンポポをとりにいった森ですよね? モンスターもとても強くて……ボスの部屋まで体力がもつかどうか……」
「あー、それならユキノちゃんにユメちゃん装備をつけてもらえれば索敵ができるよ。上手くモンスターを回避しながらできるだけ戦闘は避けていこう」
私が不安そうなアオイちゃんを励ましていると、キラくんが声を上げた。
「相変わらず便利すぎませんかねー、サポートNPCの装備は……レーヴの装備はどんな便利スキルがついているんですか?」
「ちょっと……! どさくさに紛れてモフらないでください!」
……キラくんとアオイちゃんも仲良しである。
ここはいつものカフェで、クラウスさんの招集に応じたアオイちゃん、キラくん、私と、私が誘ったユキノちゃんと、何故か私についてきたリーナちゃんが集まっている。加えてミルクちゃんがいるので、結構な大人数だ。そんな感じのキャラの濃い(私が言うか?)メンバーが好き勝手騒いでいるので、クラウスさんが仕切らないと秩序がないカオスだ。
「で、クラウスさん。メンバーは今のところクラウスさん、アオイちゃん、キラくん、ユキノちゃん、リーナちゃん、私の6人ですけど、あと一人どうしますか?」
「うーん、セレナは誘えそうか……?」
「あー、セレナちゃんにはさっきメッセージ送ってみたんですけど……ソロでやるって言われて……」
「エリアボスをソロで……? 確かにセレナならやりかねないが、何時間かかるんだ……」
「というわけで誘えなかったんですけど、私にちょっとアテがあります。まあ、任せてください」
◇ ◆ ◇
――というわけで
私たちは今、ボスの部屋らしき大きな石の扉の前にいる。扉にはコケがびっしり生えていて、しかも辺りには霧が溢れているのでとても、とても威圧感があるように見える。
「ここで間違いないんだよな?」
「はい、地図によるとここです」
相変わらずナビ役をやってくれているアオイちゃんがクラウスさんの問いかけに答える。
「ユキノのお陰で接敵は最低限。アイテムもHPもMPも温存できている。――じゃあ行くぞ? パーティのリーダーは俺でいいな?」
その言葉に、私の背後から声が上がった。赤いツインテールの少女がクラウスさんの前に進み出る。
「別に構わねぇが、もう一回確認させてくれ」
「なんだホムラ?」
「オレ、ロリ巨乳の自爆食らうのはごめんなんだよ。ちゃんと考えて自爆させてくれ」
「あ……うん」
私が助っ人として誘ったホムラちゃんだけど、クラウスさんのことを私の保護者だと思ってない? 確かにクラウスさんは私の暴走を止めたりはするけれど……。仕方ないので私もホムラちゃんに頭を下げる。
「気をつけます! ちゃんとみんなから離れたところで自爆します!」
「……ま、まあ、ロリ巨乳がそう言うなら……今回だけは手を貸してやる」
「すまんな。ホムラが協力してくれるなら火力面での不安はなくなるからな」
クラウスさんがゆっくりと扉に歩み寄って、その苔むした表面に触れる。すると、私たちそれぞれの目の前にクエスト受注のウィンドウが展開された。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クエスト【エリアボス討伐①】を受注しますか?
はい ◀
いいえ
【エリアボス討伐①】
エリアボス『ヘカトンケイル』を討伐し、次なる街『ヴェンゲル』への道を切り拓け。
達成条件︰エリアボス『ヘカトンケイル』の撃破
達成報酬︰『ヴェンゲル』への通行権
編成条件︰1パーティ7名まで
禁止種族職業︰なし
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
私たちは各々『はい』を選択してクエストを受注した。
「行くぞ。強化(バフ)とか詠唱はボスの部屋に入ったらリセットされるから、部屋に踏み入ってから始めるようにしろよ」
「りょーかいですっ!」
へー、結構不便なんだね。予め【ディストラクション】を詠唱しておいて開幕ブッパとかはできないらしい。
「それじゃあ張り切っていくぞ!」
「「おーっ!」」
気合を入れた私たちの前で――
――ゴゴゴゴゴ
という重苦しい音を立てながら石の扉が開いた。
「えー、今日集まってもらったのは他でもない――エリアボスについてなんだが」
「やっぱりそうでしたか! 私もぜひ、みんなで討伐できたらなって思ってたんです!」
クラウスさんの言葉に私は反射的に食いついた。クラウスさんから呼び出しがあった時はもしやとは思ってたんだけど、やっぱり考えていることは同じだったようだ。
「まさかこの二人も参加してくれることになるとはな……とても心強い。改めて感謝する。――ユキノ、リーナ」
「あー、全然! エリアボスなんてソロじゃ狩れませんからどうせどこかのパーティに居候しようと思ってたの!」
軽い調子で答えるリーナちゃん。とはいえ本心は私やユキノちゃんにつきまとうためだというのは火を見るより明らかといいますか……。
「わ、私は……エリアボスに挑戦できるパーティの上限は7人みたいで……ソラさんはベータテスターの皆さんと挑むそうなので溢れちゃって……あと、ココアさんとリーナさんを一緒にしておくのは心配というか……」
「まーたまた照れちゃってぇ! 本当はわたしと一緒にいたいんでしょ?」
「そんなわけないじゃないですか!」
ユキノちゃんとリーナちゃんは相変わらず小競り合いをしている。――なんというか、仲良さそうで微笑ましい。
「でも『迷いの森』ってあのアオイたちがタンポポをとりにいった森ですよね? モンスターもとても強くて……ボスの部屋まで体力がもつかどうか……」
「あー、それならユキノちゃんにユメちゃん装備をつけてもらえれば索敵ができるよ。上手くモンスターを回避しながらできるだけ戦闘は避けていこう」
私が不安そうなアオイちゃんを励ましていると、キラくんが声を上げた。
「相変わらず便利すぎませんかねー、サポートNPCの装備は……レーヴの装備はどんな便利スキルがついているんですか?」
「ちょっと……! どさくさに紛れてモフらないでください!」
……キラくんとアオイちゃんも仲良しである。
ここはいつものカフェで、クラウスさんの招集に応じたアオイちゃん、キラくん、私と、私が誘ったユキノちゃんと、何故か私についてきたリーナちゃんが集まっている。加えてミルクちゃんがいるので、結構な大人数だ。そんな感じのキャラの濃い(私が言うか?)メンバーが好き勝手騒いでいるので、クラウスさんが仕切らないと秩序がないカオスだ。
「で、クラウスさん。メンバーは今のところクラウスさん、アオイちゃん、キラくん、ユキノちゃん、リーナちゃん、私の6人ですけど、あと一人どうしますか?」
「うーん、セレナは誘えそうか……?」
「あー、セレナちゃんにはさっきメッセージ送ってみたんですけど……ソロでやるって言われて……」
「エリアボスをソロで……? 確かにセレナならやりかねないが、何時間かかるんだ……」
「というわけで誘えなかったんですけど、私にちょっとアテがあります。まあ、任せてください」
◇ ◆ ◇
――というわけで
私たちは今、ボスの部屋らしき大きな石の扉の前にいる。扉にはコケがびっしり生えていて、しかも辺りには霧が溢れているのでとても、とても威圧感があるように見える。
「ここで間違いないんだよな?」
「はい、地図によるとここです」
相変わらずナビ役をやってくれているアオイちゃんがクラウスさんの問いかけに答える。
「ユキノのお陰で接敵は最低限。アイテムもHPもMPも温存できている。――じゃあ行くぞ? パーティのリーダーは俺でいいな?」
その言葉に、私の背後から声が上がった。赤いツインテールの少女がクラウスさんの前に進み出る。
「別に構わねぇが、もう一回確認させてくれ」
「なんだホムラ?」
「オレ、ロリ巨乳の自爆食らうのはごめんなんだよ。ちゃんと考えて自爆させてくれ」
「あ……うん」
私が助っ人として誘ったホムラちゃんだけど、クラウスさんのことを私の保護者だと思ってない? 確かにクラウスさんは私の暴走を止めたりはするけれど……。仕方ないので私もホムラちゃんに頭を下げる。
「気をつけます! ちゃんとみんなから離れたところで自爆します!」
「……ま、まあ、ロリ巨乳がそう言うなら……今回だけは手を貸してやる」
「すまんな。ホムラが協力してくれるなら火力面での不安はなくなるからな」
クラウスさんがゆっくりと扉に歩み寄って、その苔むした表面に触れる。すると、私たちそれぞれの目の前にクエスト受注のウィンドウが展開された。
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クエスト【エリアボス討伐①】を受注しますか?
はい ◀
いいえ
【エリアボス討伐①】
エリアボス『ヘカトンケイル』を討伐し、次なる街『ヴェンゲル』への道を切り拓け。
達成条件︰エリアボス『ヘカトンケイル』の撃破
達成報酬︰『ヴェンゲル』への通行権
編成条件︰1パーティ7名まで
禁止種族職業︰なし
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私たちは各々『はい』を選択してクエストを受注した。
「行くぞ。強化(バフ)とか詠唱はボスの部屋に入ったらリセットされるから、部屋に踏み入ってから始めるようにしろよ」
「りょーかいですっ!」
へー、結構不便なんだね。予め【ディストラクション】を詠唱しておいて開幕ブッパとかはできないらしい。
「それじゃあ張り切っていくぞ!」
「「おーっ!」」
気合を入れた私たちの前で――
――ゴゴゴゴゴ
という重苦しい音を立てながら石の扉が開いた。
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