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第1章 守護龍の謎
第25話 まったく、可愛い奴め
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***
首席宮廷魔導師のフリーダは、国王ヨアヒム1世に呼び出されて謁見の間を訪れていた。
いつものように黒いフードを目深に被った彼女は、口元に微笑をたたえながら国王を見上げる。
「今日お前を呼んだのは他でもない。……裏切り者についてだ」
「裏切りですか? 心当たりが多すぎて分かりかねますね」
「惚けるでない! 大司教のゴットフリートの話では、女神信徒がドラゴンライダーを討ち果たすのを邪魔だてした者がいたそうではないか」
「まあ、そんな不届き者が!」
フリーダはわざと大袈裟に驚いてみせる。が、それがかえって白々しかった。
「……裏切り者は、王宮魔導師のような出で立ちだったという。心当たりはないか?」
「残念ですが、存じ上げません」
「ここまで言わねばわからんか。──裏切り者は貴様か?」
「さて、なんのことがよくわかりませんね」
ヨアヒムに凄まれても、フリーダは顔色ひとつ変えなかった。
「ふん。ならばいい。……お前は優秀だが、儂の敵となる者は容赦せぬ。覚えておくがよい」
「肝に銘じておきましょう」
フリーダは恭しく礼をする。
「それで、用事はそれだけでしょうか?」
「いや、それとは別に頼みたいことがある」
「なんです?」
「ドラゴンライダーが姿を消したらしい。今すぐにでも見つけ出して始末してほしいのだ」
「かしこまりました」
「頼んだぞ。……もしドラゴンライダーを見つけ出し、殺すことができれば、今回の件は不問にしてやる。お前の王家に対する忠誠を示すのだ」
「私はいつだって王家の忠実な犬ですよ?」
「ふんっ……であればしっかりと殺して来るがよい。容赦はするな」
「えぇ、もちろんですとも。必ずや使命を果たし、陛下にご満足いただきます」
「儂の期待を裏切るなよ」
ヨアヒムはそう言うと、その場を後にしようとする。
「あの、少しよろしいでしょうか?」
フリーダはそんな彼を呼び止めた。
「なんだ? 儂は忙しいのだが」
「いえ、大したことではありません。ただ、一つだけ確認したいことがありまして」
「なんだというのだ」
「私が裏切りを働いたとお疑いのようですけれど、その根拠はどこにあるんですか?」
「それは……」
「教えてください。……私、気になります」
フリーダは悪戯っぽく笑う。
「その場に居合わせた女神信徒が、王宮魔導師のフードを被った者に眠らされたと言っている」
ヨアヒムは渋々とそう答えた。
「なるほど。……しかし、その者の服装と私の格好が一致したというだけでは証拠としては弱いですね」
「そ、そうなのか……?」
「はい。私はこの国で最強の魔導師です。……その私がそんな愚かなことをするはずがないでしょう? 違いますか?」
「うむ……。確かにそうだな」
「では、失礼します」
フリーダは一礼すると、踵を返して歩き出した。彼女は謁見の間の扉を出ると、小声で呟いた。
「もう、この国も終わりね」
***
フラウを背負った俺は、なんとかアイシアの巣から脱出することに成功した。
「ここまで来ればいいだろう」
「ありがとうございます。……でも、もう歩けそうなので降ろしていただいて大丈夫ですよ」
「いや、無理しない方がいいと思うぜ」
「心配性ですね。まだやれますよ」
フラウは俺の背中から離れると、ふぅっと息をつく。
そして、地面に足をつけるなり、スタスタと歩き始めた。
「おい、本当に平気か?」
俺は慌てて彼女を追いかける。
「問題ありません。こう見えて、ドラゴンは結構タフなんですよ」
フラウは自信満々といった様子だ。……本人がいいって言ってるし、とりあえずは大丈夫だろうけど、あまり無理はさせたくない。この先どんな試練があるのかわからないし。
「ドラゴンスレイヤーのおっさんを見つけたら俺が戦うから、フラウは黙って見てろよ?」
「いいえ、私も戦います。ロイだけに任せてられません。それに、お姉ちゃんをあんな目にあわせた相手なんですから……」
「でも、お前は……お前の力はもうほとんど残ってないんだろ?」
「……」
「やっぱり、ここは俺がやる。お前は自分の身を守ることに専念してくれ」
「嫌です」
どうしたもんかな。これじゃあまるで駄々っ子だ。
「俺はお前を失いたくないんだ。可能なら今すぐにどこか誰にも見つからない場所に行って、二人で暮らしたい。……でも、俺たちの使命は女神と戦うことなんだろ?」
「……はい」
「だったら、今は力を温存しててくれ。おっさんとの決着は俺がつけてくるから」
「……わかりました。……あなたを信じます」
「ああ、任せてくれ!」
ようやく納得してくれたようだ。これでひとまずは安心……か?
俺たちはひとまず近くの村を探すことにした。飲んだくれのおっさんのことだろうから、そこら辺の酒場にでも入り浸っているだろう。そして、気が向いたらまたアイシアに挑むつもりなのかもしれない。
俺はフラウと共に近くの村を探したが、人の住んでいる地域から離れていることもあってなかなか見つからない。結局、日が落ちるまで歩き回ってみたが、村の影すら見つからなかった。
「困りましたね」
「これだけ探してもないなら、おっさんも野宿している可能性は高いな」
「ええ、おそらく」
そうなると夜中に奇襲をかけるしかないか。……まぁ、別にそれでも構わないんだけど、夜は危険な魔物が多い。おっさんと戦っているうちに魔物から襲われるようなことは避けたい。
「よし、今夜はここで野営しよう」
俺は適当な場所で焚き火を起こし、薪を集める。幸いなことに、近くに川があったので水には不自由しなかった。
「あの、少しだけお願いがあるのですが」
「ん? なんだ?」
「……くっついてもいいですか?」
「へ!?」
思わず変な声が出てしまった。……だって、急にそんなこと言うんだもの。
「その、私も女の子ですので、人肌が恋しい時もあると言いますか……」
フラウは恥ずかしそうにもじもじしながら言う。
「契約相手で私の魔力を譲渡したロイに触れていると、魔力の流れが安定して楽になるんです……だめですか?」
なるほど、フラウがやたらと俺にベタベタしてくるのはこういう理由もあったのか。それなら……仕方ない気もする。
「わかったよ。……ただし、ちょっとだけだぞ」
「はい!……ありがとうございます」
フラウは嬉しそうに微笑む。……まったく、可愛い奴め。
首席宮廷魔導師のフリーダは、国王ヨアヒム1世に呼び出されて謁見の間を訪れていた。
いつものように黒いフードを目深に被った彼女は、口元に微笑をたたえながら国王を見上げる。
「今日お前を呼んだのは他でもない。……裏切り者についてだ」
「裏切りですか? 心当たりが多すぎて分かりかねますね」
「惚けるでない! 大司教のゴットフリートの話では、女神信徒がドラゴンライダーを討ち果たすのを邪魔だてした者がいたそうではないか」
「まあ、そんな不届き者が!」
フリーダはわざと大袈裟に驚いてみせる。が、それがかえって白々しかった。
「……裏切り者は、王宮魔導師のような出で立ちだったという。心当たりはないか?」
「残念ですが、存じ上げません」
「ここまで言わねばわからんか。──裏切り者は貴様か?」
「さて、なんのことがよくわかりませんね」
ヨアヒムに凄まれても、フリーダは顔色ひとつ変えなかった。
「ふん。ならばいい。……お前は優秀だが、儂の敵となる者は容赦せぬ。覚えておくがよい」
「肝に銘じておきましょう」
フリーダは恭しく礼をする。
「それで、用事はそれだけでしょうか?」
「いや、それとは別に頼みたいことがある」
「なんです?」
「ドラゴンライダーが姿を消したらしい。今すぐにでも見つけ出して始末してほしいのだ」
「かしこまりました」
「頼んだぞ。……もしドラゴンライダーを見つけ出し、殺すことができれば、今回の件は不問にしてやる。お前の王家に対する忠誠を示すのだ」
「私はいつだって王家の忠実な犬ですよ?」
「ふんっ……であればしっかりと殺して来るがよい。容赦はするな」
「えぇ、もちろんですとも。必ずや使命を果たし、陛下にご満足いただきます」
「儂の期待を裏切るなよ」
ヨアヒムはそう言うと、その場を後にしようとする。
「あの、少しよろしいでしょうか?」
フリーダはそんな彼を呼び止めた。
「なんだ? 儂は忙しいのだが」
「いえ、大したことではありません。ただ、一つだけ確認したいことがありまして」
「なんだというのだ」
「私が裏切りを働いたとお疑いのようですけれど、その根拠はどこにあるんですか?」
「それは……」
「教えてください。……私、気になります」
フリーダは悪戯っぽく笑う。
「その場に居合わせた女神信徒が、王宮魔導師のフードを被った者に眠らされたと言っている」
ヨアヒムは渋々とそう答えた。
「なるほど。……しかし、その者の服装と私の格好が一致したというだけでは証拠としては弱いですね」
「そ、そうなのか……?」
「はい。私はこの国で最強の魔導師です。……その私がそんな愚かなことをするはずがないでしょう? 違いますか?」
「うむ……。確かにそうだな」
「では、失礼します」
フリーダは一礼すると、踵を返して歩き出した。彼女は謁見の間の扉を出ると、小声で呟いた。
「もう、この国も終わりね」
***
フラウを背負った俺は、なんとかアイシアの巣から脱出することに成功した。
「ここまで来ればいいだろう」
「ありがとうございます。……でも、もう歩けそうなので降ろしていただいて大丈夫ですよ」
「いや、無理しない方がいいと思うぜ」
「心配性ですね。まだやれますよ」
フラウは俺の背中から離れると、ふぅっと息をつく。
そして、地面に足をつけるなり、スタスタと歩き始めた。
「おい、本当に平気か?」
俺は慌てて彼女を追いかける。
「問題ありません。こう見えて、ドラゴンは結構タフなんですよ」
フラウは自信満々といった様子だ。……本人がいいって言ってるし、とりあえずは大丈夫だろうけど、あまり無理はさせたくない。この先どんな試練があるのかわからないし。
「ドラゴンスレイヤーのおっさんを見つけたら俺が戦うから、フラウは黙って見てろよ?」
「いいえ、私も戦います。ロイだけに任せてられません。それに、お姉ちゃんをあんな目にあわせた相手なんですから……」
「でも、お前は……お前の力はもうほとんど残ってないんだろ?」
「……」
「やっぱり、ここは俺がやる。お前は自分の身を守ることに専念してくれ」
「嫌です」
どうしたもんかな。これじゃあまるで駄々っ子だ。
「俺はお前を失いたくないんだ。可能なら今すぐにどこか誰にも見つからない場所に行って、二人で暮らしたい。……でも、俺たちの使命は女神と戦うことなんだろ?」
「……はい」
「だったら、今は力を温存しててくれ。おっさんとの決着は俺がつけてくるから」
「……わかりました。……あなたを信じます」
「ああ、任せてくれ!」
ようやく納得してくれたようだ。これでひとまずは安心……か?
俺たちはひとまず近くの村を探すことにした。飲んだくれのおっさんのことだろうから、そこら辺の酒場にでも入り浸っているだろう。そして、気が向いたらまたアイシアに挑むつもりなのかもしれない。
俺はフラウと共に近くの村を探したが、人の住んでいる地域から離れていることもあってなかなか見つからない。結局、日が落ちるまで歩き回ってみたが、村の影すら見つからなかった。
「困りましたね」
「これだけ探してもないなら、おっさんも野宿している可能性は高いな」
「ええ、おそらく」
そうなると夜中に奇襲をかけるしかないか。……まぁ、別にそれでも構わないんだけど、夜は危険な魔物が多い。おっさんと戦っているうちに魔物から襲われるようなことは避けたい。
「よし、今夜はここで野営しよう」
俺は適当な場所で焚き火を起こし、薪を集める。幸いなことに、近くに川があったので水には不自由しなかった。
「あの、少しだけお願いがあるのですが」
「ん? なんだ?」
「……くっついてもいいですか?」
「へ!?」
思わず変な声が出てしまった。……だって、急にそんなこと言うんだもの。
「その、私も女の子ですので、人肌が恋しい時もあると言いますか……」
フラウは恥ずかしそうにもじもじしながら言う。
「契約相手で私の魔力を譲渡したロイに触れていると、魔力の流れが安定して楽になるんです……だめですか?」
なるほど、フラウがやたらと俺にベタベタしてくるのはこういう理由もあったのか。それなら……仕方ない気もする。
「わかったよ。……ただし、ちょっとだけだぞ」
「はい!……ありがとうございます」
フラウは嬉しそうに微笑む。……まったく、可愛い奴め。
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