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テスト中にオナニーしてバレないと思った?
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教室の前にたどり着いた時、私はとあることに気づいてしまった。この日のために製作したテスト用紙を部屋に置いてきてしまった!
――そしてもうひとつ、重大なことに思い当たった。
私の後ろにはアンリエット姫、アリアちゃん、ステファニーママ、フローラちゃんの四人。つまり残りの二人は教室で待っているわけで……!
「ねぇねぇアンリエットちゃん。――今教室にいるのは誰……?」
「……? えっと確か、ルナさんとノエルさんですね……」
念の為アンリエットに確認をとると、予想通りの返答が帰ってきた。……いやまずい、ロリっ子のルナちゃんがあの痴女と二人っきりはまずい(歓喜)! 密室に美少女が二人……何も起きないわけがないのだ! その瞬間、アリアも何か思い当たることがあったのか、絶叫した。
「あぁぁぁぁぁぁぁっルナぁぁぁぁぁぁっ!!」
慌ててアリアちゃんの口を押えるが後の祭り、彼女の声は部屋の中まで聞こえただろう。やばい。二人が百合の花園をやめてしまう前に乗り込まないと!
「御用改めである!」
私は勢いよく扉を開き、多分血走っているであろう目で二人の姿を探した。
見つけるのはそう難しくはなかった。二人は教室の壁際で抱き合うように身体を密着させていたからだ。キターーーーーーー!!
ありがとうございます! ありがとうございます! 期待を裏切らないノエルちゃん最高! 杏理がいなかったら結婚したかった!
よく見ると、ノエルがルナを壁ドンしてなにかしようとしているようだった。
二人揃ってこちらを振り向いているのが可愛らしいが、私はそれどころではない。二人を問い詰めなければ!
「こらー! 二人ともなにしてんのー!?」
私の問いかけにノエルが答えた。
「……これからやるテストの復習です。レズキスをしようと……」
「そ、そうなんです! け、決して昨日のことが忘れられなくて、ノエルさんにお願いしてエッチなことをしてたわけじゃないんですからね!」
ノエルの言葉に、顔を真っ赤にしたルナも額に汗を浮かべながら頷く。でもそれは自分から白状してるようなもんだからね?
それを聞いて怒ったのがアリアだった。――まあ当然か。恋人の浮気現場を目撃してしまったのだから。
「ルナのバカ! ルナなんか男の人のオチンチンをアソコに突っ込まれて死ねばいいんだ!」
「いやアリアちゃん、いくらロリっ子のルナちゃんとはいえ突っ込まれたくらいで死なないと思――」
「――うっせー死ね!」
うわぉ、アリアにフローラが伝染(うつ)った! そんなアリアと私の間にステファニーママが割って入った。
「アリアちゃんは私がなんとかしますから、先生はテスト用紙を取りに行っては?」
「ご、ごめんステファニーちゃん」
ステファニーちゃんに片手で謝りながら、私は一旦部屋へと戻り、人数分のテスト用紙を持って教室に戻る。
教室に入ると、皆それぞれ大人しく自分の席についていた。窓の外を眺めていたり、項垂れていたり、自分で持っていたノートに筆で何かを真面目に書いていたり、他の子の顔をぼんやりと眺めていたり、ただぼーっとしていたり、オナニーしていたりしたけど……え、ちょっと待って!
「えっとぉ……ノエルちゃん? ……何やってるの?」
「……んっ……え、えっと……ふぅ……オナニー?」
銀髪の痴女は悪びれた様子もなく、前かがみになって自らのドレスの裾に右手を突っ込んだまま答える。いや、怒られてるんだからせめてやめなさいよオナニーは……!
エッチな子は好きとはいえさすがにちょっと目に余るので、私は彼女に罰を与えることにした。転生前の現代日本では下手すると体罰として訴えられるようなことだった。
「……ノエルちゃん。しばらくそこに立ってなさい! 立ったまま授業受けること!」
「立ったまま……? 乳首? それともオチン――」
「あぁぁぁぁぁぁぁっ!! 下ネタはいいの!!」
私はノエルちゃんの将来が心配になってきました。だけど、幸いなことに純粋な貴族令嬢たちにはこの下ネタが伝わっていなかったらしく、皆しきりに首を傾げている。
「立って! 両手は机の上に乗せて! 絶対にアソコに触っちゃダメ! ――わかった?」
「――はい」
席から立って言われたとおりにするノエルちゃん。よしよし。
私は貴族令嬢たちに手書きのテスト用紙を配っていった。問題は三問。子供の作り方、男のオチンチンについて、そしてレズキスについて、記号問題ではなく文章で簡潔に語らせる形式だ。この方が個々人の理解度がわかるのでいいと思った。
教壇に戻った私は手を叩きながら告げた。
「はーい! それではテストを始めまーす! 時間は今から十分! 書き終わったら寝てていいからね! ――それじゃあ始めっ!」
私の言葉と同時に皆猛然とテスト用紙に向き合い始める。うんうん、これは現代日本も異世界も変わらないんだね。なんか懐かしい気分。
私は生徒たちの机の間を歩きながら試験監督気分を味わった。悪くない。傍からテストを受けている子達をみるのも……。
ルナとアンリエットの二人は、スラスラと筆を進め、問題なさそう。ステファニーも悩みながらもしっかりと解答欄を埋めていっている。アリアはもう書き終わったようだ。答案を覗いてみると、簡潔ではあるもののちゃんと要点を押えて書いてある。――いい点数ではないが及第点だろう。
問題は残りの二人。
まずはフローラ。この子は催眠をかけているにも関わらず、筆が全く進んでいない。まあ、催眠をかけていようがいまいが、頭に入っていないものは答えられないのだろう。――これは補習かな。
最後に問題児痴女のノエルちゃん。……はぁ、この子はまったく……。
「……ふっ……んっ……ぁぁっ……」
なんでテスト中に小声の喘ぎ声が聞こえるんですかねぇ! しかも周りの子達もよく集中できてるね! 私なら雑念が溢れて0点とっちゃうよ!
私が近くに寄ってもノエルちゃんの喘ぎ声は止まらない。言いつけを破ってオナニーしてるのかと思ったけど、どうやら彼女は言いつけを律儀に守ったままオナニーをしているらしい。机の上に手を置いたまま、腰を動かして机の角に股間を当てながら気持ち良くなっているようだ。……お前、考えたな。
「ノエルちゃん、テスト中だから静かにしてください」
「んぁ……ふぁぁっ……んぅぅっ……」
私が小声で注意すると、彼女は片目を瞑って気持ち良さそうに喘ぎながら、右手に握った筆でスラスラと答案用紙の端にこんなことを書いてきた。
『先生が途中で止めたので、最後までしないと治まりません!』
――もう勝手にしてくれ!
見るとノエルちゃんの答案用紙はびっしりと埋められていて……いつ書いたんだろうこの子!? って感じなので、まあいいや。見逃してあげましょう。
その後も静かな教室に、ノエルちゃんが股間を擦る音と喘ぐ声と、あとサラサラと筆を動かす音が響くというヘブンが続いた。が、その間もフローラの筆はいっこうに進む気配がなかった。
やがて、腹時計でそろそろ十分だろうと思った私は再び手を叩く。
「はーいおしまーい! みんな筆を置いて。――答案用紙を回収します」
私は貴族令嬢たちの答案用紙を回収して回った。なるほど、少し見ただけでだいたいどれくらい授業を理解していたのかが一目瞭然だ。
アンリエットとルナは授業内容を完璧に把握しているようだ。ルナに関しては不正しようとするほど勉強が苦手だったはずなので、きっと死ぬ気で覚えたのだろう。
ステファニーはところどころ抜けているが概ねOK。
アリアもギリギリOK。
やはりというか、凄まじいのがノエルで、彼女の性知識――ことエロ方面に関してはずば抜けており、授業で教えていない内容から私も知らないようなことまで書いてあった。テスト中にオナニーしてなかったら文句無しの満点だろう。
フローラは相変わらずの空欄。どうやら授業聞いてなくて自信ないのは本当のようだった。
「えーっと、フローラちゃん! 補習しますので授業終わったら私の部屋に来るように」
私はそれだけ言い残して今日の授業を終えたのだった。
教室の前にたどり着いた時、私はとあることに気づいてしまった。この日のために製作したテスト用紙を部屋に置いてきてしまった!
――そしてもうひとつ、重大なことに思い当たった。
私の後ろにはアンリエット姫、アリアちゃん、ステファニーママ、フローラちゃんの四人。つまり残りの二人は教室で待っているわけで……!
「ねぇねぇアンリエットちゃん。――今教室にいるのは誰……?」
「……? えっと確か、ルナさんとノエルさんですね……」
念の為アンリエットに確認をとると、予想通りの返答が帰ってきた。……いやまずい、ロリっ子のルナちゃんがあの痴女と二人っきりはまずい(歓喜)! 密室に美少女が二人……何も起きないわけがないのだ! その瞬間、アリアも何か思い当たることがあったのか、絶叫した。
「あぁぁぁぁぁぁぁっルナぁぁぁぁぁぁっ!!」
慌ててアリアちゃんの口を押えるが後の祭り、彼女の声は部屋の中まで聞こえただろう。やばい。二人が百合の花園をやめてしまう前に乗り込まないと!
「御用改めである!」
私は勢いよく扉を開き、多分血走っているであろう目で二人の姿を探した。
見つけるのはそう難しくはなかった。二人は教室の壁際で抱き合うように身体を密着させていたからだ。キターーーーーーー!!
ありがとうございます! ありがとうございます! 期待を裏切らないノエルちゃん最高! 杏理がいなかったら結婚したかった!
よく見ると、ノエルがルナを壁ドンしてなにかしようとしているようだった。
二人揃ってこちらを振り向いているのが可愛らしいが、私はそれどころではない。二人を問い詰めなければ!
「こらー! 二人ともなにしてんのー!?」
私の問いかけにノエルが答えた。
「……これからやるテストの復習です。レズキスをしようと……」
「そ、そうなんです! け、決して昨日のことが忘れられなくて、ノエルさんにお願いしてエッチなことをしてたわけじゃないんですからね!」
ノエルの言葉に、顔を真っ赤にしたルナも額に汗を浮かべながら頷く。でもそれは自分から白状してるようなもんだからね?
それを聞いて怒ったのがアリアだった。――まあ当然か。恋人の浮気現場を目撃してしまったのだから。
「ルナのバカ! ルナなんか男の人のオチンチンをアソコに突っ込まれて死ねばいいんだ!」
「いやアリアちゃん、いくらロリっ子のルナちゃんとはいえ突っ込まれたくらいで死なないと思――」
「――うっせー死ね!」
うわぉ、アリアにフローラが伝染(うつ)った! そんなアリアと私の間にステファニーママが割って入った。
「アリアちゃんは私がなんとかしますから、先生はテスト用紙を取りに行っては?」
「ご、ごめんステファニーちゃん」
ステファニーちゃんに片手で謝りながら、私は一旦部屋へと戻り、人数分のテスト用紙を持って教室に戻る。
教室に入ると、皆それぞれ大人しく自分の席についていた。窓の外を眺めていたり、項垂れていたり、自分で持っていたノートに筆で何かを真面目に書いていたり、他の子の顔をぼんやりと眺めていたり、ただぼーっとしていたり、オナニーしていたりしたけど……え、ちょっと待って!
「えっとぉ……ノエルちゃん? ……何やってるの?」
「……んっ……え、えっと……ふぅ……オナニー?」
銀髪の痴女は悪びれた様子もなく、前かがみになって自らのドレスの裾に右手を突っ込んだまま答える。いや、怒られてるんだからせめてやめなさいよオナニーは……!
エッチな子は好きとはいえさすがにちょっと目に余るので、私は彼女に罰を与えることにした。転生前の現代日本では下手すると体罰として訴えられるようなことだった。
「……ノエルちゃん。しばらくそこに立ってなさい! 立ったまま授業受けること!」
「立ったまま……? 乳首? それともオチン――」
「あぁぁぁぁぁぁぁっ!! 下ネタはいいの!!」
私はノエルちゃんの将来が心配になってきました。だけど、幸いなことに純粋な貴族令嬢たちにはこの下ネタが伝わっていなかったらしく、皆しきりに首を傾げている。
「立って! 両手は机の上に乗せて! 絶対にアソコに触っちゃダメ! ――わかった?」
「――はい」
席から立って言われたとおりにするノエルちゃん。よしよし。
私は貴族令嬢たちに手書きのテスト用紙を配っていった。問題は三問。子供の作り方、男のオチンチンについて、そしてレズキスについて、記号問題ではなく文章で簡潔に語らせる形式だ。この方が個々人の理解度がわかるのでいいと思った。
教壇に戻った私は手を叩きながら告げた。
「はーい! それではテストを始めまーす! 時間は今から十分! 書き終わったら寝てていいからね! ――それじゃあ始めっ!」
私の言葉と同時に皆猛然とテスト用紙に向き合い始める。うんうん、これは現代日本も異世界も変わらないんだね。なんか懐かしい気分。
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ルナとアンリエットの二人は、スラスラと筆を進め、問題なさそう。ステファニーも悩みながらもしっかりと解答欄を埋めていっている。アリアはもう書き終わったようだ。答案を覗いてみると、簡潔ではあるもののちゃんと要点を押えて書いてある。――いい点数ではないが及第点だろう。
問題は残りの二人。
まずはフローラ。この子は催眠をかけているにも関わらず、筆が全く進んでいない。まあ、催眠をかけていようがいまいが、頭に入っていないものは答えられないのだろう。――これは補習かな。
最後に問題児痴女のノエルちゃん。……はぁ、この子はまったく……。
「……ふっ……んっ……ぁぁっ……」
なんでテスト中に小声の喘ぎ声が聞こえるんですかねぇ! しかも周りの子達もよく集中できてるね! 私なら雑念が溢れて0点とっちゃうよ!
私が近くに寄ってもノエルちゃんの喘ぎ声は止まらない。言いつけを破ってオナニーしてるのかと思ったけど、どうやら彼女は言いつけを律儀に守ったままオナニーをしているらしい。机の上に手を置いたまま、腰を動かして机の角に股間を当てながら気持ち良くなっているようだ。……お前、考えたな。
「ノエルちゃん、テスト中だから静かにしてください」
「んぁ……ふぁぁっ……んぅぅっ……」
私が小声で注意すると、彼女は片目を瞑って気持ち良さそうに喘ぎながら、右手に握った筆でスラスラと答案用紙の端にこんなことを書いてきた。
『先生が途中で止めたので、最後までしないと治まりません!』
――もう勝手にしてくれ!
見るとノエルちゃんの答案用紙はびっしりと埋められていて……いつ書いたんだろうこの子!? って感じなので、まあいいや。見逃してあげましょう。
その後も静かな教室に、ノエルちゃんが股間を擦る音と喘ぐ声と、あとサラサラと筆を動かす音が響くというヘブンが続いた。が、その間もフローラの筆はいっこうに進む気配がなかった。
やがて、腹時計でそろそろ十分だろうと思った私は再び手を叩く。
「はーいおしまーい! みんな筆を置いて。――答案用紙を回収します」
私は貴族令嬢たちの答案用紙を回収して回った。なるほど、少し見ただけでだいたいどれくらい授業を理解していたのかが一目瞭然だ。
アンリエットとルナは授業内容を完璧に把握しているようだ。ルナに関しては不正しようとするほど勉強が苦手だったはずなので、きっと死ぬ気で覚えたのだろう。
ステファニーはところどころ抜けているが概ねOK。
アリアもギリギリOK。
やはりというか、凄まじいのがノエルで、彼女の性知識――ことエロ方面に関してはずば抜けており、授業で教えていない内容から私も知らないようなことまで書いてあった。テスト中にオナニーしてなかったら文句無しの満点だろう。
フローラは相変わらずの空欄。どうやら授業聞いてなくて自信ないのは本当のようだった。
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