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5 お茶会
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お茶会当日。母様は準備万端のレイフォードを見ても「まぁまぁ。」というだけで驚きもせず、微笑むだけで止められなかった。
クロードは「お兄様とご一緒出来るなんて嬉しいです! 少し不安だったので。」とにこにこ笑って抱きついてきた。世界一可愛い。やはり同席して正解だ。
お茶会は皇城の庭で開催される。到着すると既に何人か来ているようだった。その内の1人の女性が小さい男の子を連れて前に現れた。
「ご挨拶させてくださいませ。マリア・ノーベルと申します。こちらは息子のカイル・ノーベル。メアリー様、ご無沙汰しております。本日はどうぞよろしくお願い致します。」
「マリア様お久しぶりでございます。カイル様、メアリー・フィールディングと申します。こちらは息子のレイフォードとクロード、クロードはカイル様と同い年です。」
「こんにちは、レイフォード・フィールディングです。お兄さんのギュンターとは日頃から友人として学校で仲良くさせて頂いています。本日は弟の初めてのお茶会ということで同席させてもらいます。あまり気にせずに楽しんでね。」
レイフォードは微かに笑みを浮かべながらカイルに挨拶した。カイルは今まで見たことないような綺麗なレイフォードに微笑まれ、ほぅ……と口を開けて眺めてしまった。
「クロード・フィールディングです。同い年ですし、是非お友達になってください、カイル様。」
にっこりと笑みを浮かべ右手を差し出しながら挨拶したクロードも顔立ちがとても美しいが、何故だろう、笑みが少し怖い気がする。兄であるギュンターにフィールディング侯爵家の兄の方も弟の方もそれぞれ違う意味で気を付けろと言われ、よく理解出来なかったが、なんとなくレイフォードには接触しすぎず、クロードには逆らわない方が良さそうだということを察せた自分を自画自賛したい気分だった。実際はちょっと震えながらクロードの手を握ってなんとか笑うことしか出来なかったが。
クロードは今のやり取りで状況や関係性を把握したカイルを優秀な人物だとロックし、今後のお兄様を囲い込む計画に組み込もうとにこにこしていて、レイフォードはそんなクロードを見て(初めてのお友達と楽しそうに話していて可愛いなぁ)と眺めていた。
「第二王子殿下が参られます。」
その声と共に第二王子、ニコラス・エダーランド様が現れた。赤い髪に赤い瞳。この国、エダーランドの『赤』を纏ったその容貌に全員の視線が集中した。7歳なのに凛々しい子だなと思いながら、僕はクロードはどんな反応かな? と気になり目線を向けるとバッチリ目が合った。ん? なんか付いてたかな。クロードは僕に笑って顔を殿下へと向けた。
そのままお茶会に突入し、同じテーブルにクロードとカイル、伯爵家の男の子と子爵家の男の子、そして突然来たにも関わらずレイフォードの席も用意されていたので座った。なんの躊躇いもなくクロードの隣に座るレイフォードをチラチラと見る伯爵家と子爵家の子たちに軽く挨拶をして、邪魔にならないようにとの言葉通りただ周りを気にしながらクロードの横に座って黙っていた。
クロードにお友達が出来ることは良い事だからね! 僕がいて話が出来なかったら悪いから黙っていよう!
レイフォードはクロードたちが話している様子を見ながら時間を過ごすことにした。誰かと目が合う度に微笑むとみんな戸惑ったように赤くなって話さなくなる為、やはり自分は場違いだったと少しだけ反省した。
「本日は皆に会えて嬉しく思う。」
順番にテーブルを回っていたニコラス様がこちらのテーブルにお越しになり、席に座る。一人一人自己紹介を終え、最後に僕も挨拶する。
「今回お茶会に参加したのは何故のことだ?」
「クロードの可愛しさに惹かれ、邪な考えで近付く者を排除するため。また、もし殿下含めクロードにご友人が出来るのであればその瞬間をこの目で見届け脳に刻むためです。」
「ん? な、ん?」
ニコラス様の挙動がおかしいがどうしたんだろうか。
クロードはにこにこしているし、カイルは何故か遠くを眺めている。他の2人は呆然としているし、母たちは保護者席でティータイムを楽しんでいて助けてはくれない。
「レイフォード様とクロード様は仲が宜しいのですね」
「この国1番の仲の良さであると自負しております。あと、我々は臣下ですので、様は不要です、殿下。」
「分かった、レイフォード。兄弟仲が良いことは素晴らしいと思う。僕も兄上が大好きなんだが、母が違うため中々会えず、寂しいのだ。兄上は僕のことを嫌ってはいないようだが。」
ニコラス様はクロードと同じまだ7歳。王子であるが故に甘えられず、唯一の兄が恋しいのだろう。
「ニコラス様。そういうことでしたら僕がどうしたら第一王子殿下とより仲を深められるかアドバイスしますよ!」
「クロード、本当か! 是非話が聞きたい。後日改めて時間を取ろう。」
僕がどう返答しようか悩んでいる間に2人で話が着いていた。クロードが楽しそうだ。
「確かカイルもお兄さんがいたよね。色んな意見を聞きたいから君も一緒に話そう。」
「え゛。」
「そうだ、それが良い! ノーベル公爵家の兄弟はたくさんいて皆仲が良いと聞く。後日招待状を送るから来てくれ。」
「はい……。力不足ではございますが是非参加したく存じます。」
なんだろう、カイルくんがどんどんへにょへにょになっている気がする。ギュンターの弟だからか2人ともなんか似てるなぁ。
そんなこんなでお茶会は無事に終わり、次の約束をして帰宅したのであった。
クロードは「お兄様とご一緒出来るなんて嬉しいです! 少し不安だったので。」とにこにこ笑って抱きついてきた。世界一可愛い。やはり同席して正解だ。
お茶会は皇城の庭で開催される。到着すると既に何人か来ているようだった。その内の1人の女性が小さい男の子を連れて前に現れた。
「ご挨拶させてくださいませ。マリア・ノーベルと申します。こちらは息子のカイル・ノーベル。メアリー様、ご無沙汰しております。本日はどうぞよろしくお願い致します。」
「マリア様お久しぶりでございます。カイル様、メアリー・フィールディングと申します。こちらは息子のレイフォードとクロード、クロードはカイル様と同い年です。」
「こんにちは、レイフォード・フィールディングです。お兄さんのギュンターとは日頃から友人として学校で仲良くさせて頂いています。本日は弟の初めてのお茶会ということで同席させてもらいます。あまり気にせずに楽しんでね。」
レイフォードは微かに笑みを浮かべながらカイルに挨拶した。カイルは今まで見たことないような綺麗なレイフォードに微笑まれ、ほぅ……と口を開けて眺めてしまった。
「クロード・フィールディングです。同い年ですし、是非お友達になってください、カイル様。」
にっこりと笑みを浮かべ右手を差し出しながら挨拶したクロードも顔立ちがとても美しいが、何故だろう、笑みが少し怖い気がする。兄であるギュンターにフィールディング侯爵家の兄の方も弟の方もそれぞれ違う意味で気を付けろと言われ、よく理解出来なかったが、なんとなくレイフォードには接触しすぎず、クロードには逆らわない方が良さそうだということを察せた自分を自画自賛したい気分だった。実際はちょっと震えながらクロードの手を握ってなんとか笑うことしか出来なかったが。
クロードは今のやり取りで状況や関係性を把握したカイルを優秀な人物だとロックし、今後のお兄様を囲い込む計画に組み込もうとにこにこしていて、レイフォードはそんなクロードを見て(初めてのお友達と楽しそうに話していて可愛いなぁ)と眺めていた。
「第二王子殿下が参られます。」
その声と共に第二王子、ニコラス・エダーランド様が現れた。赤い髪に赤い瞳。この国、エダーランドの『赤』を纏ったその容貌に全員の視線が集中した。7歳なのに凛々しい子だなと思いながら、僕はクロードはどんな反応かな? と気になり目線を向けるとバッチリ目が合った。ん? なんか付いてたかな。クロードは僕に笑って顔を殿下へと向けた。
そのままお茶会に突入し、同じテーブルにクロードとカイル、伯爵家の男の子と子爵家の男の子、そして突然来たにも関わらずレイフォードの席も用意されていたので座った。なんの躊躇いもなくクロードの隣に座るレイフォードをチラチラと見る伯爵家と子爵家の子たちに軽く挨拶をして、邪魔にならないようにとの言葉通りただ周りを気にしながらクロードの横に座って黙っていた。
クロードにお友達が出来ることは良い事だからね! 僕がいて話が出来なかったら悪いから黙っていよう!
レイフォードはクロードたちが話している様子を見ながら時間を過ごすことにした。誰かと目が合う度に微笑むとみんな戸惑ったように赤くなって話さなくなる為、やはり自分は場違いだったと少しだけ反省した。
「本日は皆に会えて嬉しく思う。」
順番にテーブルを回っていたニコラス様がこちらのテーブルにお越しになり、席に座る。一人一人自己紹介を終え、最後に僕も挨拶する。
「今回お茶会に参加したのは何故のことだ?」
「クロードの可愛しさに惹かれ、邪な考えで近付く者を排除するため。また、もし殿下含めクロードにご友人が出来るのであればその瞬間をこの目で見届け脳に刻むためです。」
「ん? な、ん?」
ニコラス様の挙動がおかしいがどうしたんだろうか。
クロードはにこにこしているし、カイルは何故か遠くを眺めている。他の2人は呆然としているし、母たちは保護者席でティータイムを楽しんでいて助けてはくれない。
「レイフォード様とクロード様は仲が宜しいのですね」
「この国1番の仲の良さであると自負しております。あと、我々は臣下ですので、様は不要です、殿下。」
「分かった、レイフォード。兄弟仲が良いことは素晴らしいと思う。僕も兄上が大好きなんだが、母が違うため中々会えず、寂しいのだ。兄上は僕のことを嫌ってはいないようだが。」
ニコラス様はクロードと同じまだ7歳。王子であるが故に甘えられず、唯一の兄が恋しいのだろう。
「ニコラス様。そういうことでしたら僕がどうしたら第一王子殿下とより仲を深められるかアドバイスしますよ!」
「クロード、本当か! 是非話が聞きたい。後日改めて時間を取ろう。」
僕がどう返答しようか悩んでいる間に2人で話が着いていた。クロードが楽しそうだ。
「確かカイルもお兄さんがいたよね。色んな意見を聞きたいから君も一緒に話そう。」
「え゛。」
「そうだ、それが良い! ノーベル公爵家の兄弟はたくさんいて皆仲が良いと聞く。後日招待状を送るから来てくれ。」
「はい……。力不足ではございますが是非参加したく存じます。」
なんだろう、カイルくんがどんどんへにょへにょになっている気がする。ギュンターの弟だからか2人ともなんか似てるなぁ。
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