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一章
能力者に?!
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「あの、僕たちは今情報を集めておりましてですね」
「ほう?なんの情報じゃ?」
「あの、何か不思議な力とか聞いたことはないですか?」
「不思議な力?」
「そうです、昔、不思議な力でこの世界の王になった人がいると聞いたんですが」
「やはり、お前らシュアルツシツスのメンバーじゃな?」
そう、言いナイフを握る手に力を入れたところで、とっさに聞き返す。
「ちょい待ってください!シュアルツシスって何ですか?!」
「は?とぼけておるのか?能力を求めてここまで来たんじゃろ?」
「能力?さっき僕らが言ってた不思議な力の正体ってその能力っていうやつですか?」
「そうじゃ、昔と言ってもほんの百年前のことじゃ」
老人はそう言うとナイフを首から離し、話し始めた。
「その時代、この世界は国同士の争いが絶えなかった。その争いに終止符を打ったのが、その王じゃ」
「その人が能力を?」
「そうじゃ、その能力こそ最強と言うにふさわしい力じゃった、人々は最初こそは我こそはと王を倒そうとした。じゃが、誰も勝てるものはおらんかった。次第に倒そうとするものがいなくなり、逆に王の仲間になりたいというものが増えていった」
「その人は今どこに?」
「もうおらんよ、王は能力だけを残して突然消えた、しかも、一つではなく何百という数の能力をじゃ」
「ひとつじゃない?!」
「そうじゃ、そしてその能力の一つがこの寺に保管してあるんじゃ」
「だからさっきあんな殺気立ってたんですね」
「そうじゃ、ここに保管してある能力はワシの師匠の持っていた能力じゃ」
「どんな能力だったんですか?」
「その能力は、」
「...」
「ワシもわからん!」
「なんで分からないのにそこでためたのよ!」
「シッシッシッ、すまんすまん、ワシは師匠はこの能力を使ったところを見たことはないんじゃ」
「一度も使わなかったんですか?」
「そうじゃな、師匠はこの能力を使い方次第で化けると言っておった」
「どんな能力なんだろう、そういえばさっき言ってたシュアルツシスって何なんですか?」
「そいつらは王が消える前に作った国、レベルティラスの王の護衛部隊じゃ」
「護衛部隊、」
「まあ、王なき今、レベルティラスでは護衛部隊が国を運営しており、王が与えた能力はこの国の物と言って、能力の回収をしておるのじゃ」
「そうだったんですね」
「ところでお前名をなんと申す?」
「僕は水月です、そして、妹の恋人、仲間の陽向です」
「ワシはメイズ・スピナドル、よろしくな」
「はい、そういえば、メイズさんは能力を持ってるんですか?」
「ワシは持っておらんよ、能力に頼らずとも鍛えとるんでな」
「そうなんですか、あの、一つお願いがあるんですけど」
「なんじゃ?」
「僕を鍛えてはくれないでしょうか?」
「え?」
「兄さん突然何言ってるの?」
「いや、だってまだこのゲーム始めたばかりなんだぜ?しかも能力がある世界、素の自分を鍛えてないと負けちゃうでしょ?」
これは本心だ、そして兄として妹を守らなければならない。
そう思い聞いてみたのだ。
「うーん、分かった。ワシがお前を強くしてやる、ただし、厳しいぞ?」
「はい!わかりまし、」
「はい、そこ油断禁物じゃぞー?」
唐突に殴られた。
「もう修行は始まっておるぞ?」
そこで気づいた、この爺さん鬼畜だと。
修行を始めて一週間が過ぎた。その間メイズさんが住んでいるお寺に僕たちも泊めてもらっていた。
そして、僕は毎日のようにボコボコにされていた。
正直、厳しいどころの話ではない。
恋月や、陽向には優しく指導しているのに。
キィィィッ!僕にだけ厳しすぎるこの爺さん。
「よし、修行は終わりじゃ」
「ありがとうございます、また明日、」
「いや、明日からもうないぞー」
「え?どういうことですか?」
「お前に教えることはもうない、自信を持て、それと三人に話がある」
修行が終わり話があると連れてこられたのは、地下室だった。
「この玉はなんじゃと思う?」
そこでメイズさんは僕たちに白色のビー玉ぐらいのサイズの玉を見せてきた。
「わかりません」
「じゃろうな、何も話ししておらんからな」
なんなのこの爺さん、いちいちボケるな、と思ったが急に真剣な表情になった。
「これは、能力が得られる玉じゃ。」
「あ、これが師匠からもらった能力ですか」
「そうじゃ、これをお前らに渡したいと思う」
その言葉を聞いて僕は驚いた。
「シュアルツシスから守ってるんじゃないんですか?」
「そうじゃ、じゃが、もうワシも年じゃ、いつ死ぬか分からん。それなら、お前らに渡したほうが奪われるよりいいと思っただけじゃ」
「メイズさん、」
正直迷っている、能力を手に入れられるのは嬉しい。
だが、僕たちでこの能力を守り切れるだろうか?
「いや、やっぱり、僕たちじゃその能力守り切れないと思います」
「は?何言ってるんじゃ?守る必要なんてない。使え」
「え?使っていいんですか?」
「いいぞ、大体守っとったのはシュアルツシスに悪用されると思っただけじゃ」
「じゃあ、使えば守る必要はないと?」
「そうじゃ」
そういうことなら、と僕は受け取った。
だが、一つ問題点がある、それは誰がこの能力を使うかということだ。
「この能力誰が使う?」
「それはやっぱり」
「ねぇー、そんなの決まってますよね」
「兄さんが使いなよ」 「水月さんが使ってください」
「え?」
「あれだけ修行を頑張っていたんです、きっと使いこなせますよ」
「それに私たちじゃあ、まだ使いこなせないと思うから」
そういうことならと、僕が使うことになった。
メニューを開きそのアイテムを選択する。
光り輝きそして消えた。それと同時に、
(能力取得)
メッセージが出て僕は能力者になった。
「ほう?なんの情報じゃ?」
「あの、何か不思議な力とか聞いたことはないですか?」
「不思議な力?」
「そうです、昔、不思議な力でこの世界の王になった人がいると聞いたんですが」
「やはり、お前らシュアルツシツスのメンバーじゃな?」
そう、言いナイフを握る手に力を入れたところで、とっさに聞き返す。
「ちょい待ってください!シュアルツシスって何ですか?!」
「は?とぼけておるのか?能力を求めてここまで来たんじゃろ?」
「能力?さっき僕らが言ってた不思議な力の正体ってその能力っていうやつですか?」
「そうじゃ、昔と言ってもほんの百年前のことじゃ」
老人はそう言うとナイフを首から離し、話し始めた。
「その時代、この世界は国同士の争いが絶えなかった。その争いに終止符を打ったのが、その王じゃ」
「その人が能力を?」
「そうじゃ、その能力こそ最強と言うにふさわしい力じゃった、人々は最初こそは我こそはと王を倒そうとした。じゃが、誰も勝てるものはおらんかった。次第に倒そうとするものがいなくなり、逆に王の仲間になりたいというものが増えていった」
「その人は今どこに?」
「もうおらんよ、王は能力だけを残して突然消えた、しかも、一つではなく何百という数の能力をじゃ」
「ひとつじゃない?!」
「そうじゃ、そしてその能力の一つがこの寺に保管してあるんじゃ」
「だからさっきあんな殺気立ってたんですね」
「そうじゃ、ここに保管してある能力はワシの師匠の持っていた能力じゃ」
「どんな能力だったんですか?」
「その能力は、」
「...」
「ワシもわからん!」
「なんで分からないのにそこでためたのよ!」
「シッシッシッ、すまんすまん、ワシは師匠はこの能力を使ったところを見たことはないんじゃ」
「一度も使わなかったんですか?」
「そうじゃな、師匠はこの能力を使い方次第で化けると言っておった」
「どんな能力なんだろう、そういえばさっき言ってたシュアルツシスって何なんですか?」
「そいつらは王が消える前に作った国、レベルティラスの王の護衛部隊じゃ」
「護衛部隊、」
「まあ、王なき今、レベルティラスでは護衛部隊が国を運営しており、王が与えた能力はこの国の物と言って、能力の回収をしておるのじゃ」
「そうだったんですね」
「ところでお前名をなんと申す?」
「僕は水月です、そして、妹の恋人、仲間の陽向です」
「ワシはメイズ・スピナドル、よろしくな」
「はい、そういえば、メイズさんは能力を持ってるんですか?」
「ワシは持っておらんよ、能力に頼らずとも鍛えとるんでな」
「そうなんですか、あの、一つお願いがあるんですけど」
「なんじゃ?」
「僕を鍛えてはくれないでしょうか?」
「え?」
「兄さん突然何言ってるの?」
「いや、だってまだこのゲーム始めたばかりなんだぜ?しかも能力がある世界、素の自分を鍛えてないと負けちゃうでしょ?」
これは本心だ、そして兄として妹を守らなければならない。
そう思い聞いてみたのだ。
「うーん、分かった。ワシがお前を強くしてやる、ただし、厳しいぞ?」
「はい!わかりまし、」
「はい、そこ油断禁物じゃぞー?」
唐突に殴られた。
「もう修行は始まっておるぞ?」
そこで気づいた、この爺さん鬼畜だと。
修行を始めて一週間が過ぎた。その間メイズさんが住んでいるお寺に僕たちも泊めてもらっていた。
そして、僕は毎日のようにボコボコにされていた。
正直、厳しいどころの話ではない。
恋月や、陽向には優しく指導しているのに。
キィィィッ!僕にだけ厳しすぎるこの爺さん。
「よし、修行は終わりじゃ」
「ありがとうございます、また明日、」
「いや、明日からもうないぞー」
「え?どういうことですか?」
「お前に教えることはもうない、自信を持て、それと三人に話がある」
修行が終わり話があると連れてこられたのは、地下室だった。
「この玉はなんじゃと思う?」
そこでメイズさんは僕たちに白色のビー玉ぐらいのサイズの玉を見せてきた。
「わかりません」
「じゃろうな、何も話ししておらんからな」
なんなのこの爺さん、いちいちボケるな、と思ったが急に真剣な表情になった。
「これは、能力が得られる玉じゃ。」
「あ、これが師匠からもらった能力ですか」
「そうじゃ、これをお前らに渡したいと思う」
その言葉を聞いて僕は驚いた。
「シュアルツシスから守ってるんじゃないんですか?」
「そうじゃ、じゃが、もうワシも年じゃ、いつ死ぬか分からん。それなら、お前らに渡したほうが奪われるよりいいと思っただけじゃ」
「メイズさん、」
正直迷っている、能力を手に入れられるのは嬉しい。
だが、僕たちでこの能力を守り切れるだろうか?
「いや、やっぱり、僕たちじゃその能力守り切れないと思います」
「は?何言ってるんじゃ?守る必要なんてない。使え」
「え?使っていいんですか?」
「いいぞ、大体守っとったのはシュアルツシスに悪用されると思っただけじゃ」
「じゃあ、使えば守る必要はないと?」
「そうじゃ」
そういうことなら、と僕は受け取った。
だが、一つ問題点がある、それは誰がこの能力を使うかということだ。
「この能力誰が使う?」
「それはやっぱり」
「ねぇー、そんなの決まってますよね」
「兄さんが使いなよ」 「水月さんが使ってください」
「え?」
「あれだけ修行を頑張っていたんです、きっと使いこなせますよ」
「それに私たちじゃあ、まだ使いこなせないと思うから」
そういうことならと、僕が使うことになった。
メニューを開きそのアイテムを選択する。
光り輝きそして消えた。それと同時に、
(能力取得)
メッセージが出て僕は能力者になった。
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