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第1章 イマドキの高校生
14話~天性~
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「そおい!」
「なっ…うちのエースが連続三振だと…!?」
「おらああ!」
「なんて高いジャンプに強力なアタックなんだ…ビビって足が動かなかった…」
「せいやっ!」
「キーパーごとゴールにボールが突き刺さった!なんだよコイツのシュート…!」
本日から新1年生の部活見学が始まった。
期間は1週間。
ほとんどの部活動が新入部員の獲得の為、いつも以上に賑わっている。
特に運動部は例年以上の盛り上がりを見せていた。
そしてその中央には水色の髪の少年。
そこまでがっちりとした体格ではなく、身長は175cmとずば抜けているわけでもない。
少し人より白めな肌には汗をかいてさえいない。
彼にとって、これは簡単な準備運動のようなものであった。
「おー…派手にやるなァ…」
「えっと、彼は…坂崎くん、だっけ。」
その少年、坂崎雹太を少し離れて見つめるのは赤髪の背の高い少年と、黒髪の華奢な少年。
「そうそう。アイツと俺は中学からの同級生でさ。」
「そうなんだ。彼、運動神経が良いみたいだね」
「野球、バレー、サッカー、バスケ、テニス、マラソン…なんでも出来るんだよ、雹太は。」
腕を胸の前で組み目を細める赤髪、蘇芳蓮斗。
そんな2人の会話の間にも雹太は陸上部で走り高跳びの校内記録を更新したらしく騒いでいる。
「羨ましいなぁ…僕、運動出来ないし…」
「ま、アレと比べりゃ俺も出来ない部類だな。…さて。俺、剣道部見に行くけど…竹上、どうする?」
蓮斗は自分より15cm程低い位置にある彼に視線をやった。
緑色の目を穏やかに細め、真一は笑う。
「うん、一緒に行こうかな。」
その柔らかな表情に蓮斗も釣られて笑みを零す。
蓮斗はゆっくりと、異様な速度のサーブを打つ雹太に背を向け武道場へと足を進める。
真一もあとに続く。
2人のその足取りは心無しか軽やかだった。
――その一方、校内もまた、例年になく盛り上がっている部活があった。
「聖サマ!入部、して下さるんですよね!」
「えぇ。そのつもりですよ。」
「聖サマ、今度の演目では是非主役を!!」
「主役なんて、そんな。お美しい先輩方を差し置いて…そういう訳には。」
金色の肩甲骨あたりまで伸びた髪を靡かせ微笑む聖サマこと榊聖にまたも黄色い声が上がる。
此処は演劇部の活動場所である視聴覚室。
聖は元々演劇部に入部希望であった。
その為視聴覚室へひとり、足を運んでいた。
すらりとした長身に艶やかな蜂蜜色の髪。
紫の目は切れ長で、普通であればキツそうな印象を受けそうなものであるが普段から表情は穏やか。
寧ろ優しげな印象を受ける。
上品な身のこなしに、そして伸びやかで聞き取りやすい声。
聖は演劇部の女子部員たちにとって完全に好印象である。
「なんだあのイケメンは…」
「クソ…男子の大半が大道具だというのに…主役だと…?」
そんな視聴覚室の隅、数人の男子部員が不満げに女子部員に囲まれた聖を見ていた。
ふと、聖がその視線に気付く。
目が合う男子部員たちと聖。
暫しの間の後に、聖の口元は弧を描く。
男子部員たちは「ひっ…」と小さな悲鳴を上げて縮こまった。
聖の表情が笑みであることには間違いない。
しかしそれは、微笑というにはあまりにも、あまりにも怖かった。
「なっ…うちのエースが連続三振だと…!?」
「おらああ!」
「なんて高いジャンプに強力なアタックなんだ…ビビって足が動かなかった…」
「せいやっ!」
「キーパーごとゴールにボールが突き刺さった!なんだよコイツのシュート…!」
本日から新1年生の部活見学が始まった。
期間は1週間。
ほとんどの部活動が新入部員の獲得の為、いつも以上に賑わっている。
特に運動部は例年以上の盛り上がりを見せていた。
そしてその中央には水色の髪の少年。
そこまでがっちりとした体格ではなく、身長は175cmとずば抜けているわけでもない。
少し人より白めな肌には汗をかいてさえいない。
彼にとって、これは簡単な準備運動のようなものであった。
「おー…派手にやるなァ…」
「えっと、彼は…坂崎くん、だっけ。」
その少年、坂崎雹太を少し離れて見つめるのは赤髪の背の高い少年と、黒髪の華奢な少年。
「そうそう。アイツと俺は中学からの同級生でさ。」
「そうなんだ。彼、運動神経が良いみたいだね」
「野球、バレー、サッカー、バスケ、テニス、マラソン…なんでも出来るんだよ、雹太は。」
腕を胸の前で組み目を細める赤髪、蘇芳蓮斗。
そんな2人の会話の間にも雹太は陸上部で走り高跳びの校内記録を更新したらしく騒いでいる。
「羨ましいなぁ…僕、運動出来ないし…」
「ま、アレと比べりゃ俺も出来ない部類だな。…さて。俺、剣道部見に行くけど…竹上、どうする?」
蓮斗は自分より15cm程低い位置にある彼に視線をやった。
緑色の目を穏やかに細め、真一は笑う。
「うん、一緒に行こうかな。」
その柔らかな表情に蓮斗も釣られて笑みを零す。
蓮斗はゆっくりと、異様な速度のサーブを打つ雹太に背を向け武道場へと足を進める。
真一もあとに続く。
2人のその足取りは心無しか軽やかだった。
――その一方、校内もまた、例年になく盛り上がっている部活があった。
「聖サマ!入部、して下さるんですよね!」
「えぇ。そのつもりですよ。」
「聖サマ、今度の演目では是非主役を!!」
「主役なんて、そんな。お美しい先輩方を差し置いて…そういう訳には。」
金色の肩甲骨あたりまで伸びた髪を靡かせ微笑む聖サマこと榊聖にまたも黄色い声が上がる。
此処は演劇部の活動場所である視聴覚室。
聖は元々演劇部に入部希望であった。
その為視聴覚室へひとり、足を運んでいた。
すらりとした長身に艶やかな蜂蜜色の髪。
紫の目は切れ長で、普通であればキツそうな印象を受けそうなものであるが普段から表情は穏やか。
寧ろ優しげな印象を受ける。
上品な身のこなしに、そして伸びやかで聞き取りやすい声。
聖は演劇部の女子部員たちにとって完全に好印象である。
「なんだあのイケメンは…」
「クソ…男子の大半が大道具だというのに…主役だと…?」
そんな視聴覚室の隅、数人の男子部員が不満げに女子部員に囲まれた聖を見ていた。
ふと、聖がその視線に気付く。
目が合う男子部員たちと聖。
暫しの間の後に、聖の口元は弧を描く。
男子部員たちは「ひっ…」と小さな悲鳴を上げて縮こまった。
聖の表情が笑みであることには間違いない。
しかしそれは、微笑というにはあまりにも、あまりにも怖かった。
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