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第二章
溜め息は命取り?
しおりを挟む夕食が終わり、抱っこで自室に移動中だ。
僕はワンタンを完食する事に成功して、満腹になっていた。だからいっぱい食べてた事を思い出して、騎士団のみんなの事を思ってしまった。
少し前は顔を合わすのが当たり前で、たくさん話して怒って居たのに・・・。今ではそれが非日常になりつつある。こんな僕だけど、騎士団のみんなに会ってお疲れ様ってだけでも言いたい。・・・はぁ、僕ったら駄目だなぁ・・・。
「レリィ!溜め息をしたら幸せが逃げると云うだろう?!どうしたんだ、嫌な事でもあったのか?!」
「レリィ・・・どうしちゃったの?」
「お、お兄ちゃんどうしたの?!」
知らぬ間に出ていた小さな溜め息に過剰に反応する家族達には本当に申し訳ない。が、言ったら余計行きたくなるから。
なんでもないよ、なんて。
そう当たり障りのない返事をすると、またまたこの世の終わりの様な顔をして即座に僕の部屋へと駆けた。
その際近くに居たセバスチャンは涙ぐんで居た。
いや、どうして?
そんな疑問は風に全て掻き消された。速くない?と思った頃にはもうベッドの上に座らせれて居て。うん、どうしてか聞いても良いですか?僕は何もしてないよ?
「レリィ・・・私達が不甲斐ないのは分かるが、何でも言ってくれ!お願いだ!愛しのレリィ・・・!」
「「レリィ・・・」」
うるうると懇願する様な目で言われたのならば、僕には断れる理由がない。行きたくなるからなんて思っていた僕の心は、ポキッと速攻折れたのだった。
「あ、あのね・・・」
そう言って僕のやりたい事を言った。
久しぶりに騎士団の皆とかに会いたい、あとちょっとでも良いから仕事をしたい事の二つ。
勿論皆はダメだと言った。が、少しだけならと了承してくれたのだった。何でかは分からなかったが取り敢えず嬉しい。そして溜め息を吐かない様に気を付けようと決心した。
溜め息一つで、こんなに心配されたら心が足りなくなっちゃうもん。今度からは気を付けようね。
行ける事を楽しみにほこほこな気持ちで居たら、恒例である好き好きタイムが開幕した。最近は合戦が始まったりと、賑やかになって来たやつだ。最初の頃はしんみりして居て気まずかったのだけど。
「父上、母上、カレア、今日もありがとう、・・・大好き、だよ?」
「あぁぁ!どうしてレリィはこんなに可愛いのかしら?」
「レリィは「天使だからだ。・・・は?」」
「お兄ちゃん!カレアもお兄ちゃん大好き~!」
今日も好き好き言い合って、眠くなるまでの時間を過ごすのだ。
父上と母上の天使or精霊合戦(?)が始まったのでカレアと二人でお喋り。僕が天使か精霊かで争うなんて、需要あるかな?・・・二人はどんな気持ちでやってるんだろう。
ボヤっと考えて居ると、カレアに押し倒される。
「皆、お兄ちゃんが大好きだからだよ?」
「・・・そっか、ありがとうカレア。」
カレアは僕の心を見透かした様に言った。
今日もカレアは可愛い。キャピキャピと子供の様にはしゃいだと思っても頭は切れるし、時折カッコイイ眩いオーラが出て居る。本当に自慢の妹だと思う。
何でも作れるし、可愛いし、センス良いし、何でも似合うし、笑顔が素敵だし、ニヤリと笑うのがまた良いし、僕が知らない事も知ってるし、気遣いが出来るし、ぷんぷん怒ってる所も良いし、本気で怒ってるのも良いし、ちょっとなに言ってるのか分からない所も良いし。
カレアと話して笑いあって居ると、母上から声が掛かる。
「うふふ!レリィ、貴方は精霊の様に可愛いわ!デネとお話し合いをして決まった事なのよ!嬉しいでしょう?」
お話し合いね・・・。では問います。父上の鼻から血が出て居るの何故でしょうか?
「レリィちゃん・・・嬉しいでしょう・・・?」
首を下にギギギと動かして肯定した。
カレアの察し能力は、やっぱり母上譲りなのだろう。含みのある笑い方をする母上は少しだけ魔王みたいなのだ。そんな母上も好きだけどね。
言ったらお仕置きされるんだろうなと思ったら、あくびが出た。その瞬間電気が消され布団を掛けられる。そして母上が魔道具を起動すると、星が舞った。
最近の力作、『フロート』だそうだ。
とっても綺麗で大好き。いつの間にか寝れるし、良い香りもするのだ。僕が夜空を眺めて居るのを見て、思い付いたんだってさ。本当に天才だね。匂いはカレアの提案らしいよ。
眠くなったので目を閉じると、額に何かが当たった様な気がした。フロートを使いながら寝ると、良く寝れる気がするんだ。
幸せな夢って、良いよね。
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