ツンデレでごめんなさい!〜素直になれない僕〜

誰かのおとしもの

文字の大きさ
28 / 36
第二章

お兄ちゃんの危機 K/S

しおりを挟む


 お兄ちゃんが儚い。

 以前はそこまでではなかった。きっかけは襲撃事件だろう。私とお母様は研究棟の警備から外れる事が出来なかったし、お父様は市の警備に行ってしまったから、お兄ちゃんのために何も出来なかった。

 だからせめてもの償いとして頑張っている。

 それにしても儚い。


 私達が謝らないでと言ったら、恥ずかしそうにありがとうと言ったり、悲しそうにありがとうと言ったり・・・。時には傷付いた様に言ったり。

 カクンとなって歩けなくて思わず漏らす声も、おどおどと謝る姿も手に力が入らないと手首を押さえて悲しむその行動全てがエッt、失礼。儚いのだ。

 一緒に寝た時も、私の名前を呼んで髪を耳に掛けてくれたり、スルッと優しく頬を撫でたり、悪戯に微笑んで摘んだり。ふっと笑うお兄ちゃんは本当にエッttt、失礼。本当に儚い。


 もし私が他人の男だったとしたのならば。行動はひとつに決まっているだろう。この色kkk、失礼。この儚さに抗える者など居ないのだから。

 そういう事に疎いお兄ちゃんを欲望のままに押し倒し、抵抗出来ないのを良い事にあ~んな事やこ~んな事をして♡・・・初めてなのに『指だけ』で『ぐちゃぐちゃ』に泣かせて『とろっとろ』にして『あまぁ~く』喘ぎ叫ばせるのだ。お兄ちゃんの頭は未知の快感により可笑しくされて訳も分からず『えっちな言葉』を言わされてしまい・・・行為はエスカレートして行くばかりである。そして普段と対な姿、女々しい弱々しい姿に優越感を感じ、より従わせたくなってしまいそれから止まらず、嫌だ嫌だと抵抗するお兄ちゃんはより男を煽るだけで・・・。小さな身体で大きな男の『ソレ』を『美味しそう』に『喜んで』飲み込んでしまって、お兄ちゃんはもう後戻り出来ない所まで──────♡♡♡♡♡


「───カレア?」

「ハッ!お母様!!!」


 いつの間にか思考がちょっと危ない方に!!!

 失礼しました。私もお兄ちゃんの色kkk、失礼。儚さに当てられてしまったわ。アレコレの妄想、いや・・・これから起こるであろう未来への考えが止まらない。

 って事でぇ!!!


「お母様!お兄ちゃんの・・・お兄ちゃんの・・・!」

「えぇ!」

「「貞操の危機よ!!!」」

「な、何?!レリィの貞操の危機?!?!」


 今は緊急家族会議中。正しく緊急なのだ。

 だってお兄ちゃんの貞操が!あんなに純粋で無垢で美しくて可愛くてエッttt、失礼。儚いお兄ちゃんを!誰がほって置くと言うのだ!どんな精神の持ち主だったとしても・・・!


「お父様!コレは本当に緊急事態なの!だってお兄ちゃんったらもの凄くエッッtttttt、おっほん。もの凄く儚いじゃない!誰があの色kkkkkk、失礼。儚さに当てられないと言うの?!」

「「グッ・・・!」」

「このままではお兄ちゃん、いつ犯されても可笑しくないわ!」

「お、お、犯さ、」

「貴方ぁ!どうしましょう?!」


 話しているとバァンと扉が開かれた。何事かと思えばメイド長が一緒に家族会議をしているセバスチャンに言った。

 あ、セバスチャンはお父様が小さな頃から居る執事なの。だからこうやって一緒に家族会議をしている。今までは白熱してたからあれだけどいざとなったら止めてくれるしネタをくれる。頼りになるセバスチャン!が珍しく頭を抱えている。


「クッ・・・分かりました!退室しなさい!」

「はい!」


 お父様が何事かと問えば、お兄ちゃんの色kkk、失礼。儚さに当てられて精神と肉体が我慢出来ず異動を希望する新人が多いそうだ。良い忠誠心だなぁおい!

 でもどうしたら良いんだ!

 どうしようとドンチャカドンチャカピーチクパーチクドンガラガッシャンデデデデデーンと考えて最終的に一つの答えに辿り着いたのだ。(私とお母様だけ)


「お母様・・・!」

「えぇ、分かって居るわ、カレア・・・!レリィは・・・」

「「早くルドウィン様と結婚させるしかない!!!」」

「?!?!ダメだダメだダメだ!けけけけ結婚なんて早すぎる!」


 おっとここで当たり前の様にお父様が反対!さてお母様、どう出るのか?!言い合いか?言い合いか?!言い合いなのかぁ~あ?!これまでの言い合いは全てお母様が勝利している!因みに今日の天使or精霊合戦もお母様のサービス・・・・によってお父様が敗北している!

 しかし愛する家族のために戦います!

 さてこの勝負、どちらが勝つ?!

 お父様VSお母様!レディー、ファイト! カーン!


「貴方!これしか方法はないわ!」

「駄目だイベ!レリィを嫁になんて出せない!」

 おっと初っ端から勝負を仕掛けてくるお母様に対してお父様もしっかりと反論していく!レリィを好き過ぎる余りの夫婦喧嘩の開幕だ!

 因みにお兄ちゃんがお嫁に行くのは私も悲しい!

「嫌よ!レリィが好きでもない誰かに犯されるのなんて!」

「それは当たり前だ!しかし私達が守れば」

「酷いわっ忘れたの?!私が襲われかけた事!魔法封じの手錠と足枷を付けられて魔道具も奪われて何も出来なかったのよ!その時に助けてくれたのは愛する貴方!デネじゃない!」

「っっつ!!!」

 おっとここで衝撃の昔話!私も初めて知りました!意外とドロドロ過ぎる展開!お母様、ご無事で良かったですね!

 お母様の言う通り確かにお兄ちゃんが安全だとは限らない!

 ソレに対してお父様、何も言い返せないぃ!コレはお兄ちゃんを守るために((ルドウィン様と)←これ大事)結婚させるのが一番の安全策ではないか?!

 しかしお父様、まだ迷いがある様だ!両者とも睨み合って居る!さてどうする!どうなるこの勝負ぅう!

「貴方は私に恋した事を忘れたの?!レリィは、レリィはルドウィン様が好きなのに!貴方が一番分かってるんじゃなくて?!酷いわ!」

「イベ・・・!」

 お母様可愛い!可愛い過ぎる!そんなお母様の言葉はお父様に突き刺さる!

 おっとおっとおっとぉ~?!先程よりお父様が迷っております!白熱する闘い!さて、どちらが終止符を打つのか!果てして勝者はどちらなのか!

「私は家族が、大好きなの!!!」

「イベ!私もだ!」


 カンカンカーン!!! フィニ~ッシュ!

 勝者、お母様!


 いやぁ、最後は華麗なる言葉でお父様を納得させましたね。本当に良い夫婦だと思います。・・・お父様とお母様の子で良かったって、きっとお兄ちゃんも思ってるでしょう。

 家族の事が心から大好き。

 お兄ちゃんにもいつか、嘘偽りのない真っ直ぐな愛を届けてくれるお父様とお母様みたいな人が出来れば、好きな人と結婚出来たら幸せになれるんだろうな。

 例えば、ルドウィン様とか。

 私にもいつか・・・現れれば良いのに──────


 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

運命の番ってそんなに溺愛するもんなのぉーーー

白井由紀
BL
【BL作品】(20時30分毎日投稿) 金持ち‪社長・溺愛&執着 α‬ × 貧乏・平凡&不細工だと思い込んでいる、美形Ω 幼い頃から運命の番に憧れてきたΩのゆき。自覚はしていないが小柄で美形。 ある日、ゆきは夜の街を歩いていたら、ヤンキーに絡まれてしまう。だが、偶然通りかかった運命の番、怜央が助ける。 発情期中の怜央の優しさと溺愛で恋に落ちてしまうが、自己肯定感の低いゆきには、例え、運命の番でも身分差が大きすぎると離れてしまう 離れたあと、ゆきも怜央もお互いを思う気持ちは止められない……。 すれ違っていく2人は結ばれることができるのか…… 思い込みが激しいΩとΩを自分に依存させたいα‬の溺愛、身分差ストーリー ★ハッピーエンド作品です ※この作品は、BL作品です。苦手な方はそっと回れ右してください🙏 ※これは創作物です、都合がいいように解釈させていただくことがありますのでご了承くださいm(_ _)m ※フィクション作品です ※誤字脱字は見つけ次第訂正しますが、脳内変換、受け流してくれると幸いです

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される

秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました! 最終17位でした!応援ありがとうございます! あらすじ 魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。 ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。 死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――? 傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

あなたの隣で初めての恋を知る

彩矢
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。 その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。 そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。 一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。 初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。 表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

拗らせ問題児は癒しの君を独占したい

結衣可
BL
前世で限界社畜として心をすり減らした青年は、異世界の貧乏子爵家三男・セナとして転生する。王立貴族学院に奨学生として通う彼は、座学で首席の成績を持ちながらも、目立つことを徹底的に避けて生きていた。期待されることは、壊れる前触れだと知っているからだ。 一方、公爵家次男のアレクシスは、魔法も剣術も学年トップの才能を持ちながら、「何も期待されていない」立場に嫌気がさし、問題児として学院で浮いた存在になっていた。 補習課題のペアとして出会った二人。 セナはアレクシスを特別視せず、恐れも媚びも見せない。その静かな態度と、美しい瞳に、アレクシスは強く惹かれていく。放課後を共に過ごすうち、アレクシスはセナを守りたいと思い始める。 身分差と噂、そしてセナが隠す“癒やしの光魔法”。 期待されることを恐れるセナと、期待されないことに傷つくアレクシスは、すれ違いながらも互いを唯一の居場所として見つけていく。 これは、静かに生きたい少年と、選ばれたかった少年が出会った物語。

処理中です...