えっ!?俺が神様になるの? チートで異世界修行物語。

偵察部隊  元リーコン

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2章 少年期 1部シーバムの大森林編

2話 最高神からの贈り物。

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シーバムの大森林を抜けて初めての戦闘を経験した後、女神に精神だけ呼ばれたタケルは女神様との事をサビオとアルミスに話すことにして、サビオとアルミスに声を掛けた。

「サビオさん、アルミス。今女神様の所に行って来てたんです。」

唐突に女神の所に行ってきたと言ったタケルにサビオとアルミスは困惑していた。

「タケル様、女神様の所にって、いつ行ったんですか?」

アルミスは困惑してタケルに尋ねた。それもその筈である、タケルは目の前でドラゴンと初戦闘を経験し、ドラゴンを倒したのだ、タケルが視界から消えた瞬間など無かったからである。

「ほっほっほ。もしかして精神だけよばれたのかの?」

サビオが正解を言い当てた。

「流石ですね、サビオさん。その通りです、女神様に精神だけ神界に呼ばれたんですよ。」

「ほほ、やはりの、それで女神様は何といっおったかのかの。」

タケルは女神様と話した事をサビオとアルミスに話した。

「ほっほっほ。流石タケル殿だの。ハイヒューマンになるとはの。かの英雄王もハイヒューマンであったと聞いたがの。」

サビオの話を聞いて、アルミスが驚いていた。

「え、サビオ爺。英雄王もハイヒューマンだったの?そんなの聞いたこと無いよ。」

「そうだの、しかしワシは師匠から聞いた事だからの。」

サビオの師匠はかの英雄王とパーティーを組んだ仲間であったのである、その師匠から英雄王についてサビオは様々な話を聞いていた。

「そうだの、師匠が言うにはの、かの英雄王がハイヒューマンになったのは存在進化を果たした結果であっての、それも魔王と戦う少し前だったと聞いておるの。」

「そうだったんですね。やっぱり英雄王は凄い人だったんですね。」
(前世の俺だけど。)

タケルがそう言うとサビオは嘆息した。

「はあ~。タケル殿、判っとらんの。かの英雄王ですらハイヒューマンになったのは20代であったんだがの、しかしタケル殿は
最初は力を封じられていたとは言え、初めからハイヒューマンであったのであろうの、と言う事はだの、タケル殿。」

サビオは少し言葉を止めたが、口を開いた。

「タケル殿はかの英雄王をも既に越えてしまっている可能性があると言う事なんだの。」

「へ~。そうなんですか。」

タケルは余り驚いていなかったが、アルミスは目を見開き、口を開けて驚いていた。そしてその驚きの顔から徐々に目に涙を浮かべ、アルミスは声を震わせながらタケルに向かい跪付いた。

「タケル様、私は元からタケル様に仕えると誓いを立てておりました、ですがタケル様がかの英雄王をも越える存在となった今、私はタケル様のお側に居ても宜しいのか・・・タケル様、改めて私を貴方の側で仕えさせて頂きたいと思います。」

「よ、止してよアルミス。判ったら頭を上げてよ。それにアルミスは俺の大切な仲間だと思ってる、それも家族同然の本当に大切な仲間だ、寧ろ俺からもお願いするよ、これからもずっと一緒に居てね。」

「はい、タケル様、ありがとうございます。この命に代えましても!」

「ほっほっほ、タケル殿。まるでプロポーズだの。」

サビオに言われタケルはハッとした。そしてアルミスは顔を赤くして視点が定まっていない。

「そ、そんな、サビオさん、俺はまだ13ですよ、まだアルミスさんと結婚なんてそんな・・・・」

タケルは手をバタバタとさせながら否定した。

「ほっほっほ。そうかそうだったの。まだ13だったの、アルミス殿との結婚はまだだと言う事なんだの。」

「そ、そうですよ、まだしませんよ。せめてこの世界の成人の15になってから・・・あっ・・・・」

「ほーっほっほ。タケル殿の気持ちは良く判ったんだの。ほーっほっほ。」

サビオはイタズラっぽい顔をして、髭を触りながら笑っていた。
そしてアルミスは今までに無い位顔を真っ赤にしてフリーズしていた。

「ほっほっほ。やはり退屈せんの、フェレーロやシーリバに会うた時のみやげ話が出来たわい、ほっほっほ。」

サビオは先程よりも更に声高に笑っていた。
 二人はアルミスが再起動するまでの間先程倒したドラゴンの傍でそのドラゴンについて話をしていた。

「ドラゴンというのはの、種類を問わず素材が高く売れるんだの。」

「そうなんですか。」

「ほほ、そうだの。例えばこの鱗はの、非常に硬く軽い為に鎧や兜それに盾などに重宝されるんだの。それだけでなく装飾品などもにも使われるの。」

「へえ、じゃあ俺もコイツの鱗で鎧作ろうかな。」

「ほっほっほ。タケル殿の今着ている服はフェレーロが作ったもんだったの。」

「ええ、そうですね。」

「それは今着てる物の方が防御力も高いしの、他にも色々効果が付いておるからの。コイツの鱗で鎧を作る意味が無いの。」

今タケルが着ている服は、女神様に貰った服ではなく、旅に出る用にフェレーロが作ったくれた物であった、そしてそのデザインはタケルのアイデアをふんだんに取り入れたトレンチコートに似た作りで外套としても使え、コートとしても使える優れものであった。

「そうですね、コレ気に入ってるし、やっぱりこのままで良いですね。」

「ほっほっほ。それが良いの。それでドラゴンの肉なんだがの、種類にもよるが大変美味しいんだの。アルミス殿が復活したら後で食べるとするかの。それと骨や内臓も様々な用途に使えて棄てる所が無いんだの。」 

ドラゴンはこの世界ではまるで日本の鯨のような扱いのようである、しかしその肉は絶品で貴重品であり、高値で取引される高級品であった、そしてタケルもそう思っていた。

「何か鯨みたいだな。」

「ほほ、それに魔物と言ったら何と言っても魔石かの、このドラゴンだとかなり良い魔石が取れるであろうの。」

「成る程、では取り出しましょうか?」

「ほほ、いや、食べる分だけの肉を取って、冒険者ギルドか、商業ギルドにて買い取って貰い、解体して貰うのが良いだろうの。」

ドラコンを解体しようと剣を取り出したタケルをサビオが必要ないと止めた。タケルは後で食べる分だけの切り取り、それぞれアイテムボックスに仕舞った。

「そうだ、サビオさん。最高神に貰った贈り物なんですが、どうやら魔法のようですね。」

ドラゴンの肉を切り出しながらステータスを確認したタケルが作業を終えると同時にサビオに話を切り出した。

「ほっほっほ。魔法かの。一体どんな魔法なのかの。」

「うーん。マジッククリエイションってなってるんですが、効果は書いてないですね、名前からして魔法を作る事が出来るみたいですが、今まで作ってきた魔法と何が違うんでしょうか?」

タケルが最高神から貰った贈り物はマジッククリエイションという魔法でかるが、最高神からの贈り物にしては普通だなとタケルは思っていた。そんなのタケルを見てサビオが尋ねた。

「タケル殿、説明はどうなっておるのかの?」

サビオは鑑定のスキルを持っているので本来ならタケルのスキルを鑑定出来るのだが、凄すぎるステータスの為、サビオが隠匿で偽装するように言っており、現在は詳細が見られないようになっていた。

「ああ。サビオさんごめんなさい、見られるようにしますね。」

タケルのは隠匿を解除してサビオもタケルのステータスの詳細を確認出来るようにした。

「ふむ。成る程の、この魔法を使った人物が想像した魔法が作成出来るのかの。コレは中々に凄いんだの。」

「そうなんですか?でも俺は結構新しい魔法を作って来ましたよ。」

そうなのである、タケルはサビオとの修行で新しい魔法を幾つも作って来たのである。それとこのマジッククリエイションは何が違うのかタケルには判らなかった。

「ほっほっほ。タケル殿、本来魔法は魔法使いが膨大な時間を掛けて作り上げるものなんだの。タケル殿も新しく魔法を作りはしたがの、あれは既存の魔法の組み合わせに近いの。全くの無の状態から魔法を作り上げるのとは違うかの。」

サビオの説明によれば、タケルが作り上げた魔法は既存の魔法の組み合わせに過ぎないとの事である。しかし、それで何が変わるのかイマイチ判らないタケルであったが、自分の魔法の事は理解出来た。

「そうなんですか、そう言われてみると確かに組み合わせになりますね。」

「ほほ、ではタケル殿、試しにそこで固まっているアルミス殿を復帰させる魔法でも作ってみたらどうかの。」

「なるほど、確かにそれは既存の魔法では治せませんもんね。ちょっと想像してみます。」

マジッククリエイション開始

魔法名 【再起動】

[効果]
ショックを受け思考停止をしてしまった者を通常状態に復帰させる。
気絶状態から通常状態に復帰させる、但し外的要因の場合は除く。

マジッククリエイション完了

「こんな感じかな?じゃあ、アルミスを再起動させてみようかな。」

タケルは創造した魔法【再起動】をアルミスに使ってみた、アルミスの体が淡く光りすぐに収まった、するとアルミスがハッとして辺りをキョロキョロとした後、タケルの顔を見て頬を赤くしていた。

「ほっほっほ。成功だの、タケル殿。恐らくこの魔法はタケル殿の創造力に掛かっているんだの、この魔法を生かすも殺すもタケル殿次第なんだの。」

サビオがそう言うとタケルは自信有り気に答えた。

「ふふふ、大丈夫ですサビオさん、妄想・・・もとい創造力は自信が有ります。」

「ほっほっほ。そうかの、これは頼もしいの。」

サビオが髭を触りながら笑っていた。そしてアルミスは完全復帰を果たしたが、状況を飲み込めずキョトンとしていた。


「サビオさん、少し早いですが夕食にしますか?ドラゴンの肉を食べてみたいのですが。」

「ほっほっほ。そうだの、そうするかの。丁度場所も開けていて丁度いいしの。」

タケルとドラゴンとの戦闘でその場所は少し開けている場所となっており、サビオは辺りを見渡してタケルを見ながらそう言った。

「俺のせいじゃ無いですよ、やったのは殆どドラゴンですから。」

そう言ってタケルは苦笑いする事しか出来なかった。

「じゃあ、ちょっと準備しますね。アルミスも手伝って。」

そう言ってタケルはアイテムボックスから道具をドンドン出していった。調理用のテーブルにまな板、包丁、魔石を使ったコンロ、フライパン等々。食材箱から旅の食料として大漁に持ってきていたのでサラダも作る。戦闘で倒れた倒木にサビオが座っていたので、椅子も出し、ついでにテーブルセットも出した。その後肉も焼き終わりテーブルに並べた。三人の前には程よく焼かれたドラゴンの肉とサラダが置かれている。

「食べたかったらご飯も有りますからね。では食べましょう。いただきます。」

三人は揃って肉を切り、口に運んだ。

「旨い!!溢れ出る肉汁、濃厚な味わいと深い旨み、程よい歯応え。日本で食べたA5ランクの和牛もドラゴンの肉と比べると、100g100円の肉に感じる程だ!凄いな、ドラゴンの肉!!幾らでも食べられそうだ!」

タケルは一人グルメリポートをしていた。

「んん~。本当に美味しいですね、タケル様!」

アルミスは感動してプルプル震えている。

「ほほ、やっぱりドラゴンは旨いの。」

サビオは食べた事が有るのか、至って冷静に振る舞っている。
 ドラゴンの肉を食べてご満悦の三人であるが、そこはシーバムの大森林の真っ只中であり、野営をしての食事ではなく、大森林の少し開けている所でテーブルとイスを出し、ステーキにサラダを食べている三人の姿は客観的に見るととても異様な物であった。

「何だか小屋を出て間もないのに、小屋での食事を思い出して懐かしいですね。」

「ほっほっほ。そうだの。」

「小屋を持って来られれば良かったんですけどね。」

最後のアルミスの発言を聞いてタケルはハッとして、何か考え始めた。暫くブツブツと一人呟いて居ると、いきなり立ち上がった。

「アルミス!ありがとう、君は天才だよ!」

そう言われたアルミスはキョトンとしている。

「一体だうしたのかの?タケル殿。」

「小屋ですよ、小屋!魔法で小屋を作れば良いんですよ!」

サビオが感心しながら答えた。

「ほっほっほ。、なるほどの。良いアイディアかもしれんの。もしかして専用異空間も作るのかの?」

「流石サビオさんです。その通りです。では早速っとその前に肉を食べちゃいましょう。」

そう言ってタケルはドラコンの肉を平らげた、勿論アルミスはお代わりをしていた。
 タケルは片付けをしながらアレコレと魔法の仕様を考えていた。
 片付けも終わり、お茶を一杯飲んだタケルは家を作るため魔法を発動させた。

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